余命3ヵ月の母を看取った娘のリアル 湯灌に死化粧など家族参加型に戸惑いの連続

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2022年09月27日 07:35  ORICON NEWS

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余命宣告を受けた母を自宅で介護していたキクチさんがお母さんを看取る日(画像提供:kkc_ayn)
父娘で、余命3ヵ月の母親を介護し、看取るまでを漫画にして投稿しているキクチさん。「20代、親を看取る。」というタイトルで、インスタで現在連載中だ。42話まで更新されているが、最愛のお母さんをなくし、死亡届書きに葬儀屋との打ち合わせ、納棺の準備と、なかなか漫画にされることのない内容を描いている。悲しい時間であるはずなのに、どこか心温まるエピソード。キクチさんに話を聞いた。

【漫画】トイレできばっていたら父の叫び声「まだ逝っちゃダメだ!」 父娘で最愛の母を看取った瞬間とは

■目の前で息を引き取った母「なんとも不思議でドキドキした気持ち」

 「家族3人で最期まで一緒に過ごしたい」という思いから、在宅介護を選んだキクチさん。乳がんが脳へ転移し、左半身が全く動かせなくなり、要介護5(最高度)になってしまったお母さんを、介護の右も左もわからぬまま、お父さんと2人で介護をしていく。

 2時間おきに起こされ体力が削がれていったり、お母さんの意向をくみ取れず言い合いになったりと苦労も多かったという。大変さや悲しみも描かれるキクチさんの漫画だが、客観的な言葉でユーモアを交えた描写も出てくるのが、妙にリアルさを感じる。それは、お母さんが目の前で息を引き取った際のエピソードでも冷静に看護師さんに連絡を入れたり、お父さんと「いやーホント美人!」と言いながら写真を撮ったりと不思議な時間を過ごしていた。「きっと、ずいぶん前に私の中では色々なことのケジメがついていたんだと思います。どこかのタイミングで『終わり』を迎えていたんだろうなぁ」と漫画と共にコメントを添えていた。

■湯灌に死化粧…初体験のオンパレード 家族参加型に父娘戸惑い

 その後は、悲しんでいる暇もなく、テキパキといろんな準備を進めていくキクチさんとお父さん。葬儀屋との打ち合わせでは、遺影の話も出てくる。
「母と前々から話していたのは『カメラマンにモノクロでかっこよく撮ってもらう』でした。イメージは芥川龍之介とか太宰治の写真です。叶えてあげられなかったので、ちょっと後悔しています。でも実際に遺影に使った写真もカッコ良いので、それはそれで満足しています」

 数日後、納棺のためスタッフが来訪する。キクチさんは、葬儀に際し遺体を入浴させ、洗浄する“湯灌”を体験。「まずはお清めをいたします。どうぞ足元から胸元へお湯をかけてください」と言われ、家族参加型だと知らず戸惑ってしまう。

 とはいえ、「形だけ参加するものなのかな」という考えのキクチさんに対し、「妻の最期の入浴だから喜ばそう」としっかり参加意識を持つお父さん。それぞれの意識の違いも漫画では描かれている。
「たぶん「お別れの時間」として大事な時間だと思うのですが、私の場合はエンタメというか、初の貴重な体験に興奮の気持ちの方が勝ってしまいました。人間の身体って面白いな〜とか、そんなことしか考えていなかったです」

 湯灌に続き、キクチさんは死化粧もお母さんへ施すことに。生前の一番なじみのある自然な顔に仕上げるそうで、お母さんが使っていたメイクポーチを開け、流行のメイクアイテムの多さに驚くシーンもあった。
「実家に帰るたびに母とメイクの話はよくしていたので、なんとなく人気のアイテムを使い始めたことは知っていたのですが、まさかこんなにアイテムが揃っているとは思っていませんでした」

 お母さんの写真を見せながら、スタッフはプロのヘアメイクが持つようなメイクボックスを開け、メイクをしていく。「娘さん、眉マスカラお願いします」の声がかかり、緊張しながら仕上げていく。「いまどきは男性も自分でメイクをする方がいるので、死化粧は娘の特権とまでは言いませんが、父は『俺にはできないことだから、よかったね』と言ってくれました」と貴重な体験への思いを語った。

 最新話では葬儀前日までが更新されている。漫画には、これまでキクチさん一家を見守ってきた人や、家族を介護している人、介護をサポートする立場の人など、さまざまなコメントが寄せられている。そんな読者からの声にキクチさんは「人それぞれお別れの仕方があり、そしてそのときに持つ感情があって、私のように悲しみ以外の感情を抱く方も多くいて、ちょっと安心しました。不謹慎かなぁと思ったりしながら描いたので」と話す。

 最後に、介護していた時と看取った時、葬儀への準備を進める中で、お母さんへの思いの変化はあったか聞いた。
「泣かなくなりました。介護しているときは辛くて隠れて泣いていたのですが、
亡くなってからは『きっとお母さんがどこかで見ている、明るくいよう』とずっと笑顔でした。それも決して無理して笑顔でいるのではなく、母のことを思うと自然と笑顔になる感じでした。少し変かもしれないですが、心地よい気持ちに満たされて幸せでした」

このニュースに関するつぶやき

  • 葬儀屋さんや地域によって違うよね⁠(⁠⁠•⁠_⁠•⁠)⁠我が家の湯灌はお経あげてもらいながらで全て隠されてたけど、母方の祖母の時はお経無しで、顔拭いたりして和やかでその違いに戸惑った。
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