「薔薇王の葬列」公開稽古で有馬爽人「原作・アニメ以上のリチャードを見せていけたら」

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2022年05月20日 20:38  コミックナタリー

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写真舞台「薔薇王の葬列」取材会の様子。
舞台「薔薇王の葬列」取材会の様子。
菅野文原作による舞台「薔薇王の葬列」が、6月10日から19日にかけて東京・日本青年館ホールで上演される。これに先駆け、本日5月20日に公開稽古と取材会が行われた。

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TVアニメ「薔薇王の葬列」を原作とした舞台「薔薇王の葬列」。ヨーク家とランカスター家が王位争奪を繰り返した薔薇戦争を軸に、男女2つの性を持つヨーク家の三男・リチャードの数奇な運命が描かれる。始まって間もない公開稽古の前半では、舞台の序盤に登場するヘンリーとリチャードが森の中で出会うシーンを展開。ヘンリー役の和田琢磨と、Wキャストでリチャード役を演じる若月佑美、有馬爽人が交代で演じる。稽古の合間には、若月と有馬が2人で話し合っている様子も見られた。殺陣のシーンも加わった後半では、全キャストが入れ替わりながら登場。エドワード王太子が囚われたリチャードに剣を突きつけるシーンや、ヨーク公爵リチャードがヘンリーに王位を譲るよう進言するシーン、勝利を収めたヨーク公爵が、ヨーク家の長男・エドワードとリチャードを抱き寄せる場面などが演じられた。

取材会にはリチャード役の若月、有馬をはじめ、ヘンリー役の和田琢磨、ヨーク家の長男・エドワード役の君沢ユウキ、ヨーク家の次男・ジョージ役の高本学、ケイツビー役の加藤将、ウォリック伯爵役の瀬戸祐介、エドワード王太子役の廣野凌大、アン役の星波、セシリー役の藤岡沙也香、マーガレット役の田中良子、ヨーク公爵リチャード役の谷口賢志が勢揃い。そして新たにジャンヌダルク役として加わった佃井皆美、脚本・演出を手がける松崎史也も登壇した。

アニメでシリーズ構成・脚本を担当する内田裕基とともに、舞台の脚本を手がける松崎は、原作について「シェイクスピア作品をマンガ的に再構築して届けるというところにシンパシーを感じました。特にすばらしいと思ったのが、シェイクスピアの原案では、リチャードを背骨の曲がったせむし男として描いているんですけど、原作の設定では男女2つの性を持つ、母親に愛されない人物として描くことで、ねじれて曲がったというところを表現しているんです。『そう来たか』という見事さと、ジェンダーやネグレストなど現代社会の問題に完全にリンクしていて、それをシェイクスピアの言葉と先生の絵のタッチを通して、わかりやすく伝えているのが好きですね」と評価。また読み合わせの段階で作品の出来は確信していると自信をのぞかせた。

舞台に関する思いを問われると若月は「シェイクスピアの舞台として、昔ながらの面白さもありつつ、2.5次元の舞台としての美しさ、マンガやアニメから飛び出してきたすばらしさがあって。とても面白い舞台になるんじゃないかと思っていますし、そうしなければならないと感じています」と返答。有馬は「台本を読むたび、身体に感じる痛みや心の中の痛みを感じて、つらくもなるし苦しくもなるんですけど、希望も持っていきたいという思いが段々強くなっていて。まだまだ稽古が続く中で、もっとリチャードの深さを追求して、原作・アニメ以上のリチャードを見せていけたらと思います」と役に対する思いを述べた。

挨拶が順番に続く中、瀬戸は「ウォリックという役はこの作品の中で、一番実直で素直な人物なのではないかと。私も“演劇界のウォリック”として、この場に立たせていただいていると思うと、身の引き締まる思いです」と言い、周囲の笑いを誘う。谷口は「稽古場にくると、美しい嫁がいて、かわいい子どもたちがいるので、コロナ禍で1人ご飯を食べている寂しさがまぎれます(笑)。この厳しい時代には、みんなを楽しませたり癒やしたりする作品のほうが何も考えなく観ることができていいとは思うんですけど、果たしてそういう作品が社会と繋がれるのかと真剣に考えたときに、演劇ができることってもっとあるなと思っていて。今回僕たちは娯楽性も求めつつ、社会と繋がる覚悟を持って、世界に演劇は必要なんだって胸を張って言えるように、キャストのみんなと命がけて戦っていきたいです」と熱く語った。

性別の異なるWキャストで、なおかつ男女2つの性を持つという難役を演じることについて、記者からの質問が挙がると、有馬は「若月さんと役について話し合っているんですけど、話せば話すほど思っていることが違うことが多くあって、すごく新鮮でした。まったく同じではない、それぞれが思うリチャードを皆さんに届けられたらと思います」と述べる。若月は「自分1人で男性らしさを出そうと思うとけっこう限界があって。有馬くんの殺陣のシーンを見て、こういうふうにすると男性らしいんだという気付きを得ています。リチャードの男女2つの性に関しては、男性の部分と女性の部分、それぞれをメインに原作を読んでいる方もいらっしゃると思うんですけど、男女のWキャストで演じることで原作ファンの方にも面白く感じていただけるのではないでしょうか」と伝えた。

松崎にも質問が飛び、本作だからこその演出を問われると「今回舞台が回転するんですけど、人力で回そうとしていて。電動のよさももちろんありますが、演技と一緒に人間が舞台上で起こっている感情に合わせて自在に動かしたかったんです。そういうアナログ感を大事にしたいですね」と回答。最後にキャストを代表して、若月と有馬が舞台への意気込みを語り、取材会は締めくくられた。

■ 舞台「薔薇王の葬列」
期間:2022年6月10日(金)〜19日(日)
会場:東京都 日本青年館ホール

□ スタッフ
原作:TVアニメ「薔薇王の葬列」
脚本:内田裕基・松崎史也
演出:松崎史也
アクション:船木政秀
美術:乘峯雅寛
舞台監督:田中聡
照明:大波多秀起
音響:天野高志
映像:O-beron inc.
衣裳:雲出三緒
ヘアメイク:新妻佑子
小道具:平野雅史
演出助手:小林賢祐
宣伝美術:羽尾万里子(Mujina:art)
宣伝写真:渡邉和弘
WEB制作:遠藤嘉人(EAST END CREATIVE)
ロゴデザイン:橋本清香(caro design)
宣伝:ディップス・プラネット
制作:赤堀一美
プロデューサー:鳥居玲、木村学、下浦貴敬、山本侑里
出演:若月佑美 / 有馬爽人(Wキャスト)、和田琢磨、君沢ユウキ、高本学、加藤将、瀬戸祐介、廣野凌大、星波、藤岡沙也香、佃井皆美、田中良子、谷口賢志
アンサンブル:伊藤智則、遠藤拓海、小野流星、柿原康希、酒井昂迪、新原ミナミ、末廣拓也、高久健太、福田真由、山越大輔 

※高久健太の高ははしごだかが正式表記。

(c)菅野文(秋田書店)/舞台「薔薇王の葬列」製作委員会

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