偶然と必然が織りなす「全打順本塁打」の味わい。ロッテ中村奨吾に続く達成者は?

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2022年06月27日 11:01  webスポルティーバ

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4番での記録達成は8人

 6月1日、中村奨吾(ロッテ)が4番初打席で今季3号を放ち、入団以来「全打順本塁打」を達成した。長いプロ野球の歴史のなかでも22人しか成し遂げていない珍しい記録だが、これまでのどんな選手が達成してきたのか。




1953年6月13日/岩本章(広島)/達成打順8番
1958年9月4日/三宅秀史(阪神)/達成打順3番
1973年8月5日/島谷金二(中日)/達成打順4番
1974年9月1日/山崎裕之(ロッテ)/達成打順4番
1978年6月21日/島本講平(近鉄)/達成打順1番
1980年10月4日/栗橋茂(近鉄)/達成打順8番
1985年6月7日/岡持和彦(日本ハム)/達成打順4番
1989年5月5日/古屋英夫(日本ハム)/達成打順9番
1996年4月27日/松永浩美(ダイエー)/達成打順9番
1997年8月12日/田中幸雄(日本ハム)/達成打順5番
1998年5月26日/堀幸一(ロッテ)/達成打順8番
1999年6月3日/小川博文(オリックス)/達成打順1番
2002年4月21日/五十嵐章人(近鉄)/達成打順8番
2009年4月7日/井口資仁(ロッテ)/達成打順4番
2009年6月17日/吉村裕基(横浜)/達成打順1番
2011年8月11日/後藤光尊(オリックス)/達成打順4番
2015年9月22日/浅村栄斗(西武)/達成打順5番
2019年4月20日/島内宏明(楽天)/達成打順4番
2020年9月26日/T−岡田(オリックス)/達成打順3番
2020年11月1日/清田育宏(ロッテ)/達成打順4番
2021年10月9日/中村晃(ソフトバンク)/達成打順8番
2022年6月1日/中村奨吾(ロッテ)/達成打順4番

 達成打順4番の選手が最多の8人ということを考えると、下位から試合に出始めて、打者としてキャリアップし、チームの中心選手となっていったのは想像に難くない。

 今年プロ8年目の中村奨吾や、昨年プロ10年目にして自身初タイトルである打点王を獲得した島内などはその最たる例である。

 また現在ロッテの監督を務める井口も入団当初は下位からスタートし、その後、中軸として活躍。2003年にチーム打率.297を誇った"ダイハード打線"では、3番打者として日本一に貢献した。だが当時は、2004年に三冠王を獲得する松中信彦という"不動の4番"がいたため、井口が4番に座ったのはメジャーから日本球界に復帰した2009年のロッテだった。

 これとは逆に、主軸から下位へと打順を下げて達成したのは、川上哲治や千葉茂とともに巨人「花の(昭和)13年入団組」のひとりである岩本章。巨人から名古屋(現・中日)に移籍後、本塁打王を獲得するなど主軸として活躍したが、「全打順本塁打」は広島時代の8番で達成した。

タイトル獲得者も多数

 全打順を任されるだけあって、スラッガーはもちろん、俊足選手もいて、多くのタイトル獲得者がいる。

■本塁打王
岩本章(1943年)、T−岡田(2010年)、浅村栄斗(2020年)

■打点王
田中幸雄(1995年)、浅村栄斗(2013年)、島内宏明(2021年)

■最多安打
中村晃(2014年)

■最高出塁率
栗橋茂(1980年)、松永浩美(1989年)

■盗塁王
松永浩美(1985年)、井口資仁(2001年、2003年)

 また達成者22人中、200本塁打以上の打者は8人もいる。島谷(229本)、山崎(270本)、栗橋(215本)、松永(203本)、田中(287本)、井口(251本)、浅村(242本)、T−岡田(204本)だ。
※2022年6月26日現在

 一方で、本塁打が最も少ないのは五十嵐の26本。しかし五十嵐は2000年に史上2人目の「全ポジション出場」も達成している。「全打順」「全ポジション」と、その打順に応じたバッティング、そのポジションに応じた守り。まさに球界最高のユーティリティ・プレーヤーと言っても過言ではない。

 最後に、次に「全打順本塁打」の期待がかかる選手は誰か。じつは、偉業達成に王手がかかった選手は10人もいる。以下がその選手たちだ。
※数字は本塁打0本の打順

松田宣浩(ソフトバンク)/2番
長野久義(広島)/2番
平田良介(中日)/9番
柳田悠岐(ソフトバンク)/8番
坂本勇人(巨人)/9番
鈴木大地(楽天)/1番
大田泰示(DeNA)/9番
西浦直亨(ヤクルト)/4番
外崎修汰(西武)/4番
西川龍馬(広島)/9番

 DH制のないセ・リーグは9番に投手が入ることが多く、記録達成は容易ではないが、交流戦のある今、以前ほど難しくはなくなっている。はたして、次に「全打順本塁打」を達成するのは誰なのか。決して華やかではないが、チーム事情、個人の立ち位置など、さまざまな要素が絡みあって達成される、じつに味わいのある記録なのである。

このニュースに関するつぶやき

  • 5/22の確率でロッテ。五十嵐もOBと考えると6/22。しかも90年代後半から集中していて、堀以降では「5/12」。いかに「大砲」「主砲」が育成できていないかが、如実に分かってしまう。>続く
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