【ONE PIECE FILM RED公開記念】『ワンピース』劇場版15作品の進化と歩みを振り返り!

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2022年08月13日 09:11  クランクイン!

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写真映画『ONE PIECE FILM RED』メインビジュアル (C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
映画『ONE PIECE FILM RED』メインビジュアル (C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
 今年で連載25周年を迎えた尾田栄一郎の漫画『ONE PIECE』。テレビアニメの放送も23周年を迎え、劇場版については6日から公開中の最新作『ONE PIECE FILM RED』で15作目となる。原作はついに最終章に突入し、ますます盛り上がる同作。今回の劇場版では、ゴムゴムの実を食べた主人公で麦わら海賊団の船長、モンキー・D・ルフィに麦わら帽子を託した海賊・シャンクスに関わるエピソードが描かれるため、ファンの注目も非常に大きくなっている。長い『ONE PIECE』の歴史の中で同作の劇場アニメも多彩な作品が生まれ、時代とともに進化・発展してきた。本稿では、そんな劇場版『ONE PIECE』の歴史と魅力を振り返ってみる。

【写真】ルフィに麦わら帽子を託した海賊・シャンクス

■4つの時代区分で分かれる劇場版『ONE PIECE』

 20年以上のアニメ制作の中で日本アニメはどんどん進化したが、『ONE PIECE』の劇場版シリーズも時代に合わせて大きく進化していった。その進化の区分は、大きく以下の4つに分けられる。

(1)2000〜2002年:東映アニメフェア時代の中編時代
(2)2003〜2006年:オリジナルストーリーの長編時代
(3)2007〜2008年:原作の人気エピソードを映画化する「エピソード・オブ」時代
(4)2009〜現在:原作者の尾田栄一郎が映画制作に関わり始めた「FILM」時代

 それぞれの時代は作風も大きく異なっており、その歩みを代表作とともに振り返ってみよう。

(1)2000〜2002年:東映アニメフェア時代の中編時代

 東映アニメフェアとは、東映アニメーションが制作していたアニメ映画を数タイトルまとめて、春休みと夏休みに上映する上映形態のこと。この上映形態の歴史は古く、1967年から「東映まんがまつり」という名称で始まったが、1990年から同名称に変更され、2002年まで続いた。

 『ONE PIECE』シリーズ最初の劇場版『ONE PIECE』は、2000年からこの一環で制作・公開された。上映時間は51分と短く、同時上映された『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(細田守監督作)は40分。2本合わせて1本の長編映画と同じくらいの長さになる。

 本作が公開された時は、テレビシリーズに麦わら海賊団のコック・サンジが未登場だったため、一味の登場はルフィ、剣士で戦闘員のゾロ、航海士のナミ、狙撃手のウソップの4名のみ。以降、テレビアニメのストーリー進行に合わせて劇場版の登場人物も増加していく。

 この時代の作品は気楽に楽しめる娯楽作が多く、コミカルな短編映画が同時上映されることもあった。2002年の『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』は、公開が日韓ワールドカップの開催年だったこともあり、短編映画『ワンピース 夢のサッカー王!』が同時上映された。これは、麦わらの一味がシリーズの悪役チームとサッカーで対決する内容で、原作者の尾田栄一郎が声の出演をしている貴重な作品だ。

(2)2003〜2006年:オリジナルストーリーの長編時代

 東映アニメフェアの興行成績が低迷し廃止された後、『ONE PIECE』は単独で長編映画が制作されるようになった。

 この時期の劇場版シリーズは、個性豊かなオリジナルストーリーが描かれ、作り手の作家性が大きく発揮された異色の作品も誕生している。また、芸能人がゲスト出演する慣例が生まれたのもこの時期から。2004年の『ONE PIECE 呪われた聖剣』では、ゾロが中心のストーリーが展開し、続く2005年の『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』では、後にヒットメーカーとなる細田守監督の個性が発揮された、ホラーテイストでダークかつ悲劇的な展開が描かれるシリーズ屈指の異色作となっている。

