資生堂が、日本に入国したウクライナ避難民の支援の一環として、資生堂チャリティーコンサート“MUSIC for PEACE”を6月7日にサントリーホールで開催した。資生堂の代表取締役社長CEOの魚谷雅彦氏は、「ピープルファーストの会社として社員を大事に思うのと同じように、人道的な観点から社会の人々も大事であり、避難民の方々に実質的な生活支援を行いたい」と語り今回、運営経費などを除いた収益の全額を寄付する。
同コンサートは資生堂が主催者として企画運営。「3月25日の株主総会で、ウクライナへの支援の一環としてコンサートなどを開きたいと言ったが、そこからさまざまな企業に働きかけ、多くの企業からすぐに賛同の声をいただき開催することができた」と魚谷社長CEO。約2ヶ月の準備期間で実施に至った。
コンサートでの支援について、「ウクライナにはチャイコフスキー記念音楽院があるなど、世界でもトップクラスの音楽が学べる国であり、日本にはウクライナ出身の素晴らしい音楽家がいらっしゃることを知った。そんな音楽家の方々に音楽を披露できる場所を提供し、ウクライナの方々の支援につながれば」と語る。コンサートには、ウクライナ出身のソプラノ歌手、オクサーナ・ステパニュック氏、バス歌手のデニス・ビシュニャ氏を迎え、ウクライナの民謡などを披露。そのほか、日本を代表するピアニストの仲道郁代氏やヴァイオリニストの成田達輝、東京混声合唱団なども演奏した。
魚谷社長CEOは、「資生堂は『BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)』を企業使命に掲げている。その一環からも行動を起こすべき」と先を見据え、今後も他企業や学校などと連携し、透明性を持った長期的な支援を行っていく。