チェルシーに所属するモロッコ代表MFハキム・ツィエクが、同代表から引退することを明言した。8日、大手メディア『ESPN』が伝えている。
現在28歳のツィエクはヘーレンフェーンの下部組織出身で、トゥウェンテ、アヤックスを経て、2020年7月からチェルシーでプレーしている。2015年10月にモロッコ代表デビューを果たし、これまで通算40試合の出場で17ゴール10アシストを記録していた。
しかし、昨年6月にモロッコ代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督がツィエクはケガをしていることから試合出場を拒否したことを明かし、受け入れがたい態度であったことを公にした。一方、この発言にツィエクは真実を話すべきだと反論するなど両者の関係悪化が表明されていた。
これにより、昨年6月を最後に代表チームから遠ざかっているツィエクは先日まで行われていたアフリカ・ネーションズカップのメンバーにも招集されず。モロッコ代表は準々決勝でエジプト代表に1−2で敗れ、ベスト8で敗退となったが、その際にもハリルホジッチ監督は「チームのバランスを崩すような選手は、例えリオネル・メッシという名前であっても選ばない」と語るなど、両者の関係修復は不可能な状況であることが明らかとなっていた。
このような状況を受け、ツィエクは「代表チームには戻らない。これが僕の最終決定だ」とモロッコ代表がFIFAワールドカップカタール2022の出場権を獲得したとしても復帰するつもりはないと明言し、同代表から引退することを表明した。
「僕は自分のクラブでやるべきことに焦点を当てている。それは彼(ハリルホジッチ監督)が下した決断であり、それはリスペクトしなければならない。しかし、僕にとっては全てが嘘を伴うものであることは明らかで、代表チームに戻ることはない」