「気合を入れるために刈りました」オリックス・宮城が自己最短3回KOで決意の断髪

2

2022年07月23日 23:34  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

「気合を入れるため」に坊主頭にした宮城大弥を撮影する山本由伸[写真=北野正樹]
◆ 猛牛ストーリー 【第29回:宮城大弥】

 連覇と、昨年果たせなかった日本一を目指す今季のオリックス。監督、コーチ、選手、スタッフらの思いを「猛牛ストーリー」として随時、紹介していきます。

 第29回は、7月22日のソフトバンク戦で自己最短の3回で降板した宮城大弥投手(20)。23日に約1年ぶりの坊主頭で球場入りしましたが、不甲斐ない投球に対し「気合を入れるため」と明かしました。


◆ 1年前とは異なる過程で坊主頭に

 全体練習前のグラウンドで、昨年と同じ光景がみられた。先輩からいじられる宮城の頭は、丸刈り。この日の先発・山本由伸が面白がってオフィシャルカメラを手に撮影するなど、周囲が和む雰囲気は1年前と変わらない。

 ただ、丸刈りにする過程は全く違った。

 昨年は連勝が止まった後、6勝目を挙げた2日後の6月11日に髪を丸めた。合宿所の風呂場で坊主頭にするよう後輩に頼んだところ、バリカンのアタッチメントの付け替えミスで、僧侶のような頭になってしまった。

 今回は、3回で降板した22日のソフトバンク戦後、合宿所に帰り「気合をいれるため」に決断。自ら風呂場で刈ったという。


 前夜の試合は2回にマッカーシーの2ランなどで3点の援護を受けながら、3回に前回(7月13日)のこのカードで2本塁打を許していたリチャードと甲斐拓也の連打でピンチを広げ、野村勇に3ランを浴びた。失点はしなかったものの、二死後にデスパイネに二塁打、今宮健太にも安打を許すなど、安定性を欠く投球で、この回を投げ終えたところでマウンドを降りることになってしまった。

 プロ3年目で、5イニングもたずに降板したのは初めて。敗戦投手は免れたが、不甲斐ない投球でチームの連勝を止め、再び「借金」生活に逆戻りをさせてしまったという自責の念が、頭を丸めて気合を入れることにつながったようだ。


◆ 「練習をして頑張る、それだけ」

 今季は開幕から2連敗したが、その後は5連勝。波に乗るかと思えたが、6月21日のこのカードで6勝目を挙げてからは1カ月以上、勝ち星から見放されている。

 「自分がいいピッチングをしていて勝てないのなら、我慢をするということになると思いますが、そこまでいいピッチングをしているわけではないので、いっぱい練習するしかないと思います」と、冷静に自身の投球を見つめる。

 この日の練習中には、厚澤和幸投手コーチから「クイックは速くて問題ないが、もう少しいろんなことを考えながらやってもいいのでは」とアドバイスを受けたそうだ。走者を背負った場面で、クイックばかりに集中するのではなく、状況に応じた間合いの取り方などを工夫することで、マウンド上での修正力を高める狙いもありそうだ。

 「マウンドでの修正方法など、先輩から見習ってやっていきたい。練習をして頑張る、それだけだと思います」

 球宴期間中を、自分を見つめ直す時間に費やす。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)

このニュースに関するつぶやき

  • 小坊主���줷�������
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ニュース設定