【トリプルニンニク牛丼】夏のスタミナ回復メシ!「すき家」のにんにく三昧牛丼:パリッコ『今週のハマりメシ』第42回

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2022年08月12日 12:21  週プレNEWS

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写真すきやのトリプルニンニク牛丼
すきやのトリプルニンニク牛丼

ある日、あるとき、ある場所で食べた食事が、その日の気分や体調にあまりにもぴたりとハマることが、ごくまれにある。

それは、飲み食いが好きな僕にとって大げさでなく無上の喜びだし、ベストな選択ができたことに対し、「自分って天才?」と、心密かに脳内でガッツポーズをとってしまう瞬間でもある。

そんな"ハマりメシ"を求め、今日もメシを食い、酒を飲むのです。

トリプルニンニクの間違いない組み合わせ

* * *

朝4時に目覚ましをかけて起き、それからひたすら原稿を書き続けていたが、一向にその日抱えている締め切り仕事が終わる目処が立たず、気がつけばとっくに正午を過ぎている。そういえば、昼食をまだ食べてない。  

そういう日がたいてい、週に一度くらいはある。せっかく、なるべくのほほんと生きたくてフリーランスの道を選んだのに、これでは「のほほん」に申し訳ない。が、それはもちろん、時間のあるときに先のことを見すえ、計画的に仕事を進めておかなかった自分の責任だ。だけども、時間のあるときってさ、もう、「今日はいいかぁ」つって、飲んじゃうじゃないすかぁ。酒を。特に毎日こうも暑いと。  

というわけで今日もまた、過去の自分に追いたてられながら、世のため人のためにはまったくならない雑文をひたすらに書きまくるのだった。  

ただ、いくら雑文とはいえ、やはり心身ともにカロリーは消費されるもの。やっとノルマの半分くらいの仕事を終えた午後1時ごろ、いったん、もうなんにもできなくなっている自分に気がついた。

たまらず床にバターンと大の字になる。メシ......そうだ、メシを食わねば。それも、猛然とかっこめば心も体も復活するような"スタミナ回復メシ"を!  

ぼーっとした頭で、それでも必死に考える。今は仕事場にいるから、まともな食材の準備はない。冷蔵庫にあるのは酒と、ちょっとしたつまみだけだ。近所にコンビニがあるけど、カップ麺やらコンビニ弁当っていうのも、絶対にそれがいい! というモードのときもあるんだけど、今は違う気がする。どうしても妥協感が出てしまう。う〜んう〜んと考えた末、思い出したのが、「トリプルニンニク牛丼」の存在だ。  

最近、牛丼チェーンの「すき家」が好きだ。といっても、昨年末に発売されてカレー好き業界で大きな話題となった「ほろほろチキンカレー」ばかり食べていたり、ごはんのかわりに豆腐を使った「牛丼ライト」を肉豆腐感覚でつまみにしたりと、一向に牛丼を食べる気配はないんだけれど。  

ただこの前、ほろほろチキンカレーにのっている「ほろほろチキン」が単品で注文でき、しかもテイクアウトも可能だということに気づいて、買いに行ったことがあった。その時、ちょうど仕事が休みで家にいた妻に何気なく「今からすき家行ってくるけど、今日の昼、たまには牛丼にでもする?」と提案してみたところ、「いいね」ということになった。

そして神妙な顔でメニュー検討し、「私、このすごいのいっちゃおうかな」と選んだのが「トリプルニンニク牛丼」だったというわけだ。で、それを食べた妻の感想が「なんか、めちゃくちゃ美味しいんだけど......」だったから、以来ずっと食べてみたいと思っていた。そのタイミングが今な気がする。  

でもなぁ、すき家ってそんなに近所なわけでもないし、これから食べに行くのも買いに行くのも、気力体力、そして時間的にもにきついなぁ......と思って、滅多に使わないデリバリーサービスを利用してみることを思いつく。

するとありがたいことに配達可能範囲だった。しかしそもそもが店頭価格とは違うデリバリー価格なうえ、当然送料もかかり、まぁまぁの割高感はあるな。う〜ん、いや、背に腹はかえられない。むしろそれを「スタミナ温存料」と考えよう。というわけで、思いきって注文。するとものの15分後には、目の前に現物が届いてしまうのだった。すごいな、令和。  

ちなみにこの牛丼、ベースに「ニンニク牛丼」があって、そのにんにくの量が3倍なのかと思ったら、そういうことではないらしい。簡単に説明すると、バリエーション豊富なすき家の牛丼ラインナップのなかに、炒めたにんにくの芽をトッピングした「ニンニクの芽牛丼」というメニューがある。「ダブルニンニク牛丼」は、そこにフライドにんにくをのせたもの。そして「トリプルニンニク牛丼」はそこにさらに、「ガリガリファイヤー」なる、ガーリックと唐辛子を合わせた特製フレークをたっぷりとのせたもの。

つまりただ単に、にんにくマシマシ! ってことではなく、いろんな味わいのにんにくパーツが多層的に組み合わさっているのであって、もう、フタを開けた時点で、それらの織りなす香りが、たまらなく食欲をそそってくる!


せっかくなので、仕事場に唯一あったどんぶりっぽい器に移し、さすがに今ビールを飲んでしまうわけにはいかないけれど、とはいえ水を飲みながら食べるというのも悔しいので、ノンアルコールビールを開け、さぁ、食おう!


そもそもすき家の牛丼の肉は、味つけはしっかりとしていながらも上品で、絶妙な薄切りによる食感も良く、久々に食べるとびっくりするくらい美味しい。そこにまず、にんにくの芽を組み合わせて食べてみる。すると、独特の香りとシャキシャキ感が加わり、それから、意外なほどに強く感じられるにんにくの芽の甘みもいい。
  

続いてはフライドにんにくと一緒に。あぁ〜、これだこれ。ガツーン! とくる。香ばしくてほくほくで、そしてぐんぐんとパワーがみなぎってくる、にんにくにしかないパンチ!


これより先は、あっちこっちの組み合わせを楽しみつつ、徐々に渾然一体となってゆく3種のにんにくワールドに身をまかせるのみなのだけど、実際に食べてみて、妻が絶賛していた理由を実感した。そうか、「ガリガリファイヤー」がポイントなんだ! 想像の何倍もいい働きをしてくれている。

まずはその名のとおりのガリガリとした食感。これが、シャキシャキ、ほくほくに次ぐ第3のアクセントとして、食べても食べても気持ちいい。それからまた、けっこう容赦なく辛い。僕は辛いものが大好きなんだけど、そんな僕でも後半にいくに従い、口のなかがピリピリと痛く、頭からはじんわりと汗が出てくる。その快感!  

いやぁ、一見インパクト先行メニューのようでいて、ものすごいバランス感覚の逸品だったな。トリプルニンニク牛丼。元気、出ました。  

ちなみに後半、試しにと、ちょっとだけ冷蔵庫にあったマヨネーズを足してみたら、尖った味わいがぐっとまろやかになって、それはそれで美味しかった。けど実は、すき家には公式で「トリプルニンニクマヨ牛丼」というメニューもあるので、当然のこと。しかし、調子にのってキムチも加えてみたら、がぜんちぐはぐな味の印象になってしまった。  

つまりは、公式のバランスこそ至高。というわけで。

取材・文・撮影/パリッコ

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