連覇と、昨年果たせなかった日本一を目指す2022年のオリックス。監督、コーチ、選手、スタッフらの思いを「猛牛ストーリー」として随時紹介していきます。
第12回は、29日に1年9カ月ぶりとなる実戦登板を果たした近藤大亮投手（30）。右肘の手術から3年ぶりの一軍マウンドを目指す中、母校との対戦で、恩師の前で復帰した姿を見せることができました。
◆ 「あのボールを続けられたら」
29日、杉本商事バファローズスタジアム舞洲で行われたプロアマ交流戦・大阪商業大戦。
トミージョン手術からの復活を目指す背番号124が、2019年6月以来となる1年9カ月ぶりの実戦登板を果たした。
復帰に向けた第一歩は、母校との試合だった。
|
|
|
|
それでも、5回から3番手として登板すると、1イニングを打者3人に抑えて2奪三振。先頭打者には、カウント1ボール・2ストライクからの5球目、外角低めに150キロのストレートを決め、見逃し三振に仕留めた。
「指にも掛かったし、捕手も良い捕り方をしてくれた」と、途中出場の高卒2年目・中川拓真を褒めたのは、常に感謝を忘れない近藤らしさ。
その中で、「あのボールを続けられたら」と手ごたえも口にしている。
◆ 「濃いマウンドでした」
「運命を感じたマウンドだった」と言う。
|
|
|
|
浪速高から大商大に進学した近藤にとって、この日の敵将・富山陽一監督は、1年時に新監督として就任した恩師である。
2013年の秋季リーグでは、近藤が京産大を6安打で完封。21年ぶりの優勝を果たし、喜びを分かち合った。
マウンドに向かう際、近藤が三塁側・大商大ベンチに一礼すると、富山監督もそれに応えた。
「手術をしてからも電話をいただくなど、気にかけていただいた。復帰出来た姿を直接、見ていただけてよかった。」と近藤。
|
|
|
|
また、「力を入れて投げても、何の違和感もない。濃いマウンドでした。キャンプでは這い上がっていくと言いましたが、這い上がるでは遅い。駆け上がっていきます」とも。
背番号「124」の近藤が、マウンドで運命と復帰への確実な手応えを感じていた約3時間後。入場制限がなくなった本拠地・京セラドーム大阪では、多くのファンが詰めかける中で華やかなセレモニーが行われ、本拠地開幕を迎えた。
3月中盤という近藤の復帰スケジュールは2度の雨で狂ったが、3年ぶりの一軍マウンドへの道は確実に見えている。
取材・文＝北野正樹（きたの・まさき）
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 SEESAW GAME, Inc. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。
スポーツ
