夏休みの読書感想文は、「子どもへのインタビュー」でまとめる? プロが教える攻略法

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2022年08月11日 10:00  AERA dot.

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写真読書感想文は「インタビュー」でスムーズに!写真はイメージです(iStock)<br />
読書感想文は「インタビュー」でスムーズに!写真はイメージです(iStock)
 夏休みの大型宿題・読書感想文。休みの終盤になって焦らないよう、親はどんな伴走をしてあげたらよいでしょうか。文章コンサルタントの松嶋有香さんは、子どもが興味を持ったシーンについて、あふれる言葉や思いをメモしながら文章を作る「インタビュー」の手法をおすすめします。現在発売中の「AERA with Kids 2022年夏号」(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介します。


【図版】読書感想文、子どもの感想を引き出す6つの質問
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 夏休み、なんとなく重い存在感を放つ読書感想文の宿題。本を与えてもなかなか読み進められず、子どもから「書き方が分からない」と言われ、保護者自身どう取り組ませればいいのか見当もつかない。どうにかしたくてもなかなかうまくいかない宿題ナンバーワンではないでしょうか。


「おそらくどのご家庭も『マス目を埋めなければ呪縛』が大きく、何をすることが読書感想文なのか、見えていないのだと思います。学校でも指導を受けるのは高学年。手探り状態でこの宿題をするのは大変です」


 こう話すのは、毎年多くの親子に読書感想文セミナーを多数開催している、文章コンサルタントの松嶋有香先生です。松嶋先生によると、読書感想文とは「本をきっかけに自分と向き合う経験をする大切な機会」とのこと。


「自分と向き合うとは、自分の考えを持つこと。自分の気持ちがなぜ動いたのか、どう感じたのか、自分の言葉や感覚で伝えたいことを具体的に表現する経験です。その手段としてたまたま原稿用紙に書き留めるということなんです」


 特に、書くことのハードルの高い小学生時代は「インタビューをして子どもの気持ちを聞き出しながら文章をふくらませるほうが断然やりやすい」と松嶋先生。


「会話しながら進めると多くの言葉が生まれます。『この子はここをそう感じたんだ。もっと掘り下げて聞いてみよう』という箇所をさらに聞いていく。すると文章が少しずつ肉付けされ、臨場感あふれる文章になっていくのです。インタビューが終わるころには何を書くかはほぼ固まっている状態になりますよ」




 大事なのは親がどれだけ子どもと同じ目線で対等に話ができるかということ。「子どもを絶対に否定せず、上から目線にならないよう意識してほしい」と松嶋先生。


 松嶋先生考案の読書感想文のSTEPは全部で七つ。このうち三つを抜粋して紹介します。


STEP1)計画を立て、本を選ぶ


感想文は、短期で詰め込むほど読むのも書くのも嫌になる原因に。やらない日も作りながら2週間程度のめやすで計画しましょう。選書は子どもの好きな本を、大きめのリアル本屋さんで探し、お気に入りの本を2〜3冊購入します。


ポイント:子どもが選んだ本は絶対に否定しない


「わぁ、おもしろそう!」「いい表紙だね」など、子どもが選んだ本は全力で肯定して。内容やページ数など気になることがあっても、子ども自身が「読みたい」と選んだ本ならOK !


STEP2)心が動いた文やシーンにふせんをつけながら読む


ふせんはあとでメモとして使うので、75×75mmがおすすめ。心が動いたところに「最高!」「びっくりした!」「無茶だ!」「信じられない!」などなんでもメモしておきましょう。また、ふせんのページだけ読み返しておくと、より感想が出やすくなります。


ポイント:子どもと同じ本を読んでおく


親自身、子どもと同じ本を読んでおきましょう。インタビューがしやすくなるだけでなく、子どもとの意見の違いを知るなど、興味深い発見があることも。


STEP3)ふせんをつけたところについてインタビューをする


ふせんを貼ったときの子どもの気持ちを掘り起こしてみましょう。「ここを『すごい!』と思ったんだね。どうしてそう思ったの?」「こっちのふせんの『信じられない』は、どの辺でそう思ったの?」など、子どもの言葉を受け止めながら、少しずつ具体的な言葉を拾います。


ポイント:思考が止まっていたら無理をしない


インタビューでは「べつに」「普通」など、そっけないことをいう子も。そういうときは怒らずに「翌日にまわしてもよし」くらいにとらえて。




インタビューが中心のやり方だと、どうしても「どうせケンカになってしまう」「そっけない返事しか出なかったら結局まとめられないのでは」と心配される方もいるかもしれません。


「その場合は感想文の宿題を日頃の親子関係を改善するチャンスと思ってほしいですね。親子の会話がうまくいっていない家庭ほど、『子どもがこんなことを考えているなんて意外だった』と新たな発見をするものです。親子で会話ができるようになれば、この先の成長過程でも子どもが自分の本当の気持ちを安心して言える関係になれると思いますよ」(松嶋先生)


 子どもの口から出た言葉の数々が、世界でその子しか出せないたった一つの作品。見栄えや比較は関係なし。子どもが書き上げたらそれが子どもにとって最高の作品です。


「一人で静かに考察しながら自分の思いを言語化する。読書感想文の作業の先にはそんな内面の強さを鍛える側面もあります。この先を見すえつつ、ぜひいいきっかけにしてほしいですね」(松嶋先生)


(取材・文/編集部)



〇松嶋有香(まつしま・ゆか)/文章力養成コーチ、文章コンサルタント。大手進学塾講師を経て起業。オリジナル教材「かきまくれっ! こくごトレーニングペーパー」を開発、年長〜高校生のためのネット国語塾を運営。読書感想文の指導には定評がある。


※「AERA with Kids 2022年夏号」から一部抜粋


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