今田美桜「弱いところを見せ合いながら、共に成長していく仲間たちの話です」 映画『バズ・ライトイヤー』【インタビュー】

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2022年07月07日 09:30  エンタメOVO

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写真イジー役の日本版声優を務めた今田美桜
イジー役の日本版声優を務めた今田美桜

 ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作「トイ・ストーリー」シリーズで活躍した、おもちゃのバズのルーツが明らかになる長編アニメーション『バズ・ライトイヤー』が公開中。本作で、バズの親友アリーシャの孫で、新米チーム“ジュニア・パトロール”の一員であるイジー役の日本版声優を務めた今田美桜に、映画全体やイジーのキャラクターについて聞いた。




−まず、「トイ・ストーリー」シリーズへの思い入れを聞かせてください。

 本当に小さいときから、家族と一緒に見ていた作品なので、そのシリーズの序章というか、バズの物語に声優として出させていただくことに、とても驚くとともに、喜びも感じました。

−では、日本版声優に決まったときはどんな気持ちになりましたか。プレッシャーは感じましたか。

 プレッシャーよりも、信じられなさ過ぎて、ドッキリかと疑ってしまいました(笑)。

−実際に映画を見てどう思いましたか。

 完成したものを見たときは、本当に宇宙にいるみたいで、すごく迫力を感じたのと、イジーのおばあちゃんのアリーシャとバズの友情には、とても感動しました。

−イジーは宇宙恐怖症という設定でしたが、これまで今田さんが苦手だったり、怖かったことで、克服したものはありますか。

 銀杏です(笑)。食べられませんでした。子どもの頃は、両親が食べている横で、「何でこんなにくさいものを食べているんだろう」と思っていましたが、最近、とてもおいしいことに気付いて、誰よりも銀杏を食べるようになりました。

−イジーという役についてはどう思いましたか。

 とても強がりで、ちょっと見えっ張りで、大人びたいと思っていることもあって、最初は自分を大きく見せるようなところもあります。でも、素直な子だなと思ったのは、自分の苦手な部分や悩みを、登場人物の中では誰よりも素直に、自分から話せるところでした。イジーのそういうところが、バズを救うことにもなりますし、彼女のカッコをつけない、正直なところがとても魅力的だなと思いました。

−では、自分の中にイジーと共通するところはありましたか。

 宇宙恐怖症は、ちょっと壮大過ぎますけど(笑)、悩みを持っているところは同じですかね。イジーが悩んでいるところが映画の中でもちゃんと描かれていたので、そういう意味では親近感が湧きました。悩んでいることは、なかなか人には打ち明けられないので、素直なイジーはすてきだなと思いました。

−今回、吹き替えるに当たって気をつけた点は? また、声優という仕事について感じたことを教えてください。

 今回演じさせていただいたイジーという役は、とても明るくて、バズとはちょっと違うリーダー的なところもありました。ただ、持ち前の明るさやしっかり者の感じはありますが、まだ子どもで、できないこともあるので、そういうおちゃめな部分も出したいと思いました。その一方で、宇宙恐怖症という悩みがある、という感情の違いも出せたらいいなと思ったのですが、声でお芝居をすること、声に感情を乗せるということがすごく難しかったです。いつもは、顔や体など、ほかにも表現の手段はあるので、声のトーンだけで表現するのは大変でした。あとは、距離感の取り方も難しかったです。

−では、自分の吹き替えた映画を見て、鈴木亮平さんをはじめ、ほかの声優さんたちとのコラボレーションをどう思いましたか。

 最初にバズが出てきたときから、すごくカッコいい!と思って…(笑)。そこからアリーシャ役のりょうさんと、2人の頼もしさがすごく出ていて、2人の掛け合いのテンポも面白いなと思いました。自分の部分はいろいろありますけど(笑)、ほかの皆さんのところは感動しました。

−今田さんのイメージは、かわいらしさや華やかさですが、今回はそこに、カッコいいイメージが加わったと思います。役作りはどのように。

 カッコよさとかわいらしさの両方を出したいと思いました。戦うシーンもたくさんあるし、ちょっとおちゃめでふざけるシーンもあるし、食べるシーンもあるし…。カッコよく、「今私が引っ張らなくちゃ」みたいなときは、声のトーンを変えて演じました。

−この映画では、バズが人に頼れない姿が描かれていますが、今田さんはいかがですか。

 私も苦手でした。人に「何かして」というのは苦手なタイプでした。でも、今は信頼しているスタッフの皆さんもいらっしゃるので素直に頼ることができます。バズの気持ちは壮大過ぎて理解するのは大変ですが、「大丈夫」と思ってしまうところは分からなくはないなと。バズが一人でやってしまうのは、みんなを守りたいからだし、バズは優しいなと思います。バズは常に人のことを考えて一人で頑張ってしまうところがあるので、それをイジーが変えていくところをぜひ見ていただきたいと思います。

−この映画は、バズだけ時間の進むスピードが違う様子が描かれていますが、どう感じましたか。

 バズだけ時間軸が違って、親子孫の3代分の時を超えて、バズはその時間を失くしていたのだと思うと、すごいことだなと。3代目のイジーとたまたま出会うというのも運命だと思いますが、時間ってとても貴重なものだなと改めて感じました。アリーシャだけが年を取っていくところが切ないのですが、バズは違う時を過ごしているので、それもまた切ないなと。大事な人に伝えたいことがあるけれど、ちょっとタイミングがずれただけで言えなくなってしまう…。改めて時間の大切さということを考えさせられました。

−鈴木さんは猫型友だちロボットのソックスがお気に入りのキャラだと言っていましたが、今田さんはいかがですか。

 私もソックスは好きですが、(ジュニア・パトロール仲間の)モーとダービーの、仲がいいのか悪いのか分からないような掛け合い、あの2人のキャラクターがすごく好きです。声を入れながら、あのポンコツ感がかわいいなと思いました。

−最後に、映画の見どころと、観客に向けて一言お願いします。

 「トイ・ストーリー」シリーズは、仲間というのが大きなテーマの一つだと思いますが、この映画も、仲間と一緒に支え合ってミッションをクリアしていく話です。いつもカッコいいバズが弱い部分も見せながら、人に頼ることの大切さに気付くし、イジーたちも弱いところを見せ合いながら、共に成長していくところがいいと思いました。あとは、宇宙の広さと壮大なアクションが圧巻で、本当にアトラクションに乗っているような気分になれます。そこはぜひ映画館で楽しんでいただきたいと思います。

(取材・文・写真/田中雄二)


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