柳田将洋が語るジェイテクトSTINGSでの新たな挑戦。西田有志、関田誠大とのプレーは「楽しみにしている」

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2022年08月12日 11:01  webスポルティーバ

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ジェイテクトSTINGS・柳田将洋インタビュー 後編
昨シーズンの総括と来シーズンの目標

(後編:『ハイキュー‼』に夢中になる理由、コンビを組んでみたい・組みたくないセッターは?>>)

 7月1日、ジェイテクトSTINGSが柳田将洋の入団を発表し、バレーボールファンを驚かせた。海外リーグでのプレーを経てサントリーサンバーズに復帰し、Vリーグ2連覇に貢献した柳田は、何を求めて移籍を決意したのか。チームメイトになる西田有志、関田誠大などと目指すチームの形なども語った。




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――あらためて、移籍を決めた理由から聞かせてください。

「僕はプロとして海外で3シーズン、サントリーサンバーズに復帰して2シーズンを過ごしてきた中でも、常に『来シーズンはどのチームでプレーするか』ということを意識していました。その流れで今回は、『新たなチームで、新しいチャレンジをしてみたい』という思いが強くなりました。

 ここ2シーズン、サントリーでVリーグ連覇というこれ以上ない結果を残すことができましたが、別のチームでも同じことができるのか。限りある現役生活の中でチャレンジができる機会も多くはないので、移籍する決断をしました」

――コロナ禍で難しいという事情もあるかもしれませんが、また海外でプレーするという選択肢も頭にあったのでしょうか。

「『考えていなくはない』という感じでした。選択肢には入っていましたが、海外リーグは移籍の時期が2月くらいでVリーグとかなり違います。海外だったらどこのチームでもいいわけでもないですし、自分が納得できるチームを見極めるといった点でも、タイミング的に難しかったです。

 それに、Vリーグには海外からレベルの高い選手が集まってきています。来シーズンは、僕もプレーしていたドイツリーグを上回るかもしれない。今まで以上に完成度の高いチームがしのぎを削り合うことになるでしょうから、そんなVリーグでプレーする意義、やりがいなども感じています」

――ジェイテクトには柳田選手の他にも、日本代表の主力である西田有志選手、司令塔の関田誠大選手なども加入します。共に昨シーズンは海外でプレーしての日本復帰ですが、ファンの間では"ドリームチーム"と話題になっていますね。

「彼らの移籍のことは、僕も移籍先を検討している際に"風の噂"程度に聞いていました。それが理由でジェイテクトへの移籍を決めたわけではありませんが、多少は決断にも影響があったと思います。2人とは日本代表、関田選手とは高校時代(東洋高校)にも一緒にプレーしていましたが、同じチームで戦えることを楽しみにしています。

 今季のジェイテクトへの期待の高さは感じています。日の丸を背負っている選手もたくさんいますから、そうなることも必然ですね。ただ、僕たちはまだ結果を出す前の状態。特に新加入した選手たちは、いち早く目に見える形で結果を残して、チームの力になれることを証明しないといけない。そういったプレッシャーはありますが、だからこそ挑戦する意味がありますし、成長につながると思っています」




――柳田選手が対戦相手として見ていたジェイテクトの印象は?

「オポジットにボールが集中するイメージが強かったですね。昨シーズンも宮浦健人選手がポイントゲッターとして活躍していたので、彼をどう抑えるか、しっかり対策を立てて試合に臨んでいました。

 来シーズンは、的を絞らせないようなバレーを展開する必要があると思います。単純にボールを散らせばいいというわけではありませんが、新加入のティネ・ウルナルト選手(スロベニア代表/アウトサイドヒッター)なども含め、チーム全員で意識していけば向上していくはず。長期的に見てチームがよりよい方向に向かえるように、僕も力になれることがあるのではないかと思っています」

――入団会見では西田選手が、「身長がなくてもこのチームなら」とコメントしていました。西田選手が187cm、柳田選手が186cm、関田選手が175cm。現時点では200cmのウルナルト選手が一番大きく、Vリーグの中でも決して高さがあるチームとは言えませんが、その点についてはいかがですか?

