◆ 「コンディションも良い」
オリックスは24日、午後からベルーナドームで開幕前日練習を実施。
2年連続で開幕投手を務めるエース・山本由伸は「責任を持って全力で投げたい」と意気込みを語った。
12球団で唯一、この日の予告先発の発表まで開幕投手が明かされなかったオリックス。
「正式に出ましたね」との質問に、右腕は笑顔で「無事に」と応じた。
最後の調整はブルペンで約20球の投げ込み。仕上がりも良く、状態はことのほか良いようだ。
2年連続の開幕マウンドは、メットライフドームから名前が変わったとはいえ、相手も球場も同じ。昨季はバックの拙守もあり、チームに勝ちを付けることは出来なかった。
それだけに、「昨年負けているので、リベンジの意味と、今季の流れを左右するという2つの意味があるので頑張りたい」と巻き返しを誓う。
シーズン途中の東京五輪のほか、日本シリーズまでフル回転でチームに貢献した右腕。キャンプでは疲労度を考慮した調整を続けてきたが、「状態も少しずつ良くなって開幕を迎えることが出来た。コンディションも良く、明日は思い切ってプレーしたい」と、不安がないことを強調した。
チームは開幕戦で10連敗中。それでも「勝つときは勝つ。選手はそんなに気にしていない」と意に介さない。
「シーズンの行方を左右するかどうかはわからないが、“143分の1”ではない。しっかり、責任を持って全力で投げたい」と力強く結んだ。
中嶋聡監督は山本について「投げている姿だけでチームを勢いつけてくれる投手。ふつうに由伸らしい投球をしてほしい」と全幅の信頼を置いている。
チームについては「まだまだ成長過程にあり、伸びしろがあるチーム。いろんなミスもあるだろうし、いろんなことが起きるだろう。すべて自分の成長に変えてほしい」と、失敗を恐れないプレーを選手に望んでいた。
取材・文=北野正樹(きたの・まさき)