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オリックスは26日、宮崎アイビーで行われたソフトバンクとのオープン戦に8−4で勝利。
ドラフト4位の新人・渡部遼人選手（22）ら、若手の活躍で打ち勝った。
修正能力の高さをアピールしたのが、慶応大から加入した左打ち外野手の渡部だ。
前のクールに行われたロッテ→ロッテ→西武の練習試合3連戦では、8打数無安打で3三振。紅白戦では好打を披露していた男も、ロッテの二木康太や西武・�盒狂�成といった一軍実績のある主戦級の前には歯が立たなかった。
しかし、この日はまず日本を代表する投手の一人・千賀滉大との対戦で、真ん中低めの150キロ台の速球を引っ張り、右翼線を破る二塁打。2回の第2打席でも、二死三塁からセンターへの適時打を記録。外寄り150キロ台のボールに逆らわずにバットを出してミートする、渡部らしい一撃だった。
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千賀の投球練習を見て「迫力や威圧感を感じた」とのことだが、積極的になれた背景には先輩たちのアドバイスがあった。
実は、ロッテや西武との対外試合では「ミスを恐れて消極的になっていた」と言い、先輩の若月健矢らから「結果を気にするな」と声を掛けてもらっていたのだとか。こうして気持ちを切り替えることが出来たという。
「千賀さんは、球が速くて変化球もキレている方。気持ちで差されないように、打席に立ったのが良かった。しっかりとコンタクトしてヒットが打てたことを自信にして、自分のものにしたい」と渡部。
試合前のロッカーでも千賀の映像を確認し、「自分なりに準備をすることができたことで、タイミングが合った」とも振り返った。
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「武器は守備と走塁」と口にしている男は、脚でも魅せた。
2回に適時打を放って出塁した際には二塁への盗塁も決め、紅林弘太郎の安打の間に生還。本塁のクロスプレーは微妙なタイミングになったが、捕手のタッチをかいくぐる好走塁だった。
6回先頭の第4打席では、相手の好守もあって一ゴロかと思われた当たりを、俊足を生かして内野安打に。
「売りは脚。凡打でもスキがあればセーフになろうと考えていることがしっかりとできた」と、持ち味を発揮したプレーについて振り返りながら、手ごたえを口にした。
「雰囲気にのまれていた」という対外試合とは対照的に、「今までテレビで観ていた人が出ているので、楽しみながらプレーすることができた」と、徐々に舞台にも慣れてきた。
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中嶋聡監督も、「（千賀らは）調整登板だろうが、新しい選手たちがトップクラスの選手に名前負けをしなかったことは良かった。（若手が）アピールすることで、競争が生まれるのは良いこと」と目を細めていた。
リーグ連覇を目指すチームで、躍動する新たな光。開幕までの1カ月で首脳陣の信頼を勝ち取るのは誰か、オリックスのチーム内競争から目が離せない。
取材・文＝北野正樹（きたの・まさき）
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