「それもジェイテクトというチームの、ひとつの挑戦だと思います。高さがない分、チーム全体でより細かい部分の精度の高さ、正確さが求められる。僕個人としても、218cmの(ドミトリー・)ムセルスキー選手がいたサントリーとは違ったプレースタイル、役割を担うことになるでしょうから、そこは楽しみでもあります」

――サントリーではムセルスキー選手を攻撃の軸に、藤中謙也選手が「守備型」、柳田選手が「攻撃型」と、はっきり分かれていた印象があります。ジェイテクトでは、もちろんフェデリコ・ファジャーニ監督の考え次第ではありますが、役割も変わりそうですか?

「確かに昨シーズンは、藤中選手やリベロの選手たちにも守備をカバーしてもらって、何のストレスもなく攻撃に徹することができました。だから昨シーズンはいい成績を残せましたが(『べスト6』を受賞)、攻守をバランスよくこなしても同じような結果が出せるのか。そこは来シーズンの目標のひとつです。

 おっしゃる通りファジャーニ監督の考えにもよりますが、攻撃と守備、どちらも担えるような準備をして、レセプションでもしっかり数字を残したいです。そのために、リーグが始まるまでの短い期間で、しっかりとチームメイトともいい関係性を築いていきたいです」

――チームメイトになる西田選手とは、彼が10代の頃から日本代表で一緒にプレーしていましたが、その頃から印象はどう変わりましたか?

「あくまで僕が客観的に見て感じていることではありますが、『リーダーシップを執ろう』という意識がかなり高くなっているように思います。自分が活躍するだけではなく、どうすればチームが勝てるのか、ということも模索しながらプレーしているように見えます。まだ22歳という若さで、そこまで意識してやれることはリスペクトしかないですね。

 大きく成長した西田選手と一緒にプレーすることで、僕も学ぶことも多いと思います。何かを学ぶということに年齢は関係ない。他のチームメイトも含めて、ジェイテクトでは選手同士で高め合っていける時間が多くなるだろうと期待しています」

――リーダーシップの話が出ましたが、ジェイテクトのファジャーニ監督は、経験豊富な柳田選手にはその点も期待しているのではないでしょうか。

「僕は日本代表のキャプテンだった時も、無理に『リーダーシップを執ろう』とは思っていませんでした。ただ、お互い何を考えているのか、練習の時からしっかりコミュニケーションを取って共有することが重要だと思っているので、そこは積極的に行なっていました。ジェイテクトでも、僕と初めて一緒にプレーする選手ばかりですから、プレースタイルや性格などについても理解し合えるように声をかけていきたいです。

 先ほども言ったように、西田選手も試合中に他の選手たちと話をする場面を多く目にします。今や世界トップクラスのオポジットですが、チームの雰囲気作りもできるようになっている。ジェイテクトでもそれを進めていくうちに、ある程度はチーム像が固まっていくはずですし、システムやチームのルールも当てはめやすくなると思います」

―― 一方、高校時代にも一緒にプレーしていた関田選手に思うことは?

「関田選手は今や、世界でも高く評価されるセッターです。彼のトスが打てなかったら、他のどんなトスも打てない。それくらいのレベルの選手だと思います。こちらもしっかり準備しなくてはいけないという、いいプレッシャーをかけてくれるセッターですね」

――移籍に関して、西田選手や関田選手と何か話をしましたか?

「なかなか話をする機会は取れなかったのですが、移籍の発表があった後には少しだけ連絡を取り合いました。西田は海外に行く前もジェイテクトでプレーしていましたし、本拠地(愛知県刈谷市)のことも教えてもらいましたね。海外と違って、生活に関して戸惑いを感じることはないでしょうが、『何かわからないことがあったら聞いてください』といった感じで。その気遣いがうれしかったです」

――最後に、来シーズンの目標をお願いします。

「チームの目標は3冠(天皇杯・Vリーグ・黒鷲旗)になりますが、僕個人としてはVリーグで優勝することが最も重要だと考えています。長いシーズンを戦い抜くための自身のコンディション作りはもちろん、チーム全員で『戦える』というマインドを作っていけるように、しっかり準備していきたいです」

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