パールのような母乳ジュエリー(画像は『The Daily Star 2022年3月22日付「Savvy mum makes jewellery out of breast milk - and is set to turnover £1.5million」(Image: Magenta Flowers)』のスクリーンショット) 母乳をネックレスやイヤリングなどに加工する“母乳ジュエリー”が注目を集めている。英ロンドン東部ベクスリーに住む3児の母が「授乳の思い出を形にし、母親の誇りを詰め込みたい」と制作するジェエリーは大好評で、注文が殺到しているという。『The Mirror』などが伝えている。
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サフィーヤ・リヤドさん(Safiyya Riyadh、37)と夫アダムさん(Adam、41)が2019年夏に立ち上げた、プリザーブドフラワーを専門に制作・販売する「マゼンタ・フラワーズ(Magenta Flowers、以下MF)」が絶好調だ。
MFは当初、結婚式のブーケなどの生花をジュエリーやコースターなどに生まれ変わらせるプリザーブドフラワーの制作・販売を手掛けてきたが、昨年商品化した「母乳ジュエリー」の注文が殺到、10人のスタッフを雇用するまでになった。
制作担当のサフィーヤさんは「ロックダウン中に記事を読み、試行錯誤しながら高品質の商品開発にあたった」と生き生きと語り、マーケティングを担当するアダムさんのサポートでMFの収益が昨年比で483%アップ、2023年は約2億4千万円(150万ポンド)の売上げを見込んでいることを明かした。
顧客には30ミリリットルの母乳を郵送してもらい、それを一度粉にして高品質のレジン(樹脂)と混ぜるそうで、母乳独特の色合いが数十年後も失われないように工夫をしているという。常温、または冷凍保存した母乳のほか粉ミルクからの制作も行っており、誕生石と合わせたり、赤ちゃんの名前を入れるなど顧客のリクエストに応じて商品をカスタマイズ、世界に一つしかないジュエリーを完成させる。
3児の母でもあるサフィーヤさんは「私が3人目を産んだのは2020年4月でしたが、仕事との両立など社会から受けるプレッシャーもあり、授乳期間は決して長くはありませんでした。ただ当時の私はまだ母乳ジュエリーについては知らず、母乳を保存することはしませんでした」と語ると、このように続けた。
「多くの母親にとって、我が子への授乳というのは人生の中で極めて特別な時間だと思います。そして断乳や卒乳というのは、母親にとって感傷的であり心が締め付けられるような思いに駆られるものです。」
「顧客の多くは授乳が終わると悲しい気持ちになるようですが、母乳ジュエリーは授乳の思い出や母親の誇りを形にし、母親と赤ちゃんの大切な絆を祝うものです。」
「もちろん顧客には死産で赤ちゃんを亡くした人、授乳ができなかった人もいます。私たちのジュエリーはそういった全ての人のために、赤ちゃんとの思い出を形にして保存したものなのです。」
なおMFのブログやSNSには、ネックレスやイヤリングなどに形を変えた母乳ジュエリーの写真が多数投稿されており、パールのような美しさと母乳の優しい色合いに多くの人が魅了されているようだ。そして気になるお値段はピアスが約4000円(25ポンド)から、ネックレスや指輪は約10500円(65ポンド)からとなっている。
画像は『The Daily Star 2022年3月22日付「Savvy mum makes jewellery out of breast milk - and is set to turnover £1.5million」(Image: Magenta Flowers)』『The Mirror 2022年3月24日付「‘I’m set to make £1.5 million through my unique breast milk jewellery’」(Image: Jam Press/Magenta Flowers)』『Wedding Flower Preservation 2022年3月17日付Instagram「Our breastmilk necklace just got even more beautiful」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)