新人王候補のドラ1隅田知一郎に続き、ドラ2佐藤隼輔も開幕ローテ入り【2022年注目ルーキー・西武 編】

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2022年03月23日 15:52  ベースボールキング

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ドラ1の隅田はOP戦で着実に結果を残し、開幕先発ローテ入りを決めた (C)Kyodo News
◆ 近年稀に見る大成功ドラフト

 昨季は42年ぶりのリーグ最下位に沈んだ西武。2018〜2019年のリーグ連覇からわずか2年での陥落。主力の相次ぐ故障や不振によって、歯車が狂ってしまった。とはいえ、依然として能力の高い選手は多く、将来有望な若手選手も多い。

 そんなポテンシャルを秘めたチームは、昨年のドラフト会議で好素材を続々と獲得している。1位で4球団の指名が重複した左腕の隅田知一郎(西日本工業大)の当たりくじを引き当て、2位で同じく左腕の佐藤隼輔(筑波大)、3位で守備力の高い捕手の古賀悠斗(中央大)を指名。佐藤も古賀も1位指名候補に挙がっていたほどの逸材だが、ドラフト当日にエアポケットにはまったように残っていた。4位では「和製ランディ・ジョンソン」の異名を持つ大型左腕・羽田慎之介(八王子高)も獲得でき、近年稀に見る大成功ドラフトになりそうだ。


◆ 新人左腕コンビに躍動の予感

 なかでも隅田は新人王候補のプレッシャーがのしかかるなか、オープン戦3試合15イニングを投げ、防御率1.80を記録。着実に実戦で結果を残し、開幕先発ローテーション入りを決めた。

 身長177センチ、体重76キロと細身ながら、全国的に無名の西日本工業大でストイックに自身の実力を高めてきた。今永昇太(DeNA)を手本として空振りを奪えるストレートを磨き、最速150キロをマーク。そしてこの投手の魅力は、決め球に使える球種の豊富さ。大学ではストレートだけでなく、スライダー、カットボール、フォーク、チェンジアップ、ツーシームと6球種すべてがウイニングショットになった。打ち取るための選択肢が多く、打者を惑わせる。

 隅田の評価を大きく高めたのは、昨年6月の大学選手権だった。初戦で強豪・上武大と対戦すると、8回14奪三振の快刀乱麻の投球を披露。神宮球場に詰めかけたスカウト陣に強烈なアピールを見せた。ブライト健太(中日1位)に決勝弾を浴びて1点に泣いたものの、その後はブライトに打たれたストレートをさらに改良。右打者のインコースを正確に突くコントロールと球威を手に入れ、難攻不落のサウスポーに成長した。

 たとえ重圧がかかろうとも、自分のやるべきことを淡々とこなせる性格もプロ向きだろう。プロでも飄々としたマウンドさばきが見られれば、大いに期待できそうだ。

 ドラフト2位左腕の佐藤はまず中継ぎとして一軍チャンスをつかむかと思われたが、今井達也が右内転筋の張りを訴えたためオープン戦最終戦で先発登板。5回1失点と一発回答で、開幕先発ローテーションに滑り込んだ。

 右打者の内角を正確に突くコントロールがあり、筑波大で最先端のスポーツ科学に基づいて育成されてきただけに伸びしろもある。いずれは隅田とともに先発ローテーションの軸として回ってほしい存在だ。


◆ 埼玉西武ライオンズ
 2021年ドラフト指名選手のオープン戦成績*1軍成績(3/21終了時点)

1.隅田知一郎・投手(西日本工業大)
 3試合 1勝0敗0セーブ 防御率1.80

2.佐藤隼輔・投手(筑波大)
 4試合 1勝0敗0セーブ 防御率0.82

3.古賀悠斗・捕手(中央大)
 1試合 0安打 打率.000 0本 0打点 0盗塁

4.羽田慎之介・投手(八王子高)
 出場なし

5.黒田将矢・投手(八戸工大一高)
 出場なし

6.中山誠吾・内野手(白鴎大)
 2試合 0安打 打率ー 0本 0打点 0盗塁

◇育成
1.古市尊・捕手(徳島インディゴソックス)
 出場なし

2.滝澤夏央・内野手(関根学園高)
 1試合 0安打 打率ー 0本 0打点 0盗塁

3.菅井信也・投手(山本学園高)
 出場なし

4.川村啓真・外野手(国学院大)
 出場なし

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