トルコ南部キリス県ゴクムサ(Gokmusa)という小さな村で今月4日、顔面奇形のメスのヤギが誕生した。ヤギは額の真ん中に眼窩が1つあり、そのなかに小さな目が2つある単眼症だった。『Yeni Şafak』などが伝えている。
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畜産農業に25年間携わってきたアフメト・カルタルさん(Ahmet Kartal、40)は4日夜、納屋の見回りをしていて子ヤギが誕生していることに気が付いた。
アフメトさんは「近づいてよく見ると、子ヤギの額に目があることが分かって。あんな子ヤギは初めて見たから身体が震えたよ。子ヤギは鳴き声をあげることはなかったけど、カメラを向けた時はなんだかじっと見られているような気がしたね」と当時を振り返り、このように明かした。
「子ヤギは母ヤギからミルクを飲むことができなくてね。哺乳瓶であげようとしたけど、それもダメだった。自分では手に負えないから、地元のクリニックで診てもらったんだ。」
なおハタイ・ムスタファ・ケマル大学獣医学部のアフメト・ウヤル医師(Dr.Ahmet Uyar)は、このヤギが単眼症であることを指摘。さらに眼窩(眼球)間の距離が短く、編平で不完全な鼻などを特徴とする「猿頭症」と呼ばれる先天性奇形であると述べ、次のように続けた。
「通常2つの眼球はそれぞれの眼窩に収まるはずですが、このヤギの場合、2つの目はとても小さく単一眼窩内にあるのです。これは単眼症の一つです。」
「それだけではありません。鼻が極端に小さいか、鼻自体が存在しない状態で耳にも異常が見られます。これらは先天性異常で、人間や動物でも見られます。また下顎も奇形で、かなりの大きさがあるのが分かります。」
なお単眼症は、1つの眼窩内に巨大目が1つあるか、このヤギのように分かれた2つの眼球を持つ。鼻の奇形を伴うこともあり、その多くが遺伝子変異によるもので死産か短命だという。
別の獣医はこの子ヤギが誕生直後、地元メディアに「視神経、神経組織、大脳半球などの形成が不完全で長くはもたないでしょう」と語っていたが、その言葉通り、子ヤギは3日後に亡くなっている。
ちなみに昨年5月にはブラジルで、
巨大な一つ目の豚が誕生していた。この豚も鼻の位置には小さな突起があるだけで、生後間もなく息絶えていた。
画像は『Yeni Şafak 2022年2月5日付「Kilis’te görenleri şaşırtan oğlak: Gözleri alnının ortasında doğdu」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)