メジャーリーグは折り返し!地区優勝争いの行方を展望【ア・リーグ編】

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2022年07月21日 14:42  ベースボールキング

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ベースボールキング

メジャーNo.1の勝率を誇るヤンキース
◆ あすからメジャーは後半戦へ

 メジャーリーグはオールスターを終え、日本時間22日からいよいよ後半戦がスタート。

 その前に、各地区の優勝争いの行方を占っておきたい。まずはア・リーグから──。




◆ 東地区

 64勝28敗、勝率.696を誇るヤンキースが投打に充実している。

 狙うは、2009年以来のワールドシリーズ制覇と言いたいところだが、2位以下の4チームも勝率5割キープしており、ヤンキース包囲網が敷かれれば意外ともたつく可能性もありそうだ。



 5チームの貯金を合わせると、なんと56個に上る“超”がつくハイレベルの地区だが、ヤンキースを追い上げる可能性が最も高いのは2位・レイズか。

 打撃力はヤンキースと比べるとかなり劣るが、投手力は遜色ない。後半戦はロイヤルズとの3連戦にオリオールズとの4連戦と、下位チームとの対戦から始まるだけに、後半戦のスタートダッシュを決めることができれば、2強の争いに移行してもおかしくないだろう。


 日本人選手も所属するレッドソックスとブルージェイズは、ともに投手陣に不安を抱えており、ワイルドカード争いが現実的か。

 トレード期限前の補強がなければ、ヤンキースの背中は遠ざかる一方だろう。


◆ 中地区

 東地区では、1位・ヤンキースと2位・レイズに13ゲームの差がついているが、中地区は5チームが13ゲーム差以内にいる。

 その中でも地区優勝の可能性があるのは、上位3チームだろう。


 前半戦を終えて首位に立っているのはツインズ。4月24日に今季初めて地区首位に立つと、6月下旬に4日間だけガーディアンズに首位を譲ったが、それ以外はその座をキープしている。

 今季のツインズは4連敗以上が一度もなく、大崩れしない戦いぶりが最大の特徴だ。


 逆に、一度勢いに乗れば独走する可能性があるのは、現在2ゲーム差の2位につけているガーディアンズだろう。

 投手陣・打撃陣ともに伸び盛りの若手が多く、主力選手はほぼ20代の選手で占められている。

 ツインズとは逆で連勝と連敗が多いが、良い方向に転がれば面白い存在になる。


◆ 西地区

 この地区は、過去5年で地区優勝4回のアストロズが今季も盤石。前半戦を終えて、2位・マリナーズに9ゲームの差をつけている。

 アストロズの自慢は、今季の防御率が両リーグ3位の3.35を誇る投手陣。特に救援陣は防御率2.66と圧倒的な数字を残している。

 打線はオールスター前に負傷者リスト入りしていた主砲のジョルダン・アルバレスが戻ってくれば、再び得点力アップが期待できる。


 前半戦を14連勝で終えたマリナーズにも注目が集まるが、大型連勝をしてもアストロズと9ゲーム差あるという事実が重くのしかかる。

 後半戦はアストロズとの3連戦からスタートするが、まずはここで3連勝を飾ることが逆転への条件か。


 ア・リーグは東地区と西地区の焦点がワイルドカード争いに移行するのも時間の問題。

 今季から「1」増えた最後の枠をめぐる攻防にも要注目だ。


文=八木遊(やぎ・ゆう)
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