つばきファクトリー、メジャーデビュー5周年イヤーに初のチャート首位獲得 “サラブレッドぶり”発揮された聴き応えある3曲

0

2022年07月09日 10:01  リアルサウンド

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

リアルサウンド

つばきファクトリー『アドレナリン・ダメ / 弱さじゃないよ、恋は / アイドル天職音頭』

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2022-07-11/


 2015年に結成され、2017年にメジャーデビューした、ハロー!プロジェクト所属のつばきファクトリー。2022年7月11日付のオリコン週間シングルランキングで、彼女たちは『アドレナリン・ダメ / 弱さじゃないよ、恋は / アイドル天職音頭』で初の1位を獲得しました。今回は、この表題曲3曲を聴いていきたいと思います。


(関連:つばきファクトリー、ファンの心に刻んだ“一生忘れられないパレード” 12人でにぎやかに飾った2度目の武道館公演


 「アドレナリン・ダメ」はいきなりの傑作ディスコナンバー。Aメロでの男声コーラスがかなりクインシー・ジョーンズ風味が強く、ディスコのなかでもファンク要素の強いサウンドに仕上がっていて魅了されます。ボーカルの面でも、Aメロにおけるソロの入れ替わりはかなりの聴き応えがあり、つばきファクトリーのサラブレッドぶりを痛感させられました。


 アイドルがディスコナンバーを歌うというのは、日本の歌謡曲〜J-POPの歴史のなかで連綿と続いてきたスタイルなのですが、これだけ楽曲を吸収して表出できるつばきファクトリーは、ちょっと度肝を抜かれる次元です。


 Aメロに思わず耳を引かれるのが「アドレナリン・ダメ」だとしたら、Bメロに強く耳を引かれるのが「弱さじゃないよ、恋は」。J-POPというのは、サビはもちろんのこと、それ以外の部分もどれだけ強度の高いメロディを用意できるかが勝負ですが、この楽曲のBメロからサビへの怒涛のような流れには恍惚とさせられるものがあります。作曲はShusuiとJosef Melinで、Shusuiは音楽プロダクション スマイルカンパニーの代表でもあります。


 この流れのなかで、イントロからシンセサイザーが鳴り響き、「さすがハロプロだな……」と感心させられるほどのケレン味に満ちているのが、「アイドル天職音頭」。音頭っぽくコブシを回す箇所も、見事に歌いこなしている点に唸りました。また、本楽曲を聴き続けていると、シンセサイザーのフレーズがだんだんP-FUNKっぽく聴こえてくるのですが、それは音頭と言いつつもサウンドのベースにはブラックミュージックがあるからでしょう。


 つばきファクトリーは、現在メンバー12人。『アドレナリン・ダメ / 弱さじゃないよ、恋は / アイドル天職音頭』を聴いていて、それぞれのボーカルを適材適所に配置するディレクションの冴え方に感心させられました。(宗像明将)


    ニュース設定