あとから「思い出し怒り」が止まらない、どうすれば? 専門家に聞いた、イライラを鎮める3つのコツ

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2022年08月10日 22:11  All About

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写真あとから怒りが蒸し返す「思い出し怒り」で、イライラが止まらなくなったことはありませんか? 「思い出し怒り」から楽になるためのコツをぜひ押さえておきましょう。
あとから怒りが蒸し返す「思い出し怒り」で、イライラが止まらなくなったことはありませんか? 「思い出し怒り」から楽になるためのコツをぜひ押さえておきましょう。

「思い出し怒り」は、ほっと一息つく時間帯に生じやすい

人から言われてカチンときた言葉、失礼に感じた態度。そのときはとっさに受け流すことができても、あとから苛立ちがよみがえり、「思い出し怒り」が止まらなくなってしまったことはないですか?

この「思い出し怒り」にたびたびおそわれると、憂うつやイライラがつのり、気持ちが落ちつかなくなってしまうものです。

怒りの感情は、意思とは関係なく突如わいてくるものですから、完全に防御することはできません。ですが、怒りがわきやすい時間帯というものがあるので、そのときには怒りにとらわれないように特に気をつけましょう。

たとえば、夜寝る前のひととき、ぼーっとしているとき、忙しさが一段落した後。このようにほっと一息つける時間帯には、心の奥にしまい込んでいた未解決な思いがよみがえりやすく、「思い出し怒り」も生じやすいのです。

「思い出し怒り」が生じたときには、まずはそれ以上考えないようにすること。さらに、次の3つの心得を覚えておくのもおすすめです。

「思い出し怒り」対策法1. 怒りの原因について考え続けないようにする

「思い出し怒り」をしていると気づいたら、怒りの原因について深く考えすぎないようにしましょう。

たとえば怒りのきっかけとなった出来事やカチンとくる一言を言った人のこと。こうしたことについて一人で考えつづけていると、多くの場合、現実を曲解してネガティブな解釈を乗せてしまい、怒りを何倍にもふくらませてしまうものです。

たとえば、仲間内で催した会合に自分だけ呼ばれなかったことを後で知ったとき、そのときはカチンときていただけだったのが、「思い出し怒り」に発展すると悪い想像を上乗せしてしまい、怒りを何倍にも強くしてしまうものです。

たとえば、「○○さんが私のことを嫌っているから、私だけ仲間はずれにしたのね。きっと」「みんなで私の悪口を言うために、集まったに違いない」というように、次から次へと悪く考えてしまうものです。

根拠もない悪い想像をふくらませ、イライラを募らせていくのは無意味なことであり、心のエネルギーと時間を無駄に使うだけです。怒りの原因について考えはじめたときには、大きく深呼吸して「これ以上考えるのはやめよう」と自分の心に伝えましょう。

「思い出し怒り」対策法2. イライラをそのまま人にぶつけない

「思い出し怒り」で生じたイライラは、そのまま人にぶつけることも控えましょう。怒りの感情を整理せずに人に話してしまうと、多くの場合、むき出しの感情をそのまま押しつけてしまうことになります。聞かされた相手は毒を吐かれたような気持ちになり、とても不快に感じてしまいます。

怒りの気持ちが強いほど口をつく言葉は毒舌化し、レッテル張りなどのネガティブな感情表現も強くなるものです。親身に話を聞いてくれる相手に相談する際には、たとえ家族や仲の良い友だちであっても、礼をつくしましょう。

そのためにも、他人への相談は、少し冷静になってからにすることです。怒りの感情が少し落ち着いてから話を聞いてもらうのが、最低限のマナーです。

「思い出し怒り」対策法3. リセットにおすすめの「流水イメージ法」

清らかな小川に葉っぱが流れてきます。葉っぱの上にそっと「怒り」を乗せて流してしまいましょう

怒りの感情を「消そう」「なくそう」と頑張ってしまうとより強く怒りを意識してしまい、逆効果になります。

そこで、筆者がお勧めしたいのがイメージトレーニングです。なかでも、筆者がカウンセリングの中でよく実践している「流水イメージ法」という方法をご紹介しましょう。ぜひ、下記のイメージを頭の中で思い描いてみてください。

「目の前にきれいな小川が流れている様子をイメージしましょう。その小川に上流から葉っぱが何枚も流れてきます。

今抱えている怒りの感情のかたまりを心の中から取り出し、流れてくる葉っぱの上にそっと乗せてみましょう。葉っぱに乗った怒りのかたまりは、さらさらと下流へと流れていきます。」

怒りの感情は否定するより、「自然にわいた感情だ」といったん認めること。そして、このようなイメージトレーニングを行いながら、上手に受け流すのも効果的です。

慣れてくると、肩の力を抜いたまま怒りの感情との距離をとることができるようになるでしょう。繰り返し行うと、怒りの受け流しが上手にできるようになると思います。

怒りの感情と距離を置き、冷静さを取り戻したら、何が自分を不快にさせているのかを考えてみましょう。「思い出し怒り」にとらわれて、ただただイライラしていたときより、多様な角度から怒りの感情やその原因について考え、分析することができるようになると思います。

大美賀 直子プロフィール

公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。
(文:大美賀 直子(公認心理師))

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