2%の脳で誕生した男児が10歳に 「希望を捨てなかった」母の思い(英)

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2022年09月27日 23:41  Techinsight Japan

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Techinsight Japan

今年6月に撮影された男児(10)と母親(画像は『Noah Wall Model 2022年6月2日付Facebook「Happy jubilee & birthday your majesty」』のスクリーンショット)
2%の脳で誕生した男児が今年3月、10歳を迎えた。男児の母は妊娠中、医師に5度も中絶を勧められたものの出産、ゆっくりながら確実に成長してきた息子への思い、葛藤、希望などについて『OK! Magazine』などに語った。

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英北西端に位置するカウンティ、カンブリアに住むノア・ウォール君(Noah Wall)は2012年3月6日、脳が2%しかない状態で誕生した。

両親はノア君が誕生する前、「お腹の子は脊髄が正常に形成されない“二分脊椎症”と、脳室に脳脊髄液が溜まり脳を圧迫する“水頭症”を患い、脳が正常に発達していない」と中絶を5度も勧められたが、母シェリーさん(Shelley、50)は妊娠を継続、ノア君は今年3月6日に10歳の誕生日を迎えた。

医師はノア君の誕生後、脊椎の異常を修復する手術と脳室に溜まった髄液をお腹に流す髄液シャント術という2つの手術を行っており、ノア君は医師の予想に反して3歳までに2%の脳が80%にまで成長した。

出産前に「誕生しても胸から下は麻痺し、歩くことも、話すことも、1人で食べることもできない」と言われたというシェリーさん。実は小さな棺まで用意していたそうだが、「私はどんなに過酷な告知を受けても、ノアの可能性を疑わなかった。そして夫のロブ(Rob、57)とともに泣いて笑って様々なことを乗り越えてきた」と明かし、次のように語った。

「ノアが誕生後、親族の1人に『なぜ中絶という選択ができたのに、わざわざ障がいを持つ子を産んだのか』と言われました。また外出するとノアを見て避けていく人もいて、私は夜に何度も涙を流しました。でもノアは素晴らしい人生を歩んでいます。私が重要視してきたのは『ノアが日々、何を達成したか』ということなのです。」

「ノアは下肢に変形があり、他の子供と同じように歩くことはできません。また長い間、夜間には呼吸停止を知らせるモニターを使用してきたため、私はしっかり眠れず、怖い思いもしてきました。でもなぜかノアは、いつも幸せそうにしていました。」

「ノアには毎日、理学療法を行うことが必要で、私と夫が筋肉を伸ばします。また夜に何度も起きるため、そのたびに体の向きや位置を変えてあげるのです。実は私も成人スティル病という関節炎に似た障がいがあり、ノアの毎日のケアは楽ではありません。でもだからと言って諦めることはしませんし、ノアにもそう教えています。だからノアは『なぜ自分は他の子と違うの?』と聞いたり、できないからと言ってがっがりすることはないのです。」

そんなノア君が大好きなのは車、ゲームのマインクラフト(Minecraft)、そして音楽に合わせて歌を歌うことで、発達がゆっくりなこともありホームスクールでシェリーさんが勉強を教えている。ノア君は自分で靴下を履く、Tシャツを着るといった小さなことを課題にして1つ1つこなしてきたそうで、シェリーさんは「サンドイッチを1人で食べるようになるのに2年を費やしましたよ。それに最近は1行ではあるものの、文章を読むことができるようになったのです。『出産しても存命することが難しい』と言われ、これまで何度も手術に耐えてきた子がここまで成長したのですから、これは素晴らしいことですよ」と笑顔を見せる。


ちなみにノア君の10歳の誕生日には、映画『スター・ウォーズ』をテーマにしたコスチュームを着てお祝いをし、ルーク・スカイウォーカー役の俳優マーク・ハミルから「フォースが共にあらんことを(May the force be with you)」とお祝いの連絡があったそう。また2015年にはイギリスのスーパーのクリスマスの広告にも採用されており、シェリーさんは「あの子のことを心から誇りに思う」と述べている。


ただノア君は今夏に感染症で入院、シェリーさんは「ノアは小さなことで命の危険に晒されるため、油断はできません。またこの先どうなるか、果たして成人できるかどうかも分からないのです。だから私は『あの子がやりたいことは先延ばしにしない』ということをモットーにしています。だって私の一番の幸せは、ノアが幸せであることなのですから」と明かしている。


数年前、シェリーさんは「結婚して父親になりたい」というノア君を連れてウエディングケーキの試食に行き、父親になるための練習をするために赤ちゃんの人形を購入したそうで、「今のノアの夢は自分の家を持ち、車を運転し、ハワイに行くことなんですよ」と明かすと、普段は車椅子で生活する息子についてこう述べた。


「誕生前、歩くことなどできないと言われたノアは今年5月、2018年以来初めて、装具を付けて立つことができました。ノアは『希望を捨てなければどんなことでも可能だ』ということを自ら証明しています。そしてそれは私たちみんなにとって、良い教訓であるのです。」

画像は『Noah Wall Model 2022年6月2日付Facebook「Happy jubilee & birthday your majesty」、2015年10月12日付Facebook「Good morning everyone “High Five” to you all what an amazing week it will be as I’ve got my」、2015年10月9日付Facebook、2022年7月5日付Facebook「Good morning」』『OK! Magazine 2022年9月24日付「‘My son was born with 2% of a brain but proved to doctors that anything is possible’」(Image: INSTAGRAM)(Image: YOUTUBE)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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