写真 「一風堂」の博多ひとくち餃子 |
気軽においしいラーメンが食べられる、ラーメンチェーンによく足を運ぶ人は多いだろう。サイドメニューが豊富なラーメンチェーンも多く、一杯やってから〆のラーメンを楽しむこともできる。
◆進化を続ける「ラーメンチェーンの餃子」
そんなサイドメニューのなかでも餃子は人気の高いメニューのひとつ。ビールはもちろん、ラーメンやライスとの相性もバッチリで、サラリーマンの胃袋を満たしてくれる強い味方だ。
「餃子は、主力のラーメンを引き立てるサイドメニューとはいえ、おいしい餃子を提供するラーメンチェーンが増えてきました。最近は独自性が強くなっていて、チェーンごとに異なる味が楽しめます」
◆餃子をこよなく愛するプロを唸らせたのは?
そう明かすのは、餃子に並々ならぬ愛情を持っている曾(そう)茂さんだ。「肉汁水餃子 餃包 六本木交差点」の店長として自慢の水餃子を提供しながら、「毎日餃子TV」というYouTubeのチャンネルで餃子の魅力を精力的に伝えている。
そんな曾さんに、餃子のクオリティが特に高いラーメンチェーンを聞いた。
◆キャベツ多めのあっさり餃子はラーメンとの相性が抜群
曾さんが最初に挙げたのは、全国で181店舗(2022年5月20日時点、以下同)を経営する「丸源ラーメン」だ。看板商品の「熟成醤油ラーメン 肉そば」は、麺の上にたっぷりと乗った豚肉が食欲を刺激する。
「丸源ラーメンを運営している物語コーポレーションさんは、焼肉きんぐや焼肉一番かるびなどの肉業態のチェーンを手がけているだけあって、肉そばや餃子に使われている肉が上質です。餃子はキャベツが多めですが、あっさりしていて、濃厚なスープのラーメンと相性抜群ですよ」
◆調味料を駆使すると、さらに味に広がりが
餃子は、肉そばや鉄板玉子チャーハンとセットで注文するのが曾さん流だ。
「丸源ラーメンは、卓上にラーメン用の調味料が豊富ですが、これらの調味料は餃子とも好相性。特に『どろだれラー油』で味わってから、フライドガーリックで味変するのがオススメです」
◆シンプルな焼き餃子はこってりスープの引き立て役
「定期的に襲ってくる無性に背徳感を味わいたい日には最適」と曾さんが語るのは、グループ全体で231店舗(2022年5月現在)を展開する「天下一品」だ。
天下一品といえば、鶏がらと十数種類の野菜などが産み出す濃厚な“こってり”スープ。餃子のプロである曾さんもこのスープの虜になった一人だ。
「こってり一筋50年の歴史はだてじゃない。天下一品の主役はあくまでもこってりラーメンです。小ぶりなサイズのシンプルな焼き餃子は、こってりスープの引き立て役といえるでしょう」
◆天下一品の餃子を最後まで味わい尽くす方法
こってりスープへの思いを熱く語る曾さんには、餃子とスープをさらに満喫する方法があるという。
「まずは麺でこってりスープを味わいます。次に餃子をこってりスープに潜らせることで、一度に焼き餃子とスープ餃子が楽しめる。麺を食べ終えたら、残したスープにキムチライス(店舗によってない場合はライス)を追加して中華風のリゾットに。さらに、餃子を潰しながら2個ほど入れて餃子リゾットにしましょう。ここでこってりスープを完飲し、最後に『やかん出し追いスープ』で〆れば完璧です」
◆ラーメンチェーンで国内旅行気分を気軽に体験!
最後に曾さんが挙げてくれたのは、本場の豚骨ラーメンが味わえる「一風堂」。国内外で148店舗を展開している人気のラーメンチェーンだ。
「一風堂の餃子は、博多で主流の『ひとくち餃子』。薄皮でパリッと焼かれているのが特徴です。餡は野菜が多めですが、豚の上質な脂でジューシーに仕上がっていて、甘味の強い餃子には付属の柚子胡椒がよく合います」
◆クオリティの高い「博多の味」が揃い踏み
赤丸新味のラーメンと明太子ごはん、ひとくち餃子の組み合わせで、「博多気分が満喫できるのも魅力」とも。
「一風堂はどの店舗も清潔感があり、サービスの質も高い。水の代わりにルイボス茶が提供されるのもうれしいですね。豚骨スープのあとに口をスッキリさせてくれるので、餃子の素材の味までしっかり味わえます。女性客にも人気なので、家族連れやデートなどで気軽に立ち寄るのもいいんじゃないでしょうか」
曾さんイチオシのラーメンチェーンは店舗数が多く、足を運びやすいのもうれしいポイント。専門店とはまた違った餃子の魅力をぜひ改めて堪能したい。