オリックス・中嶋監督が若手を評価 初の対外試合で太田、中川颯ら存在感

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2022年02月16日 20:00  ベースボールキング

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1イニングを3者連続三振の中川颯[写真=北野正樹]
◆ サブマリン中川颯は新たな取り組みに手応え

 オリックスが宮崎キャンプ第4クール2日目の16日、若手同士の練習試合を巨人とサンマリンスタジアム宮崎で行った。

 紅白戦で活躍しているドラフト4位ルーキーの渡部遼人(慶應義塾大)や同5位の池田陵真(大阪桐蔭高)らの新人に刺激を受けたわけではないだろうが、今季初の対外試合で4年目の太田椋が9回に一時は逆転となる3ラン。2年目の元謙太は先制の2点適時打を含む2安打3打点。投げては2年目の下手投げ、中川颯が1イニングを3者連続三振。試合は9回にサヨナラ負けを喫したが、中嶋聡監督が見守る中、成長ぶりをアピールした。


 長打力が魅力の太田の面目躍如だった。2点を追う9回一死一、三塁から左中間へ逆転となる3ラン。「チャンスでどれだけ打てるかが大事。そういうところで打ちたかった」と太田。5回一死一、三塁の場面では低めの球に手を出し、三ゴロ併殺打に倒れていたが、「9回は少しゾーンを上げて、甘い球なら行こうと考えていた」と修正力を発揮した。

 フォーム改造中の元も結果を出した。2回二死一、二塁から中越えへ先制の2点タイムリー。6回にも左翼へ適時打を放った。「外角への変化球に対応できなかった」ことから、フォームの見直しに着手。さらに、ボールに手が出ず3球三振が多かったことから、積極的にバットを振ることを心掛けている。2打席目は中飛に倒れたが、当たりはよく「凡打でもバットの芯でとらえることが出来ている」と手応えを感じ取っていた。

 2人について、中嶋監督は「キャンプを通じてやってきたものが、いい形になっている」と及第点をつけていた。


 投手陣で、圧巻の投球を見せたのは中川颯。3番手として4回から登板し、先頭の左打者・保科広一をストレート、カーブ、ストレートで3球三振。次打者の岡本大翔には初球カーブの後、直球を2球続け、最後はスライダーで見逃し三振。増田大輝は2球で追い込み、1ボール後に見逃し三振。4球すべて、浮き上がって伸びてくるストレートで勝負したほど、直球にキレと伸びがあった。

 前回登板の紅白戦では、初戦に先発し2イニングを2安打1失点。「力んで体が開いてしまったので、今日は8割の力で開くのを我慢した」と中川颯。

 オフにエース・山本由伸に“弟子入り”し、円盤投げを練習に取り入れ、無駄のない腰の回転をすることで球速アップをはかっていたが、この日はさらにフォーム微調整の効果もあり、ストレート主体の投球で結果を出すことが出来た。

 「今、やっていることが、いい方向に向かっている」。

 明るい表情で振り返った。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)


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