エリザベス女王の即位70周年「プラチナ・ジュビリー」の祝賀コンサートで、チャールズ皇太子が感動的なスピーチを行った。皇太子は女王に向けて「マミー」と呼びかけ、長きにわたって公務に捧げた母への賛辞を送った。女王は会場には出席せず、オープニングビデオで登場したのみだった。
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現地時間4日、バッキンガム宮殿前に設立したステージでエリザベス女王の「プラチナ・ジュビリー」を祝福する盛大なコンサートが開催された。
バッキンガム宮殿からトラファルガー広場を繋ぐ大通り「ザ・マル」には22,000人の観客が集まり、2時間半にわたるショーを楽しんだ。
ステージではクイーンやロッド・スチュワート、デュラン・デュラン、ダイアナ・ロスら豪華アーティストがパフォーマンスを披露。デヴィッド・ベッカムやデヴィッド・アッテンボロー卿などスポーツや演劇、映画界のスター達も登場した。エルトン・ジョンは、この日のために特別に録画したパフォーマンスがビデオで流された。
エリザベス女王はコンサートに出席しなかったが、オープニングではパディントンベア(くまのパディントン)とともに事前録画した映像で登場した。女王とパディントンベアが宮殿内でアフタヌーンティーを楽しみながら、微笑ましいコメディを繰り広げていた。
またこの日のステージでは、ウィリアム王子とチャールズ皇太子がスピーチを行い、女王の功績を称えた。
ウィリアム王子は「このような素晴らしい夜に、みなさんとご一緒できることを大変嬉しく思います」と明かした後、宮殿の壁一面にプロジェクターによる映像が映し出されていることに言及し「バッキンガム宮殿がIMAXスタジオになるなんて、凄いことだ!」と話した。さらに女王が96歳であることについて「年齢の話をした時に、感謝してくれる祖母はどこにもいない」とジョークを飛ばした。
そして王子は環境問題について語り、父チャールズ皇太子と祖父の故エディンバラ公フィリップ王配の公務に関する誇りを述べた。
そのあとにはチャールズ皇太子がスピーチを行い、母エリザベス女王に向けて「女王陛下、マミー」と呼びかけると、「今晩の祝賀会の規模と今回のジュビリーの週末全体にわたる温かな愛情の注ぎ込みは、あなたの家族と国家と英連邦だけではなく、全世界からの感謝の気持ちを表すものです」と述べ、こう続けた。
「あなたは私達に会い、話をしてくれた。ともに笑い、泣きました。そして最も重要なことは、あなたがこの70年間、私達のそばにいてくれたことです。」
最後には昨年逝去した父フィリップ王配に言及し「彼の魂は今、ここにある。パパは、女王が国と国民のために公務を続けていることを心から祝福するため、この場に参加してショーを楽しんだでしょう」と伝えた。
画像は『Clarence House 2022年6月4日付Instagram「Your Majesty, Mummy,」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)