開幕2連敗のマンチェスター・Uの悪夢…クビ第1号? 全員「0点」?

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2022年08月15日 11:34  サッカーキング

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開幕2連敗スタートとなったマンチェスター・U [写真]=Getty Images
連敗スタートとなった名門マンチェスター・Uが現地メディアを賑わせている。

 マンチェスター・Uは、13日に行われたプレミアリーグ第2節のブレントフォード戦に0−4の大敗を喫し、1−2で敗れたブライトとの開幕戦と合わせてまさかの2連敗。今季からエリック・テン・ハフを監督に据えて再建を図るはずのユナイテッドだったが、悪夢のスタートを切ることになり、監督や選手たちは矢面に立たされている。

 ブレントフォードの本拠地に乗り込んだユナイテッドは、開始10分にGKダビド・デ・ヘアが敵のミドルシュートを後逸して先制を許すと、そこから立て続けに失点。前半35分間だけで4失点を喫した。プレミアリーグの試合でユナイテッドが前半だけで4失点を喫するのは、2020年10月トッテナム戦(最終1−6)、2021年10月リヴァプール戦(最終0−5)に続いて史上3度目。開始35分間での4失点となると、プレミアリーグの試合ではクラブ史上初めてのことだった。

 この試合を取材していた地元紙『Manchester Evening News』の記者は、同紙のウェブサイトで試合経過を更新しながら、ハーフタイムに試合前半の選手たちの「採点」を掲載。失点に絡んだデ・ヘアを「大ミスと味方を追い込むパスを出した」と非難したほか、DFハリー・マグワイアには「闇雲」、DFリサンドロ・マルティネスには「力不足」、DFルーク・ショーには「恥」と辛らつな寸評を書き込み、スタメン11人全員に10点満点中で「0点」の採点を付けていた!

「ユニフォームの誇りにかけてプレーしろ」と後半に向けて檄を飛ばした同記者は、試合後の選手採点では少しだけだが温情を見せた。それでもDFリサンドロ・マルティネス、DFショー、MFフレッジの3名に「0点」を付け、MFクリスティアン・エリクセンなど6名を「1点」にした。先発11名で2点以上の採点が付いたのはDFディオゴ・ダロト(2点)とFWクリスティアーノ・ロナウド(3点)の2名だけだった…。

 現地の解説者たちも、こぞってユナイテッドを非難した。「本当にメチャクチャだ」と元イングランド代表FWアラン・シアラー氏はTV番組にて言及。「何年間も失敗が続いている。リーダーシップが欠如しているし、補強方針も酷いものだ。これを正すには時間と、信じられないほどの資金が必要だろう。それからファンの忍耐力も必要になる。」

 英国放送局『スカイスポーツ』では、リヴァプールなどで活躍した元イングランド代表MFジェイミー・レドナップ氏が選手の怠惰なプレーを指摘。チーム走行距離を見ると、ブレントフォードの「109.4km」に対してユナイテッドは「95.6km」だったのだ。「常に良いプレーをするのは無理でも、走ることはできるはず」とレドナップ。「オーナーや監督が誰だろうと関係ない。選手はクラブのために走るべきだ。そういった意味では恥ずべきことだと思う。チームや選手の値段など関係ないんだ。走って、五分五分のデェエルに勝たないといけないのだ。」

 共演していたユナイテッドOBであるギャリー・ネヴィル氏も「大人のチームとU−9チームの対戦だった」と、ユナイテッドが“9歳以下”の子供のチームのようだったと指摘。さらに「ユナイテッドを42年間見てきたが、ここまで酷い前半を知らない」と述べたうえで「選手個々や監督だけを批判し続けることはできない。もっと“上”を見るべきだ。アメリカにいるオーナーたちは、雇用者だけを矢面に立たせている。それは許されない。(オーナーの)ジョエル・グレイザーは、すぐに飛行機にとってマンチェスターに来い。そしてクラブの計画を説明すべきだ」と、アメリカ人オーナーを糾弾した。

 テン・ハフ新政権はまさかの連敗スタートになったが、ユナイテッドの監督が就任から開幕連敗を喫するのは1921年のジョン・チャップマン以来だという。英国公共放送局『BBC』のハイライト番組で司会者を務める元イングランド代表FWギャリー・リネカー氏も、「ここ100年間で最悪のスタート。あのシーズン(1921年)のことは、よく覚えているよ!」と嫌味をちくり。

 当然、新監督に対する風当たりは強い。英国では「次に退任する監督」を当てる賭けがあるが、テン・ハフが本命に急浮上しているようだ。ブックメーカーの『パディー・パワー』社などは、既にテン・ハフへの賭けの払い戻しを始めたという。開幕前は21倍以上だったオッズが、ブレントフォード戦の大敗を受けて一気に急落したそうだ。これについては『パディー・パワー』社が得意とする“話題作り”かと思いきや、他のブックメーカーでもテン・ハフ監督のオッズは急変している。

『ウィリアム・ヒル』社は、開幕前に「第1号の退任候補」のオッズでテン・ハフを18番手(その上はユルゲン・クロップとペップ・グアルディオラだけ)にしていたが、今回の敗戦を受けて3番手にまで浮上させたのだ。

 2連敗で得失点差「−5」のユナイテッドは、プレミアリーグ元年の1992年8月21日以来、約30年ぶりに最下位でその日を終えており、当分はバッシングの雨あられを浴びそうだ…。

(記事/Footmedia)

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  • 攻撃中に守備の配置が取れる様になるまでいくら補強してもどうにもならない。選手がしっかり走れるようにならないと戦術として機能しない
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