直近7戦で2勝…売却問題の影響を認めるトゥヘル監督「非常に困難な状況」

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2022年05月11日 11:28  サッカーキング

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チェルシーを率いるトゥヘル監督 [写真]=Getty Images
チェルシーを率いるトーマス・トゥヘル監督が、クラブの売却問題が選手たちに大きな影響を与えたことを認めた。10日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 チェルシーは2003年からロシア人オーナーのロマン・アブラモヴィッチ氏によって所有されていたが、ロシア・ウクライナ情勢の影響に鑑み、同氏は今年3月2日にクラブ売却の意思を表明。その後、同10日に英国政府によって同氏には制裁が科され、クラブの活動から利益を得られないようにするため、チェルシーには新規チケットの販売、グッズの販売、選手獲得、新契約の締結が禁止されるなどの措置が行われた。

 その後、新規チケットの販売など一部の「特別ライセンス」は変更されたものの、選手獲得、新契約の締結などは依然としてできない状況になっているチェルシー。トゥヘル監督は「それが気を散らすものであるという事実から逃れることはできないと思う」とこのような状況が選手たちには大きく影響を与えていることを認めた。

 3月の代表の国際親善試合後からのリーグ戦では7試合でわずか2勝(2分け3敗)と好成績を収めることができず。また、チャンピオンズリーグ(CL)でもレアル・マドリードに敗れ、準々決勝で敗退となった。トゥヘル監督はチームの成績が振るわなくなった理由にインターナショナルブレイクの影響があったことを明かした。

「インターナショナルブレイクまでは素晴らしい結果を残すことができたし、結果には何の影響もなかった。むしろ、実際には逆の影響があり、制裁措置の発表を受け、困難な状況を迎えたことで非常に強い気持ちになっていた」

「しかし、(3月の国際親善試合中に)ここにいなかった選手たちに何かが起こった。彼らにも様々な影響があり、多分この状況についてもっと考えるようになって、この状況もとても長くなっている。選手たちは競争力を感じ、来シーズンどうなるかを知りたいと思っている」

「その後、トニ(アントニオ・リュディガー)のようにいくつかの選手がクラブを変更することを決めたので、毎日少しずつ難しくなっている。不可能ではないが、もっと難しくなっていて、影響力がある。競争力があり、試合に勝つためのレベルを探している。これは言い訳にはならないが、(現在の状態の)理由はここに確かにある」

 それでも、チェルシーは今月7日にアメリカ・メジャーリーグ(MLB)ロサンゼルス・ドジャースの共同オーナーを務める同国人投資家トッド・ベーリー氏をはじめとする新オーナーグループがクラブを買収する条件面で合意したことを発表し、買収問題がようやく一歩前進したことが明らかになっている。

 同7日のウルヴァーハンプトン戦(2−2の引き分け)を観戦していたボーリー氏とはまだ面会していないことを明かしたトゥヘル監督だが、買収問題が前進したことには勇気づけられたことも強調した。

「現時点でこのような苦しみを抱えているのは私たちだけであり、おそらく史上初めてのクラブだとも思う。これは独特で非常に困難な状況だ。もちろん、誰もがそれを明確にしたいと思っている。これらは正しい方向への一歩だ。クラブとして前向きなエネルギーと競争力のある雰囲気を必要としているから、私たちは長い間これを待っていた。だからこそ、物事が進んでいることは非常に重要だ」

 なお、現在政府から発行されている「特別ライセンス」の期限となる今月31日までにベーリー氏らによる買収は完了する見込みとなっており、ブルース・バック会長やマリナ・グラノフスカイアCEOらは新体制でも引き続き同職を務めることが報じられている。

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