立ち上がるレッサーパンダ「風太くん」ブレイクから16年、玄孫もいるおじいちゃんになっていた!

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2022年06月28日 06:00  週刊女性PRIME

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風太くん

 上野動物園の双子パンダ、シャオシャオとレイレイが1歳になりました! 動物たちの話題はいつでもほほえましいもの。そんな話題になった動物の“今”を徹底取材。「立った!」で一躍有名になった千葉市動物公園・風太くんのその後を追跡レポート!

千葉市動物公園の立ち上がるレッサーパンダ「風太くん」

「立った!」

 '05年、キレイに背筋を伸ばして後ろ足2本で直立する姿が一世を風靡した、千葉市動物公園のレッサーパンダの風太くん。今なお、“くん”と呼んでしまいたくなるが、実は御年18歳。平均寿命が約12年といわれるレッサーパンダにあってはご高齢。まさしく愛され動物界の大御所である。

「レッサーパンダにとって、立つという行為は珍しいことではありません」

 こう語るのは、同園で飼育を担当する水上恭男さん。ただし、「背筋を伸ばして、キレイに立つのは珍しい」と付け加える。なぜ、あんなにもピンと立ったのか?

「理由は定かではないのですが、獣舎が塀に囲まれているため、外が見えづらい。周りを観察するために、よく見えるよう背筋を伸ばして立ち上がったのではないかといわれています」(水上さん)

 動物園特有の環境が、あの美しい“立ち姿”を演出していたのかもしれない。一方で、こんな苦労もあったそう。

「風太くんは、ほかのレッサーパンダと違って、人に触られるのが好きではない。ですから、触らないようにしつつ、来園者の『立ち姿が見たい』というリクエストに応えないといけません。そこで、昼の時間に『おやつタイム』を設けて、おやつを少し高いところに置くようにしました」(水上さん)

 人気者となった風太くんは、缶コーヒーのCMに登場するなど大活躍。その効果もあって、ブーム前と比較すると入園者数は約25%増。ブレイクから約16年がたち、あのとき子どもだった来園者は、大人に。風太くんは世代を超えて愛される存在なのだ。

 とはいえ、ご高齢であることに変わりはない。玄孫のいるおじいちゃん(!!)であり、右目は白内障でほぼ失明状態。今年4月17日からは、体調不良の影響で展示をお休みした。だが、「安心してください」と水上さんは話す。

立ち姿は健在?

「現在は体調も回復し、6月9日から展示も再開しました。ぜひ皆さんに元気な風太くんを見ていただきたいです。

 ここ1年くらいは、風太くんは外に出ると、ぐるぐる歩き回って、そのあと小屋の下で寝るというのがお決まりです」(水上さん)

 あの立ち姿は健在なの?

「私は風太くんの飼育を担当して2年ほどになるのですが、まだ一度も立ち姿を見ていないんですよ(笑)。私の前任者のときまでは立っていたそうです。やはり足腰も弱くなっていますから。私自身も、来園者の皆さん同様、その姿を見るのを楽しみにしているんですよね」(水上さん)

【そのほかにも……あの動物たちの“その後”】

人面魚
1990年に一大ブームを巻き起こす。今も当時のように、善寳寺(山形県鶴岡市)の貝喰池で泳いでいる

ロシナンテ
『雷波少年』(日本テレビ系)のドロンズが挑戦した「南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」で人気者になったロバ。現在は、田中義剛が経営する北海道の花畑牧場で暮らしている

カッタくん
山口県宇部市のときわ公園で放し飼いにされていた、オスのモモイロペリカン。幼稚園児とのふれあいが印象的だった。'08年に死ぬものの、1羽の息子、6羽の娘、2羽の孫が

バブルス
故・マイケル・ジャクソンさんと共に暮らしていたことで知られるチンパンジー。現在は米フロリダ州の「Center for Great Apes」(大型類人猿センター)で余生を送っている

取材・文/我妻弘崇

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