ロッテ・安田が語る現在地。「本塁打を打ちたいという気持ちは変わっていないですが…」

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2022年07月09日 10:32  ベースボールキング

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ベースボールキング

ロッテ・安田尚憲 (C) Kyodo News
◆ 4番へのこだわり

「シーズン入って4月、5月に比べて6月に入って内容もよくなっていますし、ちょっとずつよくなってきているのかなと思います」。

 ロッテ・安田尚憲の打撃の状態が上がっている。今季の安田は開幕をファームで迎え、4月1日に初昇格を果たすも、同月21日に一軍登録を抹消。5月3日に再昇格してからは、三塁での先発出場機会を増やしたが6番や7番、5月19日の楽天戦では9番で出場するなど、下位打線で出場することが多く、5月が終了した時点で打率.238、0本塁打、3打点という成績だった。

 6月最初の試合となった1日のヤクルト戦で1試合に2本の本塁打を放つと、8日の中日戦では2−2の3回一死一、二塁の第2打席、鈴木博志が3ボール2ストライクから投じた外角のストレートを左中間に破る勝ち越し2点適時二塁打、10日のDeNA戦からは19試合連続出塁中。6月27日のソフトバンク戦からは8試合連続で4番で出場している。

 4番に対するこだわりについては「こだわりというほどではないですけど」と話したが、その一方で「主軸のところで打たせてもらって、チャンスをもらっている。なんとかポジションを掴みとりたいなと思っています」と覚悟を持って打席に立つ。

 ここ最近の安田を見ていると、3日の楽天戦で早川隆久のストレートを左中間に弾き返せば、6日の日本ハム戦でも上原健太のストレートをライトへ二塁打を放つなど、20年が打率.177、21年が打率.211だった“左投手”を苦にしなくなった。数字を見ても、ここまで左投手の打率は.286だ。

 安田本人も「それも6月に入ってからで、だいぶボールの見え方も変わってきて、これまでとは違った感覚で打席に立てています」と自己分析する。


◆ 本塁打への思い

 コンスタントに打てるようになってきたが、ロッテは長年長距離砲を不在にしており、安田の長打、本塁打を見たいというファンも多いのではないだろうか。

 安田も17年の新入団会見で「近い将来ホームラン王を獲ることが目標です」と掲げれば、プロ入り後も取材のたびに本塁打、長打への想いを口にすることが多かった。現在も“本塁打をたくさん打ちたい”という想いは変わらず持ち続けているのだろうかーー。

 「ホームランを打ちたいという気持ちは変わっていないですけど、高卒で入ったときとはまた違う考えというか、いまはどちらかというとより勝負強いバッティングであったり、自分の特徴でもある強いライナーでという気持ちの方が強いかもしれないです」。

 強いライナーといえば、3日の楽天戦で早川から打った左中間を破ったような当たりのことなのだろうかーー。

 「ああいう打球が自分のいいときのバッティングかなと思います。ホームランを狙いすぎて、弾道をあげたりするタイプではないと思っているので、ああいうときにストレートを右中間、左中間に弾き返せるようにというのがバッティングの特徴かなと思います」。

 本塁打を打ちたいという気持ちに変わりはないが、今は自身の特徴を活かした打撃でチームの勝利に貢献することを目指している。

 チームは一時首位と13.5ゲーム差をつけられたが、現在は首位・ソフトバンクと4ゲーム差の4位と、リーグ優勝を狙える位置につけている。

 「ここから優勝に向けて大事な試合が続いていくので、一戦一戦を大事にやっていきたいなと思います」。安田がチャンスで走者を還す打撃が増えたときにチームの得点力アップ、そしてチームの勝利、安田の信頼も高まってくはずだ。チャンスで打って、4番を掴み取って欲しい。

取材・文=岩下雄太

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  • 2番中村と4番井上に挟まれる形で3番サードで今季終了まで我慢して起用していく価値のある選手だと思いますが…6番でもいいかな。
    • イイネ!3
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