アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督が、デンマーク代表MFダニエル・ヴァスの負傷について語った。11日にスペイン紙『ムンド・デポルティーボ』が伝えた。
今冬の移籍市場でバレンシアからアトレティコ・マドリードへと完全移籍したヴァスは、6日に行われたラ・リーガ第23節バルセロナ戦(●2−4)で途中出場からデビューを飾った。しかし、後半アディショナルタイムに相手FWフェラン・トーレスの深いタックルを受けて負傷してしまう。
ヴァスはピッチサイドでメディカルスタッフの治療を受けていたが、交代枠を使い切っていたシメオネ監督はヴァスを無理やり立ち上がらせ、プレーを続けるよう指示。痛みを抱えながら最後まで走った同選手は試合終了の笛とともに倒れ込み、後の検査で右ひざ内側側副じん帯の損傷が判明した。
手負いの選手にプレーを強要したことで批判にさらされるシメオネ監督だが、「私は10年間同じように行動している」と、自身の行動を釈明している。
「選手が倒れるたび、ドクターにはピッチに入るかどうかを慎重に検討するよう言っている。選手が倒れても、大抵は気にすることのない打撲であることが多いし、ピッチ上の人数が減ってしまう。だからあの日の出来事は、特に目新しいことではない」
「彼には謝っていない。何度も言うように、選手が倒れても大体の場合はあまり重要ではない打撲であって、深刻なものにはならない。私たちは常にそのようにしてきたが、今回はケガだった。これまでと同様に振る舞っただけだから、私の心は至って平穏だ」
ヴァスは6〜8週間の離脱が予想されており、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦のマンチェスター・U戦など大一番を欠場する見込みだ。シメオネ監督は「今回は深刻なケガだったが、彼ができる限り早く戻ってくることを願っている。彼は素晴らしい熱意を持ってこのクラブに来たからね。彼が全体練習に復帰するには数週間かかるだろう」と同選手の早期復帰を願っていることを強調している。