King & Prince 永瀬廉、なにわ男子 西畑大吾の“だいれん”コンビの軌跡　ドラマ共演から見える戦友としての関係性

　現在放送中のドラマ『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』（日本テレビ系）で主演を務めるKing & Princeの永瀬廉。豪華俳優陣が顔を揃えて話題を集める中でも、関西ジャニーズJr.時代からの盟友、なにわ男子・西畑大吾との“だいれん”コンビの共演が大きく注目された。

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　永瀬と西畑は関西ジャニーズJr.時代の同期で、大西流星（なにわ男子）を加えた3人でなにわ皇子というユニットに所属していた。2012年に大阪松竹座で上演された舞台『少年たち 格子無き牢獄 and SHOW TIME!』でお披露目され、翌年も舞台『ANOTHER』に出演。永瀬はこの舞台によって意識が変わったと、後に明かしていた。一生懸命に取り組む先輩の姿を見て、自分が作品の印象を下げるわけにはいかない、みんなライバルなんだと認識したという（※1）。SMAPやKinKi Kidsも演じたジャニーズ伝統の舞台で、2人は共に奮闘した間柄に。

　ドラマ制作発表会見では、永瀬は「ジャニーズの中でも1、2番目に仲がいい」「安心感がある」と西畑との関係に触れ、「良き友であり良きライバル」と語った。一方の西畑も、現場での永瀬が想像つかなかったと話すが、自然体でいる姿を見て「友達として安心しました」と、お互いの友情を語った。

　また、永瀬は自身のラジオ番組『King & Prince 永瀬廉のRadioGARDEN』（文化放送）でも、折を見ては西畑の話題に触れてきた。昨年8月19日放送回では、CDデビューが発表されたなにわ男子に祝福の言葉を寄せた。「嬉しいニュースが舞い込んできましたよ、僕の耳にも。僕のジャニーズのマブダチ、西畑大吾が所属しているなにわ男子が、ついに11月にデビューするということで。おめでとうございます！」と拍手。さらに永瀬は「嬉しい、嬉しいよ！」と喜びを露わにした。デビューの知らせは高橋恭平から受け取ったといい、永瀬は西畑にメールを送ったそう。「デビュー発表のやつ、本当に聞かされてなかったの？って。おめでとう、の前にそれを送って（笑）」と、当時のやりとりを明かした。

　また永瀬は、関ジャニ∞の大倉忠義が“西のキンプリ”をイメージしたというなにわ男子のキラキラとした世界観を踏まえ、「ある意味ライバルだし、戦友だし、負けないように頑張りますけども。ある程度バチバチしながら」と今後の意気込みを語った。さらには西畑が東京に引っ越してくるかもしれないと予想し、「遊べちゃうねぇ、大吾と。嬉しい、ほんまに嬉しい！」と何度も喜びを口にしていた。また、今年1月の放送で一年の目標を語る中で、番組のゲストにメンバーはもちろん、西畑や同じく同期である正門良規（Aぇ! group）を呼びたいと話す場面も。

　長い時を経て、お互いにデビューを掴んだ“だいれん”の共演。そんな2人の軌跡に“エモさ”を感じたのもつかの間、『新・信長公記』の劇中で2人の演技による真剣勝負を感じずにはいられなかった。

　特に第2話。西畑演じる豊臣秀吉が中心となって、銀杏高校で一番強い人物を決める“旗印戦”を繰り広げたのだが、人たらしの秀吉は大きな嘘で印象を操り、巧みな話術で相手の懐に入って味方につける作戦を企てる。ところが、かつて友達を盾にずるく逃げた自分と再び対峙することに。これまで陽気なキャラクターだった秀吉が一転して、相手の攻撃を受け、耐え、それでも立ち上がろうとする。過去の過ち、ずるい自分から脱却しようと孤軍奮闘する姿に胸を打たれた視聴者も多いのではないだろうか。そして、永瀬演じる織田信長が上階から舞い降り、秀吉に近づいて言葉をかけるシーン。激しい戦いではあったが、悠然としながらもどこか柔らかな表情の信長、憑き物がとれたかのような秀吉。喜怒哀楽を大きく表現できない場面ではあるが、言葉を放つ間、視線、わずかな頬の動き、何よりも胸に熱いものを秘めていることが伝わる含みのある両者の演技に胸がいっぱいになった。

　朝ドラほか、これまで様々な作品に出演してきた永瀬と西畑。前述の「ある程度バチバチ」という発言のように、本作でも良きライバル、戦友という関係性が見られた。王道のアイドルグループからの“東西の出陣”ともいえよう。2人の熱のこもった演技のぶつかり合いには、俳優としての飛躍を予感させる。（柚月裕実）

※1：『anan』2020年8月5日号