プレミアリーグ第2節が14日に行われ、チェルシーとトッテナムが対戦した。
“2強”の対抗馬と目されるロンドンの強豪同士が『スタンフォード・ブリッジ』で激突。昨季はリーグ杯準決勝も含めてチェルシーが4戦全勝しており、アントニオ・コンテ監督の2年目を迎えたスパーズにとっては今後を左右する正念場となった。
チェルシーのトーマス・トゥヘル監督は、1−0で勝利したエヴァートン戦から先発を2人変更。マルク・ククレジャが初スタメンを飾り、ルベン・ロフタス・チークもスターティングイレブンに名を連ねた。一方、古巣との対戦に臨んだコンテ監督は、4−1で快勝したサウサンプトン戦と同じ先発11人を起用した。
チェルシーが3バックと4バックの可変で数的優位を作り、効果的なプレスバックでボールを握る展開に。ホームチームは20分にセットプレーで先制する。左コーナーキックからククレジャがストレート系のボールを送り、ファーのカリドゥ・クリバリが右足でダイレクトボレーを突き刺した。
ビルドアップの出口を塞がれるトッテナムはロングボールで打開を図るものの、ことごとく跳ね返されてほとんど前進できず。フラストレーションの溜まる展開となってビハインドで折り返す。後半に入ってからはダイレクトなプレーを増やしてテンポを上げようとするが、やはり主導権を握れず。57分にライアン・セセニョンとリシャルリソンを代え、4−2−2−2にシステムを変更する。
61分、トッテナムに最初のビッグチャンスが訪れる。ピエール・エミール・ホイビュアの縦パスにハリー・ケインが抜け出し、相手GKエドゥアール・メンディとの一対一を迎える。ゴール左下を狙ったが、惜しくも枠を捉えることができなかった。
そして68分、トッテナムが試合を振り出しに戻す。敵陣高い位置でソン・フンミンがジョルジーニョからボールを奪い、ベン・デイヴィスを経由してホイビュアにボールが渡る。ペナルティエリア手前で右足を振り抜き、鋭い一撃をゴール左下隅に突き刺した。するとその直後、ベンチでコンテ監督とトゥヘル監督が衝突。ベンチ総出で揉み合いとなり、両指揮官にはイエローカードが提示された。
追いつかれたチェルシーは、ジョルジーニョに代えてセサル・アスピリクエタを投入。すると77分、右ウイングバックに入ったリース・ジェームズが勝ち越し点をマークする。敵陣左サイドでのボール奪取からショートカウンターを仕掛け、エンゴロ・カンテ、ラヒーム・スターリングを経由して、右でフリーとなったR・ジェームズにボールが渡る。R・ジェームズは相手GKウーゴ・ロリスとの一対一を冷静に制してネットを揺らした。
再び追いかける展開となったトッテナムが次々と交代カードを切るなか、チェルシーは83分にアクシデントが発生。カンテが浮き球を処理しようと右足を伸ばした際に太もも裏を痛めてしまい、クリスティアン・プリシッチとの交代でピッチを後にした。
試合終盤にトッテナムが攻勢を強めると、終了間際に再び追いつく。右コーナーキックからインスイングのボールが送られ、ゴール前のケインが頭ですらして押し込んだ。一つ前のコーナーキックではクリスティアン・ロメロがククレジャの髪を引っ張ったようにも見えたが、ファウルは取られず、チェルシーとしては後味の悪い結末となった。さらに試合終了後には両指揮官が再びヒートアップ。ともにレッドカードを提示され、次節はベンチ入り不可となった。
次節、チェルシーは21日に敵地でリーズ、トッテナムは20日にホームでウルヴァーハンプトンと対戦する。
【スコア】
チェルシー 2−2 トッテナム
【得点者】
1−0 20分 カリドゥ・クリバリ(チェルシー)
1−1 68分 ピエール・エミール・ホイビュア(トッテナム)
2−1 77分 リース・ジェームズ(チェルシー)
2−2 90+6分 ハリー・ケイン(トッテナム)
【スターティングメンバー】
チェルシー(3−4−3)
メンディ;ジェームズ、T・シウヴァ、クリバリ;ロフタス・チーク、カンテ(84分 ギャラガー)、ジョルジーニョ(73分 アスピリクエタ)、ククレジャ;ハフェルツ(90分 ブロヤ)、スターリング(84分 プリシッチ)、マウント
トッテナム(3−4−3)
ロリス;ロメロ、ダイアー、デイヴィス;エメルソン(82分 ルーカス)、ホイビュア、ベンタンクール(79分 ビスマ)、セセニョン(57分 リシャルリソン);クルゼフスキ、ケイン、ソン・フンミン(79分 ペリシッチ)