サンフレッチェ広島の今季猛威を振るうスピード攻撃。ゴール前で相手の先手を取れる理由は何か

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2022年08月13日 08:21  webスポルティーバ

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サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー〜

Question 
エゼキエウが抜け出し、広島はこのあとどのように展開して崩したか?

 Jリーグ第24節、鹿島アントラーズがホームにサンフレッチェ広島を迎え、アウェーの広島が2−0で勝利。広島は週半ばにルヴァンカップの横浜F・マリノス戦(ホームを3−1、アウェー2−1で勝利)を挟む厳しい日程のなか、鹿島との上位対決を制し、強豪相手に連勝を重ねた。

 鹿島戦の前半、広島は連戦の疲れを感じさせない鋭い守備から、カウンターでチャンスを作るがゴールネットを揺らせず。後半に入っても、押し込みながら鹿島にしのがれていた。

 しかし39分、交代で入ったばかりの川村拓夢が先制点を奪うと、アディショナルタイム5分にエゼキエウがダメ押しの2点目を決め、2−0の快勝となった。

 今回は、値千金となった川村の先制点のシーンを取り上げる。

 後半39分、広島のゴールキックから直前に投入されたばかりの川村にボールが渡る。




 川村が中央の松本泰志にパスをつなぎ、松本はエゼキエウへ縦にボールを流すと、エゼキエウが鹿島のキム・ミンテをかわして抜け出した。

 次の瞬間、エゼキエウからどのように展開して、広島は鹿島の守備を崩しきったかというのがQuestionである。

Answer 
右の野上に展開。ドウグラスがニアでおとりになって川村がシュート

 エゼキエウがドリブルで抜け出した時点で勝負はあった。この前の2つのプレーが勝負の綾となっていた。




 1つ目は投入されたばかりの川村が、ファーストプレーで鹿島の常本佳吾と土居聖真に前後からプレッシャーを受け、さらに和泉竜司に野津田岳人へのパスコースを切られながらもそれを回避し、中央の松本へボールをつなげたことだ。

 川村が3人の包囲網を抜けたことで、中央は松本とエゼキエウの2人に対し、鹿島は舩橋佑しかおらず、簡単に突破できた。

 2つ目は次のシーンで松本からエゼキエウのパスがやや縦に流れたこと。そのボールを拾おうと前線にいた満田誠が素早い反応で下がり、対応した鹿島のセンターバックのキム・ミンテが釣り出されたのだ。

 しかし、流れたボールにエゼキエウが追いつき、釣り出されたキム・ミンテはそのままボールに食らいつこうとするが、エゼキエウに入れ替わられてしまう。これで最終ラインに決定的な穴が空いた。

 エゼキエウから野上結貴にボールが渡ると、ドウグラス・ヴィエイラが空いたニアへ走って三竿健斗を釣り出し、中央のスペースに川村が入ってクロスを押し込んで先制点。

 川村は1つ目のプレーの流れから、すぐにゴール前へスプリントしていた。常本もほぼ同じ位置から帰陣していたが、それに追いつくだけの足は残っておらず、判断も遅れ、フィニッシュのブロックには間に合わなかった。

 交代が功を奏した形。川村が起点となってJ1初ゴールが生まれ、広島が見事に競り勝った試合となった。

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