ロッテ・茶谷「第一希望はショート」真冬のロッテ浦和での決意から2年。結果を残し掴んだ一軍

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2022年08月16日 09:20  ベースボールキング

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ロッテ・茶谷健太
「出られるのであれば、どこでもやります。第一希望はショートという気持ちです」。

 今から2年前の2020年の1月23日、場所はロッテ浦和球場、19年12月に育成選手から支配下選手登録選手になったばかりのロッテ・茶谷健太はこう強く決意を述べた。

 あれから2年——。ショートのポジションに手が届きそうなところまで自らの力で這い上がってきた。振り返れば、ロッテ育成1年目もそうだった。

 茶谷はソフトバンクを自由契約となり、19年に育成選手としてロッテに入団。同年3月の春季教育リーグでは途中出場が多く、数少ない打席でチャンスアピールしていくしかない立場だった。代走で出場した3月6日の日本ハムとの教育リーグでヒットを放つなど、必死にアピールした。

 二軍の開幕戦となった3月16日の西武戦に『9番・一塁』で先発出場を掴み取り、移籍後初安打。開幕当初はファーストで出場していたが、開幕から4試合連続安打を放つなど、打撃で存在感を見せ、3月28日の日本ハム戦で初めて本職のショートでスタメン出場。4月11日の楽天戦以降は、ショートでのスタメン出場を増やした。

 月別の打撃成績を見ても、4月が打率.266(94−25)、5月が.254(63−16)、6月が.311(61−19)と尻上がりに調子をあげ、前半戦は打率.282、4本塁打、29打点の成績を残し、同年のフレッシュオールスターにも出場。後半戦も7月31日の巨人戦でサヨナラ2点適時二塁打を放てば、8月3日の楽天戦でも1点を追う9回二死一、二塁の場面で、左中間を破るサヨナラ2点適時打を放った。「多分年間通しての疲れもあったと思います」と、8月後半から9月前半にパタリと当たりが止まった時期もあったが、最終的には打率.271、6本塁打、48打点でシーズンを終え、同年オフに支配下選手登録を勝ち取った。

 茶谷は支配下選手となった20年にシーズンの大半を一軍で過ごした経験はあるが、ロッテ加入後は他の選手に比べて我慢して起用されることがどちらかというと少なかった。

 ロッテ加入1年目の19年も少ないチャンスで結果を残し、ファームのレギュラーを掴み支配下選手登録となった。今年もそれに近い形だ。茶谷は開幕二軍スタートも、6月・14試合に出場して、月間打率は.412(51−21)、試合数を大きく上回る18打点。

 「今はたくさんチャンスを頂いている。一軍に上がればもちろんスタメン出場することが第一の目標になりますが、代打だったり、少ない打席で1打席1打席結果を残していかないといけないので、その時にしっかり結果を出せるように今はやっています」。

 14試合中10試合で安打を放ち、そのうち複数安打は7試合、17日のヤクルト戦では1試合に4本の安打を放った。打点も、6月7日の巨人戦から11日のDeNA戦にかけて5試合連続打点をマークするなど、結果を残し続け満を持して6月21日に今季初昇格。

 昇格してからも6月22日の西武戦で今季初安打を放つと、27日のソフトバンク戦でプロ入り後初となるマルチ安打。7月7日の日本ハム戦以来となるスタメン出場となった7月20日の西武戦でレフト前に安打を放ち、23日の日本ハム戦では自身初となる3安打、3打点の活躍で試合後には初めてヒーローインタビューにも登場した。

 アピールを続けていたなかで7月27日に新型コロナウイルス陽性判定を受け離脱。ここで踏ん張るのが茶谷だ。復帰初戦となった8月7日のDeNAとの二軍戦で3安打を放ち、9日に再昇格。途中出場となった10日のソフトバンク戦で安打、『8番・遊撃』で出場した日本ハム戦でプロ入り2度目の猛打賞を達成した。

 20年1月23日の取材で茶谷はこうも言っていた。「チャンスは自分で掴むものでもありますし、自分でなんとしても掴めるようにと思っています」。2年という時間がかかったが、今まさにレギュラーポジションに手が届きそうなところまできている。コンスタントに結果を残した先に一軍定着、レギュラー獲得が見えてくる。

取材・文=岩下雄太

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