ペットショップで売れ残った犬猫の行方…不透明で残酷すぎるその中身と、数少ない「売れ残りゼロ」店の試みとは?

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2022年06月25日 19:10  まいどなニュース

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写真ペットショップで売れ残った犬猫の行く先は…
ペットショップで売れ残った犬猫の行く先は…

近年、ペットショップ文化に対しては様々な意見が飛び交っていますが、特にタブー視されてきたのが「売れ残った犬猫はどうなるの?」という問題。見るからにかわいい子犬や子猫も、日が経ちどんどん成長していくのにつれ残念ながら値段が下がっていく…というのはよく知られていますが、では「完全に売れ残った犬猫」の行く末についてはどうなるのでしょうか。

【グラフ】ペッツファーストが開示している社内死亡率と販売頭数

ペットショップ業界関係者の多くが口を閉ざしてきた、売れ残った犬猫の行く末

売れ残った犬猫の行く末……ペットショップ業界では長らく「不透明なブラックボックス」とも言われてきた生体流通販売における避けられない話である一方、具体的にどのような行く末を迎えるかについて、これまでペットショップ業界に関わる人の大半が口を閉ざしてきていた話でもありました。

ネットを検索すると、ペットショップで売れ残った犬猫に関して、目を覆いたくなるような現実が飛び込んできます。

「安く買い叩いた別の業者がネット販売する」「ブリーダー先に返還され、繁殖のための生体などにされる」「金をもらって『引取り屋』が引き受ける」といったもの。活字にするのも憚れる悲惨すぎる現実が散見されます。これらが正しければ、ペットショップ業界の多くは闇を抱えており、あまりに多くの課題や解決すべき問題を持ち合わせていると思います。

販売する犬猫の命を最後の一頭まで、必ず見届けケアし続ける業者も

一方、こういったペットショップ業界の問題を解決すべく、販売する犬猫の命を最後まで守り、情報を開示するペットショップがないわけではありません。全国に77店舗を展開するペットショップ「P's-first」を運営する企業・ペッツファーストでは、前述のような業界が抱える恐ろしい現実に真っ向から向き合い、「売れ残りや行き先がわからないペットは1頭も存在しない」「すべての犬猫に例外なくオーナーを見つけている」と言います。

残念なことに販売中に病気になってしまった犬猫、持病のある犬猫に関しても、専属獣医師と連携し治療を受けさせ完治させるか、検査や投薬などで体調が維持できる状態まで治療を進め、こういった病状を正しく説明した上での里親募集も行っているとのこと。これらの過程で治療が長期になったり、里親がなかなか見つけられない場合でも、自社運営のケアセンターで責任を持ってケアをし続けると言います。

この過程の中で、やむを得ず病死してしまう犬猫も確かにいますが、毎月こういったデータを社外に広く公開。「不透明なブラックボックス」とも言われるペットショップ業界の闇を、透明になるよう取り組んでいるとのことです。

ところで、今年6月には動物愛護管理法の法改正があり、ペットショップで販売する犬猫にマイクロチップの装着が義務化されました。この義務化自体の賛否はさておき、ペッツファーストではこのマイクロチップ装着を、16年前の2006年4月より販売する全ての犬猫に実施してきたと言います。「終生飼養を促し、殺処分されるペットを減らすため」に実施した取り組みだったそうですが、スタートさせた当時は、マイクロチップ自体の存在もほぼ知られておらず、控えめに見ても、法律が後から追いついてきたモデルだったと言って良いでしょう。

「笑顔のペットを増やしていきたい」という「売れ残りゼロ」店の思いとは?

冒頭でも触れた通り、ペットショップ業界が抱える「不透明なブラックボックス」は、避けて通れない課題です。この課題に対し業界内でもいち早く向き合い、販売する犬猫に対する責任・ケアを徹底するペッツファーストの取り組みはペットショップ業界の可視化はもちろん「ペットを飼う側」の人々にとっての手本的試みでもあるように思いました。最後に担当者にも聞いてみました。

「売れ残った犬猫に対し、他社のペットショップが具体的にどうしているかを当社では把握できておりませんが、命を扱う企業として1頭の例外もなく、全てのペットたちに家族を見つけるべきだと強く感じます。

当社の様々なチャレンジによって、ペットショップ業界の新しいスタンダードを創造し、正しいペット販売につなげられるようにしていきたいです。今後も『健全なペット産業の発展』に注力し、笑顔のペットをこれからも増やしていきたいと思っております」(ペッツファースト・担当者)

ペットショップという生体販売業そのものに対する賛否について言及しませんでしたが、売れ残った犬猫の残酷な末路だけは必ず避けて欲しいと思いました。ご紹介した取り組みが皮切りとなり、犬猫ほかのペットを取り巻く環境全てが改善されていくことを願うばかりです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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