アーモンドミルクは栄養満点! おいしく続けられる「健康生活の目玉」

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2022年06月21日 10:30  AERA dot.

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写真Almond milk photo created by jcomp - www.freepik.com
Almond milk photo created by jcomp - www.freepik.com
 最近、スーパーでアーモンドミルクをよく見かけるようになった。アーモンド入り牛乳と勘違いしている人もいるようだが、原料は水とアーモンドの植物性飲料。牛乳と豆乳に続く“第3のミルク”として注目が集まっている。


【写真】「自家製アーモンドミルク」と「アーモンドミルクそうめん」のレシピはこちら
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 欧米ではかねて動物性食材や乳製品をとらないベジタリアンやヴィーガンが愛用しており、日本に輸入食材としてアーモンドミルクが入ってきたのは2013年のこと。翌年には江崎グリコが“飲むアーモンド”として「アーモンド効果」を発売した。


 実は江崎グリコとアーモンドには深いつながりがある。1930年に創業者の故・江崎利一さんが視察でアメリカを訪れたとき、ナッツ専門店でアーモンドに出合う。当時の日本では漢方薬など限られた用途しかなかったが、江崎さんが日本に持ち帰って広めた。キャラメルにアーモンドを入れた「アーモンドグリコ」や、アーモンド一粒を入れた「アーモンドチョコレート」などはいずれも同社の看板商品となった。


「長年、アーモンドの研究に力を入れていて、栄養価の高さやおいしさを研究し続けています。高齢者が健康のためにアーモンドを食べているという調査結果に着目し、摂取しやすいドリンク状にしようとアーモンドミルクの商品開発につながりました」(江崎グリコマーケティング本部・折原唯さん)


 アーモンドミルク市場全体も年々拡大し、21年には販売量が前年比37%増となった(アーモンドミルク研究会調べ)。同社はその理由を、コロナ禍での健康志向の高まりと分析する。


「アーモンドミルクの認知度は少しずつ高まっていましたが、最近はコロナの影響もあって、特に健康意識の高まりを実感しています。ひと昔前の健康飲料といえば、健康のために我慢して飲む、という風潮がありましたが、おいしくないと続きません。今は健康のためにおいしく続けようというように変わってきています。アーモンド自体が、香ばしくて味も広く好まれている食材というのも大きいです」(同)



 アメリカでアーモンド農家の人たちの若々しさに気づき、約20年間アーモンドの研究を続けているのが、慶応義塾大学医学部の井上浩義教授だ。


「以前はアーモンドを粒のまま食べるのを勧めていましたが、子どもや高齢者の中には、粒をかみ砕きにくい人もいます。でも、アーモンドミルクなら摂取しやすくなります。また、アーモンドミルクのほうが、そのまま食べるより栄養素の吸収率が2倍以上も上がるのです」(井上教授)


 アーモンドは栄養バランスに優れているのが特徴で、ビタミンE、オレイン酸、食物繊維、アルギニン、ポリフェノールなどが多く含まれている。


「ビタミンEは“若返りビタミン”とも呼ばれ、体内の酸化を防ぎ、細胞を若く保つ役割を果たします。アーモンドはその含有量がトップクラス。ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、食品の油や脂に含まれますが、年を取ると食事で脂をとること自体が苦手になりがち。手軽にビタミンEをとれるアーモンドミルクは貴重です」(同)


 オレイン酸も良質な脂質で、血中の善玉コレステロール(HDL)の量を維持したまま、悪玉コレステロール(LDL)だけを減らす効果がある。


「植物などに多く含まれ、酸化しにくいオレイン酸はオリーブオイルでも摂取できますが、少し風味が強く、アーモンドミルクのほうが摂取しやすいでしょう」(同)


 また、アーモンドは食物繊維を多く含む食品の一つ。食物繊維には、胃や腸で水分を吸収してふくらみ、腸を刺激して活発な運動を促し、腸内環境を整える役割がある。


「私がアーモンドミルクを毎日飲んでいて実感するのは便通の良さ。市販のアーモンドミルクは粉砕したアーモンドを濾すので食物繊維が減ってしまいますが、私は自家製アーモンドミルクを作り、濾さずにドロドロの状態で飲んでいます。食物繊維をしっかりとれるのでおすすめです」(同)




 アルギニンはアミノ酸の一種で、体内では十分生成できず、食品から摂取する必要がある。アーモンドは含有量が多く、体の老化を抑制する効果があるという。ポリフェノールはビタミンEと同様に強力な抗酸化力があり、血流や脂肪燃焼を促す作用がある。



「高齢者は若いころに比べると酸化ストレスで血管、臓器のダメージが大きくなります。ポリフェノールは酸化ストレスを弱めるのに効果的。肝臓を保護する役割もあるので、お酒が好きな人にもおすすめです」(同)


 また、アーモンドミルクは牛乳や豆乳に比べてカロリーや糖質量が圧倒的に低く、コレステロールもゼロ。たくさん飲んでも心配ないという。


「市販のアーモンドミルク200ミリリットルに入っているアーモンドはわずか5〜6グラム分。加糖やキャラメルなどのフレーバー付きアーモンドミルクもありますが、そもそも糖質量が少ないので、糖質を気にしすぎなくても大丈夫です」(同)


 江崎グリコのインターネット調査によると、アーモンドミルクの使い方で最も多かったのが、「そのまま飲む」(88.0%)で、次に多いのが「コーヒーに入れる」(17.3%)だった。料理やお菓子に使うという人は各10%に満たないが、井上教授は料理での活用を勧めている。


「牛乳の代わりに使うとイメージしやすいと思います。私もシチューはよく作りますし、煮物なんてコクが出ておいしくなるのでおすすめです」




 井上教授は、こう話す。


「アーモンドミルクを飲むことをきっかけに、食生活や健康全般に目を向けてほしい。せっかく栄養成分の高いアーモンドミルクを飲んでいるのだから、過食をやめる、軽い運動をする、などと健康生活の目玉として活用してほしいんです。私が研究を始めたころは大都市でしか入手できなかったものが、今や全国のスーパーやコンビニで買えます。味もおいしいですし、ぜひ1日1本を習慣化してみてください」


(ライター・吉川明子)

※週刊朝日  2022年6月24日号


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