この夏、新作映画が3本公開 三木孝浩監督ってなんなん?【第1回】青春恋愛映画の名手です

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2022年08月13日 08:30  ORICON NEWS

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写真映画『今夜、世界からこの恋が消えても』メイキング写真(左から)三木孝浩監督、福本莉子(C)2022「今夜、世界からこの恋が消えても」製作委員会
映画『今夜、世界からこの恋が消えても』メイキング写真(左から)三木孝浩監督、福本莉子(C)2022「今夜、世界からこの恋が消えても」製作委員会
 国内外の話題の映画が次々と公開されている今年の夏、『今夜、世界からこの恋が消えても』(7月29日公開)、『TANG タング』(8月11日公開)、『アキラとあきら』(8月26日公開)のメジャー作品3本に共通すること、それは監督が三木孝浩であるということだ。短期間に新作映画が3本公開され、「文化祭と体育祭と修学旅行がいっぺんに来たみたい」とうれしい悲鳴をあげている三木監督って!?

【動画】『今夜、世界からこの恋が消えても』予告編

――結果として、夏休み中に新作映画が3本も公開される心境は?

【三木】文化祭と体育祭と修学旅行がいっぺんに来たみたい、ですよね(笑)。みんなでつくった映画が劇場公開されて、観てもらえるというのは、何よりも喜ばしいことなので、すごくうれしいです。

――3本も大変だったのではないですか?

【三木】同時に撮影してたわけではないので、これまでと違った動きをしていたわけではないんです。昨年の3月末から5月上旬頃まで『TANG タング』を撮って、その後、7月下旬から8月にかけて『アキラとあきら』。『今夜、世界からこの恋が消えても』(以下、『セカコイ』)は今年2月から3月上旬の撮影でした。『TANG タング』はポストプロダクションに時間が必要だったこともあって、たまたま公開時期が重なってしまった感じです。

――3本とも見事にタイプに異なる作品ですね。まず、『セカコイ』は…

 主演は、いまをときめくアイドルグループ・なにわ男子の道枝駿佑と、『思い、思われ、ふり、ふられ』(三木監督)の福本莉子。原作は、2019年「電撃小説大賞」を受賞した一条岬の同名恋愛小説。脚本は、『君の膵臓をたべたい』の監督・月川翔と『明け方の若者たち』の監督・松本花奈が共同で担当した。

高校生の神谷透(道枝)は、あるきっかけで同級生の日野真織(福本)と「お互い本気で好きにならないこと」を条件に付き合い始める。実は真織は、眠りにつくとその日の記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患っていて、毎朝、前日の日記を読み返すことでどうにか記憶をつなぎ止めていた。透はそんな真織と1日限りの恋を積み重ねていくが、自らも大きな秘密を隠し持っていた…。

――三木監督の得意分野とも言える青春恋愛映画ですね。

【三木】そうですね。これまで10代20代の男女の恋愛もの、特に主人公が高校生のラブストーリーが多かったので、これまで積み重ねてきた経験を一番いかせる作品だったと思います。

――青春恋愛映画がお好きなんですか?

【三木】好きですね。学生時代から今、思い出すと恥ずかしいくらい甘酸っぱい青春映画を作っていました。商業映画を撮るようになって思うのは、青春恋愛映画の主人公にキャスティングされる方たちというのは、フレッシュな魅力と伸びしろのある若手俳優の方たちばかりなんです。撮影しながら日々成長していくので、その過程を映画に刻み込む、ある種ドキュメンタリーを撮っている感覚です。キャストの成長とキャラクターがシンクロすることで、その時にしか撮れない作品になる。今回の『セカコイ』もそういう映画になったと思います。

――三木監督のフィルモグラフィーを見れば、「青春恋愛映画の名手」と称される理由が一目瞭然。本当に旬の俳優たちばかりですね。

ソラニン(2010年)宮崎あおい(※崎=たつさき)、高良健吾
管制塔(2011年)山崎賢人(※崎=たつさき)、橋本愛
僕等がいた 前篇・後篇 (2012年)生田斗真、吉高由里子
陽だまりの彼女(2013年)松本潤、上野樹里
ホットロード(2014年)能年玲奈(のん)、登坂広臣
アオハライド(2014年)本田翼、東出昌大
くちびるに歌を(2015年)新垣結衣
青空エール(2016年)土屋太鳳、竹内涼真
ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年)福士蒼汰、小松菜奈
先生! 、、、好きになってもいいですか?(2017年)生田斗真、広瀬すず
坂道のアポロン(2018年)知念侑李(Hey! Say! JUMP)、中川大志、小松菜奈
フォルトゥナの瞳(2019年)神木隆之介、有村架純
思い、思われ、ふり、ふられ(2020年)浜辺美波、北村匠海、福本莉子、赤楚衛二
きみの瞳が問いかけている(2020年)吉高由里子、横浜流星
夏への扉 -キミのいる未来へ-(2021年)山崎賢人、清原果耶

【三木】青春映画って、本当に楽しいです。俳優さんたちのつぼみが花開く瞬間を現場で見られるというのは、監督冥利に尽きると思います。

――『セカコイ』の現場で見れてよかった!と思った瞬間は?

【三木】福本さんは『思い、思われ、ふり、ふられ』でご一緒して2年ぶりだったんですけど、その間に経験したことから多くを学んで成長されたんだな、と思いました。今回、ヒロインとして覚悟を持って、真織という、難しい役に向き合っている姿がとても心強かったです。

 道枝くんに関しては、初主演映画という緊張があったと思うんですけど、その緊張感と、透の初めて本気で人を好きになった緊張感がリンクしていいな、と思っていたんですね。映画の中で透には恋愛の階段を一つ上がる瞬間というのが用意されていて、それは花火のシーンだったんですが、道枝くんも必死に踏み越えようとしていた。それがシンクロして、現場ですごく感動したことを覚えています。

――圧巻のフィルモグラフィーですが、ターニングポイントになった作品はありますか?

【三木】一番大きかったのは『僕等がいた』だったと思います。少女漫画原作を前後篇で実写化して連続公開するというのは、当時は珍しくて、しかも興行的に成功を収めることができた。それ以降、少女漫画を実写化する企画が急増したんですよね。『僕等がいた』の経験はその後も役に立ったし、それをきっかけにオファーをいただくことが増えた気がします。

(つづく)第2回『TANG タング』編は8月20日配信予定。
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