「ぼくらのよあけ」完成披露、杉咲花の演技に悠木碧が「優しさが伝わってきた」

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2022年09月12日 20:20  コミックナタリー

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劇場アニメ「ぼくらのよあけ」の完成披露試写会の様子。
今井哲也原作による劇場アニメ「ぼくらのよあけ」の完成披露試写会が、本日9月12日に東京・TOHOシネマズ六本木で実施され、沢渡悠真役の杉咲花、ナナコ役の悠木碧、二月の黎明号役の朴ろ美、岸みふゆ役の横澤夏子、主題歌を担当する三浦大知、黒川智之監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。

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「ぼくらのよあけ」は西暦2049年を舞台としたジュブナイルSF。主人公の悠真を演じた感想について問われた杉咲は、「悠真と一緒に冒険しているような気持ちでした。いろんな出会いや別れにワクワクしたり胸がギュッとさせられて、特別な体験だったなって感じてます」と語る。また人工知能搭載家庭用ロボット・ナナコを演じた悠木は、杉咲とは別々のブースで収録したことについて「別々のブースで録ったことでそれっぽくなったと思います。(杉咲に)ナナコの姿が見えてないほうが“2人っぽい”と思ってもらえるかなと」と振り返る。

さらに杉咲が演じた悠真を「優しさが伝わってきた」と語り、「アフレコをしながら悠真をより好きになりました」と杉咲の演技を称賛。杉咲は「うれしいです……」と恐縮しながら、「私のほうこそ不慣れなところが多くて、大丈夫かなと常に緊張してたんですけど、悠木さんのとてもキュートで温かいお声に何度も心がギュッとさせられました」と笑顔で述べると、悠木もうれしそうに笑顔を浮かべていた。

一方、朴が演じた二月の黎明号は、1万2000年の歳月をかけて地球にたどり着いた“未知なる存在”という役どころ。朴は台本をもらう前に監督からLINEが来たことを明かし「『難役をお願いしてます』『覚悟してください』と来て。まあ言うても……と思って台本を読んだら、これ難役どころじゃないでしょと(笑)」と苦笑いを浮かべる。「今までいろんな役をやらせていただきましたが難役でした。観てくださったらわかると思います」と観客に投げかけた。

そして主題歌である「いつしか」を担当した三浦は「ぼくらのよあけ」について「宇宙、SFをテーマにしながらも人とのつながり、友情や絆といった人間らしい部分もたくさん描かれる作品」とコメント。「いつしか」については「温かさと大きさが1つの音楽になって、作品とともに楽しんでもらえる楽曲になればと思いながら歌いました」と心境を明かす。さらに悠真と同じ団地に住む岸真悟の母・みふゆを演じた横澤は、初めての劇場アニメ出演に「もう感無量」と思いを述べ、「黒川監督から『声に笑顔を乗せてください』ってアドバイスをいただいて『どうすればいいんだろう?』って思いながら演じました(笑)」と語り観客の笑いを誘った。

そんな黒川監督は「自分の中で“いけるな”と思ったのは、最初に原作を読み切った瞬間」と、原作との出会いを振り返る。「原作を読んだときの自分の感動した気持ちを信じて制作をすれば、この作品はよいものになるんじゃないか」と、原作を読んだときから強い手応えを感じていたと明かした。

舞台挨拶では、作品にちなんだテーマが1人ひとりに用意され、それに沿ってトークする場面も。「冒険」というテーマを与えられた杉咲は「小学2年生のとき、初めてお友達のおうちにお泊まりに行ったときですかね。家族のもとを離れていつもご飯を食べながらしゃべっていた家族がいないっていう寂しさを感じて」と、子供の頃の冒険を語る。続く悠木のテーマは「ナナコ」。「ナナコが欲しい?」という問いかけに「私は観てる人に『ナナコが欲しい』って思ってほしいなと思いながら演じたから、絶対欲しいです」と述べながらも、「元々人工知能とかが好きで、AIアシスタントに頼りっきりの生活をしているので、ナナコがいたら友達がナナコだけになってしまう……(笑)」と、悩ましげに回答する。

一方、朴のテーマは「未知なる存在」。「もし未知なる存在と遭遇したら?」と聞かれた朴は答えに窮したのか「どう?」とほかの登壇者に無茶振りする。悠木は「え、うちですか? ガンガンに行きますね」、杉咲は「お菓子とかあげてみたいです」、三浦は「やっぱり話してみたいですね。コミュニケーションを取りたい」とそれぞれ積極的な回答が。最終的に朴は「向こうが友好的だったらいいけど、連れ去られたりしたらねえ?(笑)相手の出方次第ってことで」と“大人の回答”で切り抜けた。

最後に、杉咲は「物語の中では悠真やナナコが自分が叶えたいものに向かってまっすぐに突き進む姿が描かれています。きっと大切なものを、もっと大切にしたいと思える作品になっていると思いますので、皆さんにしか見えない『よあけ』が訪れてくれることを願ってます」と試写を控える観客たちに向かってアピールし、舞台挨拶を締めくくった。「ぼくらのよあけ」は10月21日に劇場公開。

■ 劇場アニメ「ぼくらのよあけ」
2022年10月21日全国公開

□ スタッフ
原作:今井哲也「ぼくらのよあけ」(講談社「月刊アフタヌーン」刊)
監督:黒川智之
脚本:佐藤大
アニメーションキャラクター原案・コンセプトデザイン:pomodorosa
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:吉田隆彦
音楽:横山克
アニメーション制作:ゼロジー
配給:ギャガ/エイベックス・ピクチャーズ

□ キャスト
沢渡悠真:杉咲花
ナナコ:悠木碧
岸真悟:藤原夏海
田所銀之介:岡本信彦
河合花香:水瀬いのり
岸わこ:戸松遥
沢渡はるか:花澤香菜
沢渡遼:細谷佳正
河合義達:津田健次郎
二月の黎明号:朴ろ美

※朴ろ美のろは王へんに路が正式表記。

(c)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
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