隠し子がいた事実より、ウソをつかれていたのが一番のショックだったのだと気づきました。旦那が自分から、結婚するときに話してくれていたら受け入れられていた気がします。私と一生を共にしようと思ったなら、ツラい事実でも、旦那から話してほしかったのです。すると父が……。
両親に話すことで、気持ちが少しラクになりました。両親の言う通り、これまでの旦那の誠実さはウソではありません。本当にいい旦那でいい父親でした。その過去は、ゆるぎない事実です。すぐに離婚だと決められない時点で離婚はナシだなと思いました。それだけでも前進した気がしました。日曜の夜、家に戻ると……。
旦那:「勇気くんにも『しばらくはそっとしておいてほしい』と伝言をお願いした。だけど『会えない』とは言えなかった。俺の子だし……」
旦那は頭を下げて言います。勇気くんに「もう会えない」とは言えなかったこと、また、そのことを私たちに正直に話すところが旦那らしいと思いました。旦那の優しさかもしれません。旦那はAさんの両親にも連絡を取り、義両親も出てきて、事態は確実に動き出しています。少しずついい方向に向かって前進している気がしています。
【第7話】へ続く。
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