「福田選手が打った時に雰囲気が変わった」…オリ・吉田正尚が語った“対佐々木朗希”

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2022年04月25日 17:42  ベースボールキング

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オリックス・吉田正尚 (C) Kyodo News
◆ 「思っている以上に早く出さないと追いつかない」

 オリックスの吉田正尚が24日のロッテ戦(京セラD大阪)で3打数3安打・2四球と躍動。

 前回の対戦で完全試合を食らった佐々木朗希から2安打を放って打点も記録するなど、試合には敗れたものの対策の成果を見せた。




 4月10日の対戦で3三振を喫した相手に“リベンジ”を果たした。

 “令和の怪物”対策としては「打撃コーチから『ふた握りぐらい(バットを)短く持っていこう』というところで、みんなで徹底していた」と明かし、「もともとストライク先行でどんどん来るピッチャー。本当に良いところに来ていたんですが、なんとか良いところに転がったり、良いスイングが出来たので良かったと思います」と、2本の安打について振り返る。

 また、この日は初回に先頭の福田周平が初球の159キロを弾き返してライトへの安打を記録。吉田は「最初に福田選手が打った時に雰囲気が変わった。行ける!という風になった」と語り、切り込み隊長の安打がチームに勢いを呼び込んだという。



 前回対戦では速球を捉えきれず、ファウルで追い込まれてフォークで三振してしまうというパターンにハマったオリックス打線。吉田も「より一層コンパクトに、最短で(バットを)出すくらいじゃないとファウルになると思っていた」とし、その思考が1打席目の三遊間突破の安打につながった。 

 「150キロ後半というのは、自分が思っている以上に早く(バットを)出さないと追いつかない。2打席目・3打席目とちょっと振った時にファウルになってしまって、その時に感じましたね」。そう語りながらも、3打席目はアウトローの159キロを逆らわずに弾き返して左中間を破る適時二塁打を記録。2年連続で首位打者を獲得している日本屈指の強打者として、その貫禄を見せつけた。

 こうしたチーム全体の対策と個々の意識が実り、佐々木朗希から計6本の安打をマーク。5回で降板に追い込んだが、「負けをつけられなかったので」と満足はしていない。「もうひと押しというところで、揺さぶって行かないとああいうピッチャーは攻略できない」とし、次回対戦時には“黒星”を付けるべく、さらなる奮起を誓った。


 この日の3安打で打率は.282(90−22)まで上昇。2四球も含めた全打席出塁で、出塁率はリーグ4位の.414と徐々に調子も上向いているが、「まだまだ長打だったり、(打球に)角度をつけていきたいと思う」とこちらも手放しでは喜ばない。

 それでも、「“強い打球”をテーマとしてやっているので、捉えるという部分では良かった。ボール球を見逃しながら四球を取って行くというのも自分が大事にしているところ。そういうところは引き続き自分の中でテーマとしてやっていかないといけない」と手ごたえも。

 成績については「1年間トータルで見た時に良い数字になっていれば」とし、意識せず目の前の戦いに集中している。


 「もうひと押し」というところで完全攻略とはならず、3−6で敗れてカード勝ち越しはならなかったものの、完全試合を許した相手にチーム全体で立ち向かったこの姿勢は今後の戦いに生きてくるはず。

 この一戦を逆襲のキッカケにできるか。昨季王者の今後に注目したい。


取材・文=どら増田




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