『相棒』寺脇康文のカムバックで解き明かされた“謎”、水谷豊との不仲説浮上の原点

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2022年07月04日 17:00  週刊女性PRIME

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『相棒』シリーズにカムバックする寺脇康文

 人気ドラマ『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)の新たな「相棒」が決まった。

 この作品は、水谷豊(69)扮する杉下右京がもうひとりの相棒とともに難事件を解決していく刑事もの。4代目相棒を演じた反町隆史(48)が前作で卒業したことから、5代目がどうなるのか、注目されていた。そして発表されたのは、初代相棒でもある亀山薫の復活。演じるのは、寺脇康文(60)だ。

『相棒』水谷と寺脇の不仲説は?

 この展開には『相棒』ファンの多くが好意的な反応を示している。それは長年、気をもませてきた謎にひとつの答えをもたらすものでもあるからだろう。その謎とは、水谷と寺脇の不仲説である。

 寺脇はもともと、水谷の大ファンで、今回の復活にあたっても「役者人生の師匠と言っても過言ではない」とコメントしているほど。それもあってか、このコンビは成功し『相棒』は長寿シリーズとなった。

 しかし、連ドラになる前のプレシーズンから数えて9年目に寺脇が卒業。その理由として、演出方法についての対立が報じられたり、寺脇が水谷に対し「気持ちが届かなかった」「空気が違うのかな」などと周囲に漏らしていたという記事が出たりもした。

 さらに、こんな状況証拠も。寺脇の卒業から4年後『相棒』レギュラーの川原和久が結婚式を挙げた際、水谷をはじめとする出演者の多くが花を添えたが寺脇は姿を見せず、ビデオメッセージのみだったのだ。

 こうして『相棒』のストーリーとは別の謎が生まれたわけだが、それは寺脇だけに限ったことではない。その後も相棒役の俳優が交代するたび、その理由が何かと取り沙汰されるようになった。それもこれも、蜜月だったはずのふたりに不仲説が浮上してしまったからだろう。

 ではなぜ、不仲説は浮上したのか。ここはひとつ、杉下右京ばりの推理をしてみよう。カギとなるのは、両雄並び立たずという世の真理だ。

 水谷は40年以上、数字のとれる主演俳優であり続ける男だが、それゆえ、芝居へのこだわりも強い。そんな男の「相棒」には主役を立てる謙虚さが常に求められる。大ファンだった寺脇は当初、自然にそういう振る舞いができたのだろう。

「“シン亀山薫”でございます!」

 ところが、役者は大なり小なり、ヒーロー願望を持っている。寺脇もまたしかり、いや、人一倍なのだ。実は彼、水谷だけでなく、ルパン三世の大ファンでもある。今年4月に『ノンストップ!』に出演したときも、

「ルパンになりたい、という一心から『相棒』というドラマの亀山薫も、ルパンを意識して演じました」

 と、語っていた。刑事役なのに泥棒を意識とはこれいかに、というツッコミはさておき、自分もヒーローであろうとする「意識」がもしかしたら前に出すぎたのかもしれない。また、水谷がそこを許容したとしても、周囲が気にしてしまった可能性もある。それゆえ、卒業と不仲説が結びついたとも考えられるわけだ。

 そこで気になるのが、今回のコメントである。寺脇は水谷との再共演を「夢のような時間」としつつ、

「仮面ライダー1号が帰ってきたように、相棒1号も帰って参ります! 今、はやりの言葉にすると“シン亀山薫”でございます!」

 と、はしゃぎぎみに語っている。そういえば、仮面ライダーもヒーローだ。根っから、こういうものが好きなのだろう。

 ただ『相棒』における絶対的ヒーローはあくまで水谷だ。再共演にあたっては、寺脇がヒーロー願望を控えめにしたほうがうまくいくのでは──。

PROFILE●宝泉薫(ほうせん・かおる)アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。近著に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)

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