アナログ回帰続く...文房具の需要増、若者からは万年筆やガラスペンが人気

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2022年05月24日 10:21  Fashionsnap.com

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日本橋三越本店では2月にオープンした「ステーショナリーステーション」

Image by: 三越伊勢丹ホールディングス
レコード、フィルムカメラ、キャンプなどで「アナログ回帰」と呼ばれる動きが近年続いているが、文房具も同様に売り上げが増加している。ロフト全店の今年4月単月売上は文具全体で前年同月比12%増、筆記具では10%増と伸長。日本橋三越本店では2月に筆記具を中心に集積した売り場「ステーショナリーステーション(STATIONERY STATION)」を新設するなど、百貨店も文房具ブームに熱い視線を注いでいる。

◇コロナで「書く」機会が増加 カラー展開も絶妙に進化
 ロフトによると、筆記具、ノート、ダイアリーの順で売り上げが好調。背景には新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり消費がある。「パソコンやスマホ生活の反面、手帳を丁寧に書いたり、会えない人に手紙やカードを送る行為が増えています。筆記具やノート、少しこだわったインクを使いたいという要望やシール、スタンプの売上が好調なのも、デコレーションを楽しむ人が多い背景があるようです」(ロフト担当者)。手帳をSNSに投稿する人も増えており、手書き風に仕上げてSNS映えする手帳づくりを楽しむ人からの需要も高いと見られる。
 筆記具の中では「くすみカラー」をはじめとするやさしい色合いのラインマーカーを展開している「マイルドライナー」(ゼブラ)や、ニュアンスの異なる3色から選べる黒のボールペン「ボールサイン iD プラス」(サクラクレパス)といった、絶妙な色合いを楽しめる商品に注目が集まっている。マイルドライナーは累計販売本数1.5億本(2020年3月末ゼブラ出荷実績)を記録した人気商品。インスタグラムで「#マイルドライナー」「#mildliner」のハッシュタグが付いた投稿は30万件以上集まるなど、SNSでも支持を得ている。

◇「インク沼」万年筆やガラスペンブーム到来、若者からの購入も
 日本橋三越本店がオープンしたステーショナリーステーションでは、セミセルフスペースとセミクローズの筆記具スペースを導入。筆記具スペースでは定番ブランドを中心に国内外の約30ブランドの万年筆やボールペンを取り揃えている。

 3月に実施した万年筆とインクにスポットをあてたイベント「文具フェア〜万年筆祭り・インク沼祭り〜」では、品揃えを充実させた高級筆記具が売り上げを牽引したという。4月に入ってからは売り場の認知度の高まりに加えて、ギフト需要の増加から高級筆記具の動きが引き続き好調。祝儀袋や便箋、カードをはじめ、近年日本橋周辺で増加しているというニューファミリー層にも人気のある文具や雑貨の品揃えも好評で売り上げを伸ばしている。
 日本橋三越本店の担当者によると、「インク沼」という言葉に代表されるインクブームや文具ブームも相まって、20〜30代の若者による万年筆やガラスペンの購入も多いという。従来、万年筆はボールペンなどの筆記具と比べると扱いが難しい印象を持たれてきたが、近年は手軽に使用できる付けペンが登場。本体のデザインとインクともに黒、赤、青の3色が中心だったカラー展開もバリエーションが豊富になったことも人気につながっていると分析している。

このニュースに関するつぶやき

  • 先週、従姉の家でガラスペンで遊んできた。持ってないから買おうか悩んだ( ̄∇ ̄)
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