オリックス・宮城大弥が佐々木朗希について語る「理想のピッチングを彼がしている」

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2022年04月21日 12:12  ベースボールキング

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オリックス・宮城大弥 (C) Kyodo News
◆ 思い描く二つの理想像

 20日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で、今シーズン初勝利を挙げたオリックスの宮城大弥が、現在の心境と、同級生であるロッテ佐々木朗希への思いや、自身の理想のピッチングについて語った。

 初勝利に関しては「ホッとしたじゃないですけど、単純に嬉しかったです」という宮城。緩急を使ったピッチングでソフトバンク打線を7回4安打1失点に抑え、「自分の中でも意識しながら、プラス高山さん(郁夫投手コーチ)がずっと緩急だったり、そういうのを使って相手をしっかり倒すように、挑戦できるようにというふうにずっと仰っていたので、やっと結果に出て良かった」と振り返った。

 この試合は頓宮裕真とのバッテリーになったが、「自分が投げたい球だったり、相手打者の裏をかいたような配球だったり、そういうのをホントにたくさんしてもらって勝てた試合」と女房役のリードに感謝。

 初回、今宮健太に被弾した後の切り替えについて、「ここ最近というのは最少失点という考え方が出来ていて、出来たらゼロで抑えるのがいいんですけど、取られた後をしっかり、どう立ち直るかというのを課題としてやっていたので、それが結果に出て良かった。緊張したりいろいろやっている中で、目先のことしか考えられない時期がたくさんあったので。頓宮さんのおかげですけど、そういった意味では久しぶりに大胆さというのが出たのかなと思います」と手応えを口にした。

 シーズン前は不安を口にすることも多かったが、「試合の中での自信も出てきましたし、練習の中でも思うようにいくことが段々増えてきた中だったので、すぐに結果が出たのは凄くうれしいですし、全部が全部不安が無くなったと言ったら違いますけど、登板を重ねるたびに、自信がつく球が増えている。考え方の一つや二つというのはシーズン前と変わった」と球質の向上とともに気持ちも前向きになった。

 前回のロッテ戦では佐々木朗と投げ合い完全試合を喫しているが、宮城は「勉強になった」と歴史的一戦を振り返る。

 「ホントの理想のピッチングを彼がしているので、僕もそこは目指したいですけど、今のままじゃ全然手の届かないところにいますので、もっと練習して、出来たらそういう風なピッチングをしたいですけど、チームがいちばんなので。まずはチームで勝つことを大事にやっていきたい」と率直な胸の内を語ってくれた。

 そんな宮城には「二つの理想がある」そうで、「まさにやられたような試合(完全試合)と、昨日(19日)加藤さん(日本ハムの加藤貴之)が球数少なく完投まで行けたという。そこは自分の理想の二つではあります」と、100球未満で完封する通称“マダックス”のような省エネ投球も思い描く。

 完全試合を達成した佐々木朗には「おめでとうとは送った」とのことだが、宮城の秘めたる闘志は新人王を獲得した昨シーズン、節々に見せてくれただけに、再び2人が先発で対戦した際には、宮城の負けん気の強さが出るのは言うまでもない。今後も続いていくであろう2人の物語を見守っていきたい。


取材・文=どら増田


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