ヤマハ「大人のバイクレッスン」を体験! 運転スキル可視化技術の効果とは?

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2022年05月18日 11:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
せっかく免許を持っているのに、経験が浅いとか乗るのが久しぶりだとかいったような理由でバイクから離れている人は結構多いのではないだろうか。そんなライダーたちの駆け込み寺となるのが、ヤマハ発動機の「大人のバイクレッスン」だ。どんな雰囲気なのか、参加してきた。


○ゼロからのバイクレッスンで初心者の不安を払拭!



近年は自動二輪免許の新規取得者やリターンライダーが増加している一方で、公道走行への不安から、せっかく免許を取得しても乗ることのないままバイクライフを諦めてしまう人も多いそう。そうしたバイク初心者や長くバイクから離れていたリターンライダーを対象に、ヤマハが行っているのが「YRA 大人のバイクレッスン」だ。



全国各地で年間40回ほど開催しているレッスンでは、「平成生まれ限定」「レディース限定」「オンロード」「オフロード」「レッスン&ミニツーリング」など、ニーズに合わせたさまざまなプログラムを用意。レッスンの目的は正しい運転スキルをレクチャーし、受講生のバイクライフのスタートを後押しすることだ。



そのため、大人のバイクレッスンは、よくある「速く走るためのテクニック」を学ぶプログラムとは一線を画している。例えばエンジンのかけ方や正しいライディングフォームなど、基礎中の基礎からレクチャーしてくれる。極端な話をすれば、受講資格である普通自動二輪以上の免許を持ってさえいれば、運転技術どころかバイクに関する知識を忘れてしまっていても問題ない。それほど受講のハードルは低いのだ。


1回の定員15名に対し、インストラクターの人数が多いのも特徴的だ。ひとつのカリキュラムをこなすごとに、その場でインストラクターが良かった点を褒めてくれたり、逆にできていないところは指摘してくれる。マンツーマンに近い形での指導が8,000円の受講料で受けられるのはかなりお得といえる。


レッスンを受講するには事前にHPから申し込み、抽選を突破する必要があるが、ここまで初心者に配慮してくれるレッスンというのもそう多くはない。そのため、受講希望者が毎回殺到し、当選倍率が10倍になることも珍しくないのだとか。裏を返せば、それだけ同じ悩みを抱えているライダーが多いということかもしれない。

○運転技術を可視化する独自のシステムとは?

そんな大人のバイクレッスンで注目したいのが、ライディング技術を可視化する「ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム」(YRFS)だ。あくまでもレッスンのサポート的存在というが、二輪業界初となる画期的な仕組みとなっている。



一般的にライティング測定を行う場合は、車体にいろいろなセンサーを装着するケースが多いそうだが、大人のバイクレッスンは開催場所が毎回異なる上、今後は受講生が所有するバイクで参加する持ち込みレッスンの開始も予定しているため、その都度たくさんのセンサーをバイクに装着するのは難しい。そこでヤマハが生み出したのがYRFSだ。



同システムでは「Vボックス」というGPSデータロガーを使い、衛星電波の位置情報から速度を割り出し、加減速や横旋回を測定。測定結果は青=加速、赤=減速でフィードバックシートに表示されるため、これを見ればどんなライディングをしているのかが正確に把握できるという。


YRFS導入により、どんな効果が得られるのか。ヤマハ担当者は「レッスン中、インストラクターは“もう少し加速”や“ブレーキが遅い”などといろいろなアドバイスをしますが、その場では、どこのブレーキが遅かったかなんてわかりませんよね。YRFSがあれば、後からフィードバックシートを見て理解できます」(以下、カッコ内はヤマハ担当者)と解説する。



フィードバックシートはレッスンから2週間程度で受講者に送付するそうだが、ここにもヤマハのこだわりがある。



「レッスンが終了した直後にフィードバックシートを渡されても、受講生も大変です。2週間くらい後だと、ちょうど記憶が薄れてくる頃です。その時に、もう一度レッスンを思い出していただきたいという思いがあります」


今回、大人のバイクレッスンに参加してみて感じたのは、教習所よりも手厚いレッスンが行われているということ。おそらく、多少はバイクに乗れるという人が参加した場合には内容が物足りなく感じると思うが、それだけ初心者に特化した内容なのだ。



バイクに対して「危ない」というイメージを持っていたり、公道を走ることに不安を感じていたりする人には、ぜひ受講をオススメしたい。ヤマハのインストラクターがそうした不安を払拭し、楽しいバイクライフへと導いてくれるはずだ。



安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。twitter:@andYSYK。 この著者の記事一覧はこちら(安藤康之)
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