明治安田生命J1リーグ第12節が7日に行われ、横浜F・マリノスと名古屋グランパスが対戦。エウベルとアンデルソン・ロペスのゴールで2−1と横浜FMが逆転勝利を収めた。
敗れた名古屋はリーグ6戦勝利なし。12試合を消化して勝ち点11の14位に沈んでいる。この試合ではマテウス・カストロのCKから中谷進之介のゴールで先制したものの、追加点を挙げられずに敗戦となった。試合後、長谷川健太監督は「しょうがない部分もあるが、悔しい部分もあります」と、1−1の同点で迎えた51分に、先制点と同じくCKから藤井陽也が挙げたゴールがVARチェックを経て、オン・フィールド・レビューの末にオフサイドで取り消しになった点に言及。「レフェリーが判断をしたので、致し方ないということです。『オフサイドにします』という言い方はどうなのかなと思います。『オフサイドです』であればわかるんですが、『オフサイドにします』と言うのであれば、主観での判断であると思います。相手選手が何もアピールしていない中で、VARでひっくり返るというのはどうなのかなと。相手選手が少しでも関与したと言ったり、相手GKが少しでもオフサイドと言うならまだしも、そういう行動を取っていない中で、レフェリーの判断でVARで取り消されるのは」とコメント。
判定への悔しさに言及した一方で、結果的に追加点を奪えなかったことについては、「チームとして2点目を取れなかった部分は間違いない事実」と認め、「12節が終わってFW登録の選手が点を取っていないことは、チームにとっては非常に苦しい」と、前線の奮起を促す言葉を試合後のロッカーでかけたと明かす。
名古屋は今季リーグ戦10得点を挙げているが、FW登録選手はマテウス・カストロの3得点のみ。この試合で先発したFWの酒井宣福は試合後、「力不足だと思うし、チームの力になれていないので、それをしっかり受け止めて。だからと言ってへこんでいても、誰かが何かをしてくれるわけではないので、ここで変わるか、僕も含めてみんなで変わるキッカケを意識して、早くつかんでいけるようにやっていきたい」と、反省の言葉を口にした。
長谷川監督は「誰か取る選手が出てこないと、チームが浮上してこないと思います。もちろんトレーニングはしていきますが、彼らに奮起を期待したいですし、若い選手でそういう選手がいれば、今後起用ということも考えていかないといけないと思います」、「前線だけでなく、サイドの選手ももっと自分が点を取るんだと強く持たない限りは。ウノゼロでは勝ち切れないし、そういうサッカーを目指しているわけではないので。チームとして2点目をしっかりと取れるようにしていかないと、苦しい形で推移していくと思う。みんなで共有して改善をしないといけない」と、厳しい言葉を述べている。
唯一の得点を挙げた中谷もリーグ6戦勝利なしの状況に、「勝ちに飢えていますし、勝たないといけないと思っているので、勝ちたいです」と話し、「やっていくしかないですね。結果は出さないといけないですし、点を取っていくところがまだ足りないと思うので。ただ、点が取れないときに自分たちがもっと踏ん張るとか、それこそCKからもう1点取るというところはできると思うので、まだやれるし、もっとパワーを出せると思います」と、チーム全体が前を向いて、まずは1勝のために次節へ向かう意気込みを示している。