体外受精および顕微授精の新鮮胚移植では血圧が正常値であるほど出生率は高まる

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2022年09月25日 01:30  妊活・卵活ニュース

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血圧と出生率における負の相関
9月19日、中国の研究チームは、「Human Reproduction」にて、体外受精および顕微授精の実施後に新鮮胚移植を行う場合、血圧が正常値であるほど出生率は高まると発表した。

生殖補助医療による妊娠結果と血圧における関係性
妊娠前の血圧は、妊娠リスクの危険因子であるといわれる。妊娠前から血圧が正常値より高い場合、子癇前症、胎児発育不全、常位胎盤早期剝離などの妊娠リスクが増す。あわせて、生殖補助医療では血圧と妊娠結果に関連性があり、妊娠中の高血圧は妊娠に悪影響を及ぼすという。

今回、研究チームは、2017年1月から2018年12月の期間、中国・上海の不妊治療センターにて不妊治療を受ける女性2418人(体外受精および顕微授精、新鮮胚移植)を対象に、前向きコホート研究(プロスペクティブスタディ:健康な集団の生活習慣などのデータを収集する調査)を実施した。

初診時に血圧を測定し、体外受精および顕微授精の実施後に新鮮胚移植を行ったところ1487人の子供が誕生した。妊娠・出産に至った女性の血圧は、出産に至らなかった女性と比べ、収縮期血圧(SBP:最高血圧)、拡張期血圧(DBP:最低血圧)ともに低い数値であった。

これより、収縮期血圧と拡張期血圧には、出生率と負の相関があるといえる。また、収縮期血圧と臨床妊娠率には、負の相関が大いに認められたが、一方、拡張期血圧と臨床妊娠率において統計学的に重要な関係性は報告されなかった。

あわせて、収縮期血圧と拡張期血圧は、流産率と正の相関が確認された。妊娠検査の陽性率(尿中ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の検出)、着床率、子宮外妊娠理率との関連性はないという。

(画像はHuman Reproductionより)

Human Reproduction

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