猛暑に節電…「エアコンつけっぱ」はNGなのか? メーカーに聞いてみた

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2022年06月28日 13:40  キャリコネニュース

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予想外の猛暑で節電が呼びかけられている。そもそも電気料金は高騰を続けている。今年5月に総務省が発表した消費者物価指数で、電気代は前年同月比で平均21.0%も上昇した。少しでも使う電気を減らしたいこの夏。エアコンはどう設定すれば、いちばん効率的なのか。パナソニックのエアマイスター・福田風子さんに聞いた。(取材・文:箕輪 健伸)

ポイントは「風量」

基本的なことではあるが、「電気代を決めるのは、室内温度とエアコン設定温度の差」(福田さん)だ。「一番消費電力に影響が大きいのは、設定温度を何度にするかということです。夏場は設定を1度上げるだけで、13%の省エネになります。無理のない範囲内で、設定温度を上げるのが、電気代抑制には一番効果的です」

やはり基本はコレ。環境省は「室温28度」を推奨しているが、設定温度を下げないのには、それなりの理由があるということだ。

しかし、それだと暑く感じる場合の対処法は? 福田さんのオススメは、設定温度を下げるのではなく、「風量を上げる」ことだ。

「設定温度を下げると、室外機のコンプレッサー(圧縮機)が動作し、大きな電力を消費します。一方で風を送る仕組みは扇風機と同じように、モーターでファンを回して風を送っているだけなので、あまり電力を使いません。身体に風を感じれば、体感温度は下がりますから、設定温度を下げる前に風量を調整してみてください」

福田さんは、エアコンの立ち上げ時にも風量を気にするべきだという。エアコンが一番電力を使うのは、使い始めなど室温を急激に下げるタイミング。逆にいったん下がった室温を維持する場合には、比較的電力を使わない省エネ運転が可能だ。福田さんは「節電のために重要なのは、いち早く設定温度に到達することです」という。ここで問題になるのが風量だ。

「微風のままだと室内に冷たい空気が行き渡らず、いつまで経っても設定温度にまで下がらないため、消費電力がかかってしまいます。立ち上げ時の風量は『自動設定』がおすすめです。『自動設定』は、設定温度まではパワフルに運転し、設定温度に達すると、自動的に省エネ運転に切り替わります」

「こめまに切る」「つけっぱなし」どっちが良い?

エアコンの電気代でよく言われるのが、「エアコンをつけっぱなしの方が電気代は安くなる」「小まめに電源を切った方が省エネ」という論争だ。福田さんにこのことを聞くと「つけっぱなしの方が、電気代が安くなるのは半分事実」という答えがかえってきた。どういうことなのか?

「たとえば、8時間、在宅ワークをする人を例にとってみると、エアコンをつけっぱなしの場合と、『冷えたから消す、暑くなってきたから付ける』を繰り返す場合では、つけっぱなしの方が電気代は安くなります」

では外出時は?

「その場合の効率は、外出時間や外気温との差、家の断熱性能によって大きく違います。さまざまな要素が絡むため一概には言えませんが、データから見ると、30分の外出だったらエアコンをつけっぱなしの方が、電気代が安くなる場合が多い。1時間の外出だったら、エアコンを切った方が、消費電力がかからない場合が多い、と言えます」

「寝ている間」もつけっぱなしがオススメ

また、福田さんは、「夜に寝る時にもエアコンをつけっぱなしにすべきです」と話す。

繰り返しになるが、ずっと部屋にいるなら、つけっぱなしの方が電気代は安くなる。夜は外気温も下がるため、消費電力が少なくて済む。

寝苦しさも解消される。福田さんによると、「(寝ていると)手足から発汗し、深部体温が下がることで睡眠が促される」のが通常だ。しかし、「熱帯夜などでお部屋が暑いと、手足からの発汗が進まずに深部体温が下がりにくくなる」。そのため、「寝苦しくなる」のだという。

さらには、熱中症対策にもなる。深夜〜早朝でも最低気温が25度を上回る「熱帯夜」が増加している。

福田さんは「熱帯夜の増加で夜間の熱中症も増えているため、暑さを感じにくい高齢者や体温調節の未発達な乳幼児は要注意です」と話していた。

エアコン「除湿」は2種類ある!

さて、エアコンの電気代といえば「除湿か、冷房か」問題も気になる。ネットで調べると除湿がよい、冷房がよい、というどちらの意見も出てくるが……。ズバリ、電気代からすると、どちらが安いのか?

福田さんによると、エアコン「除湿」には大きく二つの方式があり、そのどちらかで電気代も異なるという。

1つ目は、風をあまり出さずに熱交換器を冷やし、結露させて湿気だけを取り除く『冷房除湿』。こちらは冷房より電気代が安くなる場合が多い。

2つ目は、室温は下げずに湿気だけを取りたい場合に使う『再熱除湿』。こちらは湿気を取り除くために冷やした空気を温めなおすという方式。空気を温めるのにも電気を使うため、「冷房以上に電気代がかかってしまう」という。

どちらの機能が搭載されているかは、「機種によって違う」そうで、ここは自宅エアコンのマニュアルを確かめてみるべきタイミングかもしれない。

洗濯物の生乾き対策にも

エアコンの除湿機能は、うまく使えば、生乾き対策にもなるという。

「高性能のエアコンだと、『衣類乾燥モード』という除湿機能が搭載されているものがあります。これを使えば生乾きの心配なく部屋干しできます。『衣類乾燥モード』がないエアコンの場合、除湿の風量を上げて、衣類にしっかりと風を当てるということがポイントです。そうすると、衣類からしっかりと湿気が抜け、さらに出てきた湿気をエアコンで除湿してという衣類乾燥機と同じような効果が得られます。衣類を乾かすときのポイントはとにかく風量を上げること。エアコンの目の前に衣類を並べて、除湿しながら風を当ててください」

さすが風を使いこなす、エアマイスターっぽいアドバイスだね!(ちなみに福田さんのお名前は芸名ではなく、本名とのこと)。

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