壮絶な次男ヨウタの反抗期に限界を迎えた私は、とうとう荷物をまとめて家を出て来てしまいました。仕事を終えて、駅のコインロッカーで荷物を受け取ると、私はそのまま家には帰らずビジネスホテルに向かいます。
道中にすれ違う高校生くらいの子どもを見る度に、きっとこの子たちは、親に暴言なんて吐かない、いい子なんだろうな……と、思い涙がこぼれそうになります。
「もういい」と振り切って家を出てきたはずなのに、家のことが気になって仕方ありませんでした。それでもせっかくのひとり時間なんだし……と、何とか気持ちを戻してはまた家族への想いに引き戻される。そんなことの繰り返しでした。
【第4話】へ続く。
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