馬淵優佳選手が7年ぶり飛び込み日本一に、三田寛子と同じく「支える妻」にこそ「自分の世界」が必要なワケ

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2022年08月13日 20:10  週刊女性PRIME

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写真日本選手権女子1m板飛び込みで優勝した馬淵優佳選手(本人のインスタグラムより)
日本選手権女子1m板飛び込みで優勝した馬淵優佳選手(本人のインスタグラムより)

「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第74回 馬淵優佳

 昨年、現役復帰した飛び込みの馬淵優佳選手が、7年ぶりに出場した日本選手権で優勝しました。馬淵サンと言えば、水泳選手の瀬戸大也と結婚して競技を引退、2人のお子さんのお母さんでもあります。ブランクもあり、体力の変化や子育てなど、あらゆる意味で調整が必要な状態で優勝を成し遂げたことは快挙としが言いようがなく、2024年のパリオリンピックにも期待が高まります。

 こんな時に蒸し返してなんですが、馬淵選手と言えば、どうしても「あのこと」が思い浮かんでしまいます。彼女の夫は、東京オリンピックで金メダルにもっとも近いオトコの呼び声が高かった瀬戸大也選手。馬淵サンは彼の金メダル獲得のために競技を引退し、「支える妻」になることを決意したのでした。夫婦仲はよく、美しい妻とかわいい子ども。インスタグラムにアップされるおいしそうな手料理や、記念日を祝う夫婦。こんないいイメージの家族を企業が放っておくわけはなく、ANAや味の素など日本を代表する名だたる大企業がスポンサーとして名乗りを上げました。

夫・瀬戸大也が不倫した理由

 しかし、2020年に『週刊新潮』により、瀬戸選手が不倫をしていたことが明らかになります。相手はどうも1人ではなかったようで、インスタグラム経由で地方在住の女性をナンパしていたことも同誌によって明らかになります。『女性自身』によると、実は馬淵サンは瀬戸選手のモラハラ的な態度に耐えていたと報道されました。何せ元のイメージがよかっただけに、瀬戸選手の好感度は大幅にダウンし、スポンサー契約を切られてしまいます。馬淵サンも夫婦円満をSNSでアピールしていたので、愛され偽装をしていたんだと見る人もいたようです。

 馬淵サンは夫を許すのか、それとも離婚か。世間はやいやい騒ぎましたが、私は本連載(記事:瀬戸大也、なぜ“家庭円満”をアピールする男に限って不倫をし、さらにバレるのか)において「馬淵サンは競技に復帰しては?」と書きました。すると、Twitterで読者から私宛に「いまさら競技に復帰してどうする。たいした成績も残せないだろうし、妻が留守がちになれば、瀬戸選手にみすみす不倫するチャンスを与えるようなものじゃないか」というリプライが飛んできたのでした。

 不倫をする理由は、人によっていろいろあるのでしょう。7月26日にYahoo!ニュースで配信されたスポーツライターのキム・ミョンウ氏のインタビュー記事によると、瀬戸選手は「結婚して子どもを持っている夫婦は、支え合って子育てをしていくものなのに、自分は勘違いしていました。普通のサラリーマンとアスリートは違うんだと勝手な思い込みもありましたし、それはすごく傲慢な考えから生まれていたので、とても惨めですよね」と当時を振り返っています。

 つまり、瀬戸選手の不倫は、悪いことと知りつつ相手の女性を愛してしまったというよりは、ちょっと調子に乗っていたことが原因とみることができるでしょう。もっとも、アスリートのようにたった1回の試合にすべてをかける人たちは、調子に乗りやすい性質も必要だと思うのです。日本中のみんなが自分を応援しているから、結果を出す! くらいの単純さ、ノリのよさは勝負に必要なのではないでしょうか。

夫>妻のパワーバランスを崩すためには

「調子に乗りやすいアスリート」はここ一番という時に力を発揮できるかもしれませんが、「調子に乗っている夫」が家にいると、「支える妻」の立場は弱くなります。「オレは金メダルに一番近いオトコだ、それにひきかえオマエは何だ」と言われてしまうと、妻は何も言い返せなくなってしまうでしょう。こうなると、「支える妻」は自分の存在意義を示すため、どんどん夫に尽くすしかなくなります。しかし、献身というのは数値化・現金化できるわけではないので評価が難しく、どんなに頑張っても、夫>妻というヤバいパワーバランスが崩せなくなってしまうのです。

 そんな関係をリセットするためには、「支える妻」が「自分の世界」を持つことが必要だと思うのです。馬淵サンの場合は飛び込みの元日本代表選手という輝かしいキャリアがあるわけです。これを逃す手はないでしょう。「そんなことをしたって、夫が急に変わるとは思えない」という人もいるでしょう。はい、そのとおりです。これは夫のためではなく、自分のために起こすアクションなのです。