(3)2007〜2008年:原作の感動エピソードを映画化した「エピソード・オブ」時代

 オリジナル作品の長編時代後、東映アニメーションは原作で人気のエピソードを劇場公開向けに再編集する「エピソード・オブ」と銘打たれた作品を制作。選ばれたのは、シリーズ屈指の人気を誇る「アラバスタ編」とチョッパー加入の顛末(てんまつ)を描く「ドラム王国編」の2本。両エピソードとも、テレビアニメの総集編ではなく、脚本段階から新規に作り直されており、原作やテレビとは異なる設定や展開も含まれる。

 例えば、トナカイで船医のチョッパーの加入を描く『ONE PIECE THE MOVIE エピソードオブチョッパー+(プラス) 冬に咲く、奇跡の桜』では、原作と異なり、考古学者のニコ・ロビンや、船大工のフランキーよりも後にチョッパーが仲間になる展開となっている。また、オリジナルキャラクターのムッシュールが敵役で登場するなど、パラレルワールドのような作りに。しかし、原作の重要な要素だったチョッパーとDr.ヒルルクの絆はしっかりと描いており、感動の名シーンは健在となっている。

(4)2009年〜現在:原作者が映画制作に関わり始めた「FILM」時代

 2009年から、『ONE PIECE』劇場版シリーズは大きな変ぼうを遂げる。この年公開の『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』は、原作者の尾田栄一郎が自らストーリーを書き下ろし、全体を監修する製作総指揮の立場に。内容も原作との関連性が強くなり、大作映画としての風格も漂うようになった。この「FILM」シリーズから、興行成績も大幅に記録を更新し始める。2012年の『ONE PIECE FILM Z』は、海賊殲滅(せんめつ)を企む元海軍大将・ゼットと麦わらの一味との壮絶な戦いが展開し、原作漫画に先がけて海軍を辞めた後の青雉ことクザンが登場するなど、原作との関わりも密に描かれ、興行収入68.7億円を記録。過去最高を大幅に更新した。

 また、2019年テレビアニメ放送20周年を記念した『ONE PIECE STAMPEDE』は、原作者が総合プロデューサーではなく、監修という立場だったためか、「FILM」と銘打たれていないが、200名以上の懐かしのキャラクターが総登場。原作の名エピソードを彷彿とさせる台詞や展開などが随所に見られ、ファンにとってはたまらない内容になっている。

 そして、劇場版15作目となった最新作『ONE PIECE FILM RED』は、尾田が再び総合プロデューサーとなった。原作が最終章に突入しシャンクスの活躍が期待されるなか、本劇場版も彼にまつわる内容が描かれる。果たして、どんな興奮が待ち受けているのか、映画館で確かめてほしい。(文:杉本穂高)

 『ONE PIECE FILM RED』は公開中。

『ONE PIECE』映画全15作品ラインナップ

<東映アニメフェア時代の中編時代>

■『ワンピース』(2000)

■『ワンピース ねじまき島の冒険』(2001)

■『ワンピース 珍獣島のチョッパー王国』/『ワンピース 夢のサッカー王!』(2002)


<オリジナルストーリーの長編時代>

■『ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険』(2003)

■『ワンピース 呪われた聖剣』/『ワンピース めざせ!海賊野球王』(2004)

■『ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)

■『ワンピース THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵』(2006)


<原作の人気エピソードを映画化する「エピソード・オブ」時代>

■『ワンピース エピソード オブ アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』(2007)

■『ワンピース THE MOVIE エピソード オブ チョッパー 冬に咲く、奇跡の桜』(2008)


<原作者の尾田栄一郎が映画制作に関わり始めた「FILM」時代>

■『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(2009)

■『ONE PIECE 麦わらチェイス』(2011)

■『ONE PIECE FILM Z』(2012)

■『ONE PIECE FILM GOLD』(2016)

■『ONE PIECE STAMPEDE』(2019)

■『ONE PIECE FILM RED』(2022)

このニュースに関するつぶやき

  • フィルムシリーズから原作の休載が頻発化したから、功罪相半ばする感じ
    • イイネ!1
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