「全試合出場」と「100打点」…オリックス・T−岡田が目指す完全復活

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2022年02月09日 18:22  ベースボールキング

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T−岡田が掲げる「完全復活」 [写真=北野正樹]
◆ 猛牛ストーリー 【第2回:T−岡田】

 連覇と、昨年果たせなかった日本一を目指す2022年のオリックス。監督、コーチ、選手、スタッフらの思いを「猛牛ストーリー」として随時紹介していきます。

 第2回は、2月9日に34歳を迎えたT−岡田。プロ17年目の“ナニワの轟砲”は、「全試合出場」と「100打点」を挙げての“完全復活”を目指します。




◆ 昨季は115試合出場も「不甲斐ないシーズン」

 「若い子が多いチームだが、僕にはまだまだ伸びしろがある。1日、1日を大切にしてレベルアップしていきたい」

 第2クールの最終日・8日の練習終了後、報道陣から1日早い誕生日を祝うインタビューを受けたT−岡田は、いつものように“伸びしろ”を強調して、更なる飛躍を誓った。



 昨季は115試合に出場し、打率.241・17本塁打・63打点。

 華々しい数字といえないまでも、9月30日のロッテとの首位攻防3連戦(ZOZOマリン)の初戦、2点を追う9回二死からの逆転3ランなど、ファンの記憶に残る一撃は多かった。

 それでも、「ケガもあり、試合に出たり出なかったり。少しは役に立てたと思うが、不甲斐ないシーズンだった」と、反省ばかりが口をつく。


 17年目の今季、掲げるのは5年ぶりの「全試合出場」と「100打点」。

 「(吉田)正尚、ラオウ(杉本)の後(の打者)が大事。そこを打つのなら、そのくらいの打点は欲しい」

 めざす「100打点」は33本塁打を放って本塁打王を獲得した2010年の96打点を上回るキャリアハイということになるが、手応えはあるのだろう。


◆ まだ、34歳。キャリアハイの成績でチームを頂点へ導く

 高みを目指して、オフには様々なものを取り入れてきた。

 一昨年は、外野守備が多くなることを予測して体を絞ろうと断食を敢行。このオフは、イチローらが始めたことで知られる初動負荷トレーニングを導入した。

 体幹がしっかりとし、可動域も広がって身体能力が活性化するトレ。「動き出すまで時間が掛かっていたのが、短くなってきた。股関節周りを改善しパフォーマンスアップにつながっている」という。

 これまで苦しめられてきた腰痛にも効果があるというから、ケガを防ぎ、1年を通してチームの勝利に貢献できる。


 190センチ近い体にひげをたくわえ、とっつきにくそうにも見えるが、いつもソフトな口調で、誰からも「Tさん」と慕われる男。昨季最も印象に残る試合を挙げてもらったら、最終戦の楽天戦(10月25日/楽天生命パーク)と返ってきた。

 「僕は活躍しなかった(3打数1安打)けど、みんなが本当に集中して勝てた、いい試合だった」

 自身が起死回生の逆転3ランを放ったロッテ戦を挙げることなく、負けることが許されない最終戦を全員野球で勝った試合を選択したあたり、チームの勝利を最優先に考える“Tさん”らしい答えだ。


 3年ぶりに100試合以上出場を果たした2年前のオフ。完全復活への手応えを聞いた時、「確実にその階段は登っています」と断言したT−岡田。

 まだ、34歳。キャリアハイで完全復活を果たせば、連覇も、日本一にも確実につながる。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)




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