 100円パーキングなど駐車場には、白線ラインが引いてあり、一人一人がそのラインからはみ出さずに駐車することで、駐車場全体の秩序が保たれています。テニスでダブルスをする際は、原則としてセンターマークを目印に、「そちら側のボールはあなた、こちら側は私」と“持ち場”を決めるはず。このように「線を引く」もしくは「境界を作る」と、自分の持ち場をしっかりやることになり、結果的に双方のメリットにつながっていきます。馬淵サンにとって、競技に復帰することは「境界を作る」ことにあたり、やってもやっても認められないという悪循環から抜け出せるきっかけになると思うのです。

 そうは言っても、日本は「夫や子どものできは、妻次第」「子どもは母親が育てるもの」という考えが強い国です。『東京スポーツ』8月6日配信の記事で馬淵サンの優勝を報じていますが、その記事の見出しは《馬淵優佳 夫・瀬戸大也、2人の子との時間を犠牲にしても…現役復帰を決めた理由》。同記事によると、お子さんはお互いのご両親が見ていてくれて心配はないそうですが、なんとなーく馬淵サンが「家庭をないがしろにしている」というニュアンスが含まれているように思えるのは気のせいでしょうか。これで試合の結果が悪ければ、「それ見たことか」と言われたかもしれませんが、優勝できた。

 馬淵サンは事務所にも所属してタレント活動もしていますが、「夫が不倫をし、メダリストの妻にもなれなかったが、自分が現役復帰したところ優勝してしまった」というパワフルでどこかユーモラスな感じは、タレント活動にもプラスに働くのではないでしょうか。

現役復帰した「支える妻」三田寛子のすごさ

「支える妻」は控えめな女性というイメージがあると思います。確かに「私が! 私が!」と前に出たいタイプの女性には向かないと思いますが、ずっと引っ込んでいるだけでは単なる「地味な妻」になってしまうでしょう。結果が出ないときや、夫が不祥事を起こしたときはじっと耐えて、注目を集めた時や成績がいい時はさっと前に出る。少ない回数で視聴者に夫や自分のいい印象を与えるのが「支える妻」の条件と言えるのではないでしょうか。芯の強さ、頭の良さが必要なのは言うまでもありませんが、少ないチャンスをモノにするという意味では勝負師的な勘のよさと、凄腕のスナイパーのような緻密さも要求されると思うのです。

「支える妻」の現役復帰と言えば、歌舞伎俳優・中村芝翫の妻でタレントの三田寛子も露出を増やしています。2016年に夫と息子3人の同時襲名という歴史的偉業を成し遂げたのですが、襲名直前に夫の不倫報道がありました。一番恥をかかされて、傷ついたのは三田サンなはずなのに会見に応じ、「私も至らない点がある」と夫を責めない姿が“神対応”と称賛されたのでした。

 しかし、私がすごいなと思ったのは、そこではないのです。三田サンは「とにかく子ども達もまだまだこれから来月の襲名を迎えて、主人はもとより、四代目中村橋之助、三代目中村福之助、四代目中村歌之助、襲名します子どもに至りましては、本当に新人でございます」と、さりげなーく息子たちに触れたことなのでした。熱心な歌舞伎ファンを除けば、子どもたちはお父さんである中村芝翫に知名度の点では及ばないでしょう。各局のワイドショーが連日取り上げることが目に見えている会見で、子どもたちの名前を出すことは、一種の宣伝と見ることもできるはず。会見を逆利用するとは、とんでもない胆力の持ち主だと驚嘆したのでした。

 中村芝翫の不倫報道はこの後3回続きますが、三田サンが会見を開くことはありませんでした。その代わりと言っては何ですが、ラジオ番組のレギュラーに就任するなど、芸能界の仕事を増やしています。三田サンはインスタグラムも始め、3人の若き歌舞伎俳優に対する告知や宣伝をせっせとしていますが、夫・芝翫について触れることはほとんどありません。「夫婦仲が冷えている」と感じる人もいるのでしょうが、私は三田サンが夫と線を引き、境界を作ったのだと見ています。夫の尻ぬぐいを完璧にしてしまえば、夫は「妻がどうにかしてくれる」と改心するきっかけを失います。不倫疑惑が持ち上がれば、3人の子どもたちだってノーダメージとは言い切れないでしょう。それなら、「そちらのことはそちらで」と線を引き、好感度の高い三田サンが前に出で仕事をすれば、三田サンのイメージが上がり、引いては成駒屋や子ども達のイメージもあがることでしょう。

「支える妻」は情が深く、芯が強くて、頭がよい人が多いと思いますが、こういう柔和な人ほど一度決心したらテコでも動かない強さがあり、怒ったらコワい気がします。「支える妻」を「ヤバい妻」にするかどうかは、夫次第なわけです。馬淵サン、三田サンの快進撃は、当分止まらない気がします。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」

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  • 三田寛子はよく支えた、頑張った 離婚して一人暮らしで良いのでは?
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