オリックス・中嶋監督が山岡起用法に苦心「無理やり急がしても。でもお尻も叩かないと」

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2022年03月01日 05:14  ベースボールキング

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オリックス 山岡泰輔[写真=北野正樹]
◆ チームと山岡にとっての最善策は…?

 オリックスの中嶋聡監督が、山岡泰輔の起用方法に苦心している。

 右肘の手術から約5カ月。日本シリーズで再起のマウンドには立てたが、今季は先発か中継ぎか、どちらの場面で起用されるのか、キャンプ終了までに決まらなかった。そこには、故障からの復活を目指す選手への最大限の配慮がある。

 「キャンプでの準備や体の持っていき方など、(起用方法によって)変わるので、ギリギリまで分からないと難しい」とは、今年1月の契約更改での山岡の言葉。

 しかし、キャンプ中には働き場所は決まらなかった。


 右肘の手術を受けたのは、昨年9月中旬。6月22日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)に先発した山岡は1回に右肘の違和感を訴え、打者5人、1失点で降板。8月の二軍戦で抑えとして実戦復帰したが、リーグ戦中の一軍復帰はかなわなかった。シーズンの成績は3勝4敗、防御率3.89。日本シリーズ第5戦で5番手として登板し、2022年シーズンでの完全復活を目指している。

 キャンプに入ってからの実戦登板は2度。2月20日の紅白戦に3番手で登板し、1イニングを打者5人、1安打、1四球、無失点。24日の西武との練習試合には先発し、2イニングを1安打、2奪三振、無失点だった。


 中嶋監督は、山岡の起用法について「(対外試合で)まだ2イニングしか、見せてもらっていない」と前置きし、「肘の手術の後、簡単に考えてはどうかな、と思う。無理やり急がしてもいけない。でも、ある程度、お尻を叩かなくてはいけない。その度合いも分からないところもある」と、肘の状態を見ながら慎重に判断していく考えを示した。

 肘への負担を考えた場合の起用法として、「一番、負担をかけないのだったら、先発して10日外してとなるかもしれない。ただ、先発したからといって、5イニング持ちませんでしただったら、中継ぎになるかもしれない」と、今後の投球内容次第での判断になることも明かした。


 「オレは不安です」。中嶋監督が吐露したのは、延長12回制。「9回を終わって同点で、あと3回。(ベンチの)枠の問題もあるし、(投手が)何人いればいいのか。そこに関しては、どのチームも不安ではないですか。オレは不安です」。

 先発で勝ち試合を作っていくのか、落とせない試合を拾っていくのか。経験豊富な山岡への期待は大きい。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)